EC前線北上中。そうだ、花見に行こう!~ドンマイコラム勘違いオムニチャネルな脱線EC~
ネットショップの教科書に依存し過ぎて失敗する(失敗しながら成長する)人のための、ちょっとやそっとでうまく行かないからってドンマイなコラム。
SMAPとECの新法則:「青いイナズマ」で点火する~ドンマイコラム勘違いオムニチャネルな脱線EC~
https://www.ecnomikata.com/column/12494/
ネットショップはホラーである~ドンマイコラム勘違いオムニチャネルな脱線EC~
https://www.ecnomikata.com/column/13020/
気取って言うと「ウェザー・マーチャンダイジング」の話
四季のある日本では、季節の変化に敏感で機敏に対応して行かなければなりません。ウェザー・マーチャンダイジングの基礎は「何度になったら何が売れる」というものです。その先を勉強すると、食品ならどんな味つけが売れるというところまで掘り下げられます。
しかし、ネットショップにとって忘れてはならないことがあるのに、知識人からは語られないことが一つあります。今日は、そんな場末の「勘違いオムニチャネル」談義です。まだまだ寒い日が続きますので、続きは鍋でも突きながら。
場所を居酒屋に移して
日本酒に鍋、うーん、堪らない。誰か付き合って。そんな人恋しさと鍋恋しさは、正しい季節感です。しかし、それは飲食業の話です。小売業は違いますね。季節感を先取りしていますか?
カレンダーは非常に重要な商売道具です。「カレンダーと共に生きる」と言っても過言ではありません。競合店に遅れたら売り逃します。かといって売り場を譲るのが早過ぎても、在庫を残したまま売らないことにもなりかねません。
実店舗では、北上する桜前線のように、開花(=商機)を睨んでいます。2016年と2017年の桜の開花(一部予想)日は以下の通りです。
なんだか、ロマンチックでしょ。まるで、初めてのデートを心待ちにする中高生が、一日ずつ×印で消して行って、デート本番の♡印を待っているようです。♡印を待つのは、ネットショップでも同じですね。
ちょっと待って。本当かな?
ネットショップは季節ハズレ
南北に長い日本では、季節の移り変わりはイッセーノセではありません。
それを考えると、ネットショップの季節感はほとんど「季節はずれ」です。桜の開花を見ると、沖縄と北海道の買物客では4ヶ月近くズレます。実店舗と違って、暮らし働いている街と自分の体感を基準にしてよいのか自信が持てません。
商売は気候に依存するのに、自分のいる場所より、むしろそうでない場所にいる人の方が多い。これは、改めて考えると大きなヒントです。
実店舗とネットショップを並行して営業されている方は、注意してください。季節の移ろいを肌身に感じる実店舗任せではいけません。ネットショップは、「屋台」やpop-up store¹のつもりで考えるといいですね。春夏は日本列島を北上し、秋冬は南下するのです。でも、実際に移動販売車に商品を詰め込んで旅に出るのは得策ではありません。インターネットで仮想出稼ぎへ。
¹空き店舗などを利用して短期間だけ営業する販売店