〜Repro、AIを活用した「少年ジャンプ+」との実証実験結果を発表〜

モバイルアプリマーケティングツールを展開するRepro株式会社のAI・機械学習の研究開発チームは株式会社集英社の協力のもと、マンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」でAIでアプリから離脱しそうな傾向にあるユーザーを予測できるか、またその予測したユーザーを離脱させないことができるかどうかを検証する実証実験を行いました。
■「少年ジャンプ+」での実証実験

▼実証実験のテーマ
1. アプリから離脱しそうなユーザーをAIで予測ができるか
2. 1で予測したユーザーを離脱させないことができるか
3. 1で予測したユーザーを離脱させないために要したコストは、従来の方法と比較して低いか

▼実証実験の内容
・アプリから離脱しそうな傾向にある(アプリへの再訪確率が低い)ユーザー群をAIが抽出
・抽出されたユーザー群を、実験群と統制群に分け、実験群にはアプリへの再訪を促すため特典付きのプッシュ通知を配信
・実験群のユーザーの再訪率が統制群と比較してどの程度上昇したか、また、その際にかかったコスト(配布した特典の消費量等)が、従来の方法と比べてどの程度減ったのかを検証

▼結果
1. アプリから離脱しそうなユーザーをAIで予測ができるか
AIの予測誤差を約10%に留めることができました。

2. AIで予測したユーザーを離脱させないことができるか
予測したユーザーのうち、再訪確率のより低いユーザーの再訪率が増加したことが確認できました。このことから、再訪確率の低いユーザーに特典付きのプッシュ通知を配信することで、ユーザーの離脱を防ぐことが可能であることがわかりました。

3. 予測したユーザーを離脱させないために要するコストは、従来の方法と比較して低いか
今回の実験を通じて、再訪確率が高いユーザーに特典付きのプッシュ通知を配信することにより、逆に再訪率を下げてしまうケースがあることも明らかになりました。
そうした結果も鑑みて、従来の方法で要するコストを次の①と②の合計としたときと、AIを用いて再訪確率が一定以下のユーザーにのみに施策を実行したときを比較すると、AIを用いることによって、従来の方法で要するコストの85%を削減できることがわかりました。

▼従来の方法でかかるコスト(①+②)
① 特典付きのプッシュ通知を配信したことで再訪しなくなってしまったユーザーを獲得するためにかかった広告費
② もともと再訪確率が高く、特典を付与しなくても再訪するユーザーに対して特典を付与し、使用されたことでかかったコスト

▼AIを使った場合にかかるコスト
AIが離脱確率が高いと予測したユーザーに対して特典を付与し、その特典が使用されたことでかかったコスト

​今回の実証実験結果を受けて、Reproでは新たなAIを活用した新サービスとして、近日ベータ版をリリースすることが決定いたしました。加えて、当社は今後もAIを活用したマーケティングの自動化を目的とし、研究開発に努めてまいります。
■会社概要
■「少年ジャンプ+」アプリについて
「少年ジャンプ+」は50作以上のオリジナル無料連載マンガを掲載し、「週刊少年ジャンプ」電子版や「ジャンプコミックス」の購読もできる、マンガ誌アプリです。

■Reproについて
Reproはアプリの成長支援ツールを2015年4月にリリース、現在では世界59か国、6,000以上(2018年11月時点)のアプリに導入されています。 リテンション分析・ファネル分析をはじめとした定量分析機能、動画による定性分析機能を用いてアプリのUI・UXの改善が可能です。さらには分析結果をもとにプッシュ通知やアプリ内メッセージ表示などアプリ内マーケティングを行うことができます。2016年3月にはアプリ成長コンサルティング事業を開始し、アプリの成長支援ツール提供にとどまらず、アプリに関連する戦略立案・企画、開発から運用までを一貫して支援しています。2018年8月にAI・機械学習を活用した研究開発チーム「Repro AI Labs」を設立し、マーケティングの自動化に向け実証実験と機能開発を進めています。2018年10月にはWeb・アプリ双方のデータを活用した横断的なマーケティングを目的に、Webマーケティングツール「Repro Web」をリリースしました。
■本件に関するお問い合わせ先
社名  :Repro株式会社
所在地 :東京都渋谷区代々木1-36-4 全理連ビル6F
代表者 :平田 祐介
設立  :2014年4月
事業内容:モバイルアプリ・Web向けのマーケティングプラットフォーム「Repro」の開発・提供