【第3回】事業は選択と集中だ!・・・プレゼン再チャレンジ!

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近藤 真由香

ヒラ営業の私が東証一部上場企業で事業部を作った夢みたいな話。第3回です。 ヒラ営業の私が東証一部上場企業で事業部を作った夢みたいな話。第3回です。

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2013年・・・Eコマース関連の業務経験ゼロ。PLも分からない。

ヒラの広告営業だった29歳の私が、東証一部上場企業で新規事業を立ち上げ、現在、事業部になるまで事業拡大することができた。夢みたいな話。
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こんにちは、近藤です。
ご縁あってコラムを連載させて頂くことになり、第3回です。

本当にゼロからのスタートだった事業も、今では、売上12億超え、メンバー20名超えの組織となりました。事業計画、戦略策定、PL管理、人材採用、組織マネジメントなど、、、、事業の運営に必要なことを、たくさんゼロから経験しました。

今に至るまでに、私が経験した、数々の失敗や苦悩、一握りの成功や喜びや、学んだことを、このコラムで共有させて頂くことで、日々忙しく業務に追われている皆さまにとって、ひと時の気分転換になったり、時には共感頂いたり、少しくらい参考になったりすると嬉しいです。

今回は、スタートラインにたった、2回目のプレゼンのお話です。


【第1回】「自分のやりたいことを、人任せにするな」 …転職した矢先、プロジェクトが中止になった時にかけられた言葉がすべての始まり。
https://ecnomikata.com/column/19289/

【第2回】初回経営プレゼンは玉砕。そこから学んだ新規事業成功のカギとは・・・
https://ecnomikata.com/column/19577/

◆告知◆
5/24にECのミカタカレッジさんでセミナーを開催させて頂くことになりました。

『後発参入でも成功する通販事業の始め方。やり直し方。』(仮)

詳しくはコチラをご参照ください。
https://ecnomikata.com/seminar/21877/

前回のお話・・・

初回プレゼンを大失敗した私は、自分のスキル不足を痛感し、かなり凹むのですが、現社長のフォローで復活!

次回こそはと、前向きに再チャレンジに向けて動き出すのでした。

事業は選択と集中だ

前回の、「かわいいファッション通販」という事業企画のダメだった点は、主に2点あります。

①具体的に実現手段まで落とし込めていないこと
②企画内容が盛りだくさんだったこと
まずは、そのダメだった2つを改善し、事業を考えようと思いました。

①については、プレゼン失敗直後から、次回プレゼン時は具体的手段まで落とし込もうと思っていました。そもそも、何をするか決めてからの具体策の話なので、後で考えます。

②については、前回詳しくは触れていないのですが、プレゼンで発表した「カワイイファッション通販」の企画の内容に、いろんな機能を盛り込んでいました。たとえば、ユーザー参加型コンテンツとか、共同購入とかです。1つ1つの要素としては良い点があるのですが、盛りだくさんで、結局何がしたいのかがぼやけてしまっていたのです。

それで、プレゼン後、現社長から、<事業は「選択と集中だ」>とアドバイスを受けました。

実は、この言葉は、当時、とても衝撃的で、身に染みました。

私は当時、単純に「ニーズがあるものをやればいい」と考えていました。ニーズがあるものなので、全部盛り込んだら、その分ユーザーは喜ぶと考えていたので、調査データやヒアリング結果などから上がってきた若年女性に好まれる機能を「全部盛り」していたのです。

<なんでもある>は<何にもないと同じ>なのです!

なるほど・・・「なんでもある」は「何も無い」と同じなのか・・・。

とても腑に落ちて、この言葉は、今後の私の事業運営における根本思想となっています。

結局のところ、事業運営は、「しっかり考え抜いて根拠をもって選択し、資源を集中させて実行する」。これに尽きます。

具体的には今後のコラムで書いていくことになりますが、事業運営責任者の仕事は、事の大小があるだけで「選択の意思決定をして、優先順位を決めて、実行させる」なのです。

さて、プレゼン再チャレンジの話に戻りますが、そこで私は、①②を踏まえ、
<根拠をもって選択した商材で、実現可能な事業計画>
を考えるべく、前回の調査データを改めて見返しました。  

自社会員へのアンケート調査。2012年実施。回答数1,725件。
Eコマースで買ったことがあるものを選んでチェックする方式で実施しています。

アドバイスを踏まえ、このアンケートデータの中から、1つ商材を選ぼうと検討します。

すると・・・2位にカラコン・・・?

1回目のプレゼン準備時は気にもとめなかったのですが、改めて、ファッションありきの頭じゃない状態でデータを見ると、私の予想に反してカラコンが洋服についで高い事に気がつきました。

ちなみに、3位のスマホケースも気になったのですが、私のやりたいことの根本は<「カワイイ」の地域格差を無くす>であり、それは変わらないので、カワイイに貢献できる商材にしたいと思い、候補から外しました。

というわけで、ファッション通販をやろうと思っていたのを、業界を「カラコン」に絞り、「カラコン」で具体的に事業計画を考えてみようと思い直したのです。

「カラコン」で3C分析をしてみた

社長がそっと置いていった資料にあったとおり、ベタですが3C分析をしてみました。

カラコンという商材で3C分析をしてみました。

ざっくりですが、当時の3C分析を再現すると、こんな感じになります。

<自社>としては
第1回でお伝えしたとおり、弊社はプリントシール機シェア1位※の会社ということもあって、若年女性の会員を現在約1,400万人保有しています。当時でも、500万人は保有しており、集客の面で優位性がありました。また、プリントシール機のメーカーですので、商品を製造管理する組織もあります。さらに、投資ができる資金的余力がありました。※…2016年夏自社調べ

<競合>としては
中小規模の会社さんが多く、メーカーとしてもWEB上の販売店としても圧倒的シェアの会社は存在せず、群雄割拠でした。また、直近でカラコンが雑貨から医療機器に変更になったことで、業界が再編成されていく真最中という段階でした。

<顧客・市場>としては
先述のアンケートデータで、若年女性からのニーズが高まっていることは分かっており、市場規模も拡大路線で、将来的に明るい製品カテゴリであることが分かりました。

どんな「カラコン事業」をするのか

「カラコン」とは決めたものの、既に競合各社は存在するわけで、弊社は後発参入です。

「どのようなカラコン事業をするのか」を他社との差別化を加味して、しっかり決めることが大事だと思い、より具体的に考えることにしました。

調べていくうちに、カラコン事業の会社を分類すると「製造業者」と「メーカー」と「販売店」があることを知りました。競合各社とも、いずれかのカテゴリに分類出来ました。

カラコン事業者はこのように分類できます。

製造業者・・・製造免許を保有し、当該製品の医療機器承認を申請し、認可済み工場にて製造を行う会社です。
メーカー・・・商品を企画し、製造業者に製造してもらって、直販売または卸販売をする会社です。
販売店・・・WEBか実店舗で顧客に直接販売する会社です。

この3つの分類なら、製造業者は明らかにフリューが狙うべきでない分類でした。フリューの強みは企画と会員と資金ですから、やるなら、「メーカー」と「販売店」です。

当時、各社はいずれかに分類出来、2つともに強い会社が無いことに気がつきました。そこで、私は、「メーカーであり販売店でもある」を目指すことで、他社との差別化をしようと考えました。

また、この判断には、利益構造の観点も加味しました。あまり詳細にはお話できませんが、単純に考えて自社商品を自社で販売すると、2社分の粗利を得ることが出来ますよね。その点でも、「メーカー兼販売店」を目指そうと思いました。

カラコンメーカー兼販売店を目指すには

最初の無知な状態からいきなり両方を目指すのは、無謀な投資になってしまうので(選択と集中です!)、まずはどちらかからと考えました。

「カラコンを作って、全国に通販して、全国の女子を可愛くする」という、私の野望を順番で考えると、先にカラコンを作るメーカーのほうになりそうですが、そこは冷静に考えました。

販売店は、各社のカラコンを仕入れて販売します。「販売店」で上位を目指し売上拡大していれば、国内に流通しているメーカー各社のカラコンに詳しくなります。また、自社で販売することで、人気レンズはどれか、なぜ人気なのか、販売データを分析することで情報が得られると考えました。また、私自身でバイイングしますから、私自身がカラコンに詳しくなれますし、業界の方々とも仲良くなれると考えました。

そこで、まず2、3年は販売店で上位を目指し、カラコンに詳しくなったところで、メーカー業にも進出という計画にしました。

カラコンメーカー兼販売店になりたいと考えました。

経営プレゼン再チャレンジ

「かわいいファッション通販」改め「カラコン事業」の提案として、主にここまで書いてきた内容を、経営プレゼンしました。

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自社に優位性があるカラコン事業で、まずはWEB通販で事業を立ち上げる。そして、顧客のニーズ・業界動向に合わせてサービスをブラッシュアップしつつ運営し、数年後にはオリジナルカラコンを作りメーカー業(卸販売)も開始して、販売店兼メーカーの「カラコン事業者」になる
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そして、2回目のプレゼン結果は・・・・一部承認!

一旦、「カラコンWEB通販」の部分は承認で、その先のメーカー業は保留でした。

とはいえ、初回プレゼン失敗から、半年・・・・

2013年3月21日に、インキュベーション部という新組織が設置され、「ECプロジェクト」が出来ました。

・・・リーダーという肩書ですが、メンバーは私1名(笑)。そして上司は、ニコニコしながらフォローしてくれた現社長(当時常務取締役)です。

ヒラの私の上司が常務・・・・!!! むしろあの笑顔が怖い・・・(笑)。

ひとまず私は、第一歩を踏み出しました。

P.S. 後から振り返って書くと、整理されていて、スムーズにこの事業計画に至ったようにみえますが、実際は、あーでもないこーでもないと、もっと紆余曲折がありましたし、2回目プレゼンもこんな風にうまく伝えられていないです(笑)。その紆余曲折の経験こそが、私の糧となっています。

次回に続きます。

告知

★1つ目★

私がカラコン通販をゼロから立ち上げた時に、どのように事業計画を立てたのか、セミナーを開催させて頂くことになりました。

5/24です。ご興味のある方は、是非お越しいただければと思います。

詳しくはコチラをご参照ください。

https://ecnomikata.com/seminar/21877/

★2つ目★

フリューカラコン事業部では、一緒にカラコンECを拡大してくれる仲間を募集しています!

詳細は、フリュー株式会社コーポレートサイトまで。


著者

 近藤 真由香

近藤 真由香 (MAYUKA KONDO)

香川県高松市出身  趣味はバレエ
早稲田大学 人間科学部卒

2007年 株式会社サイバード 入社
    モバイル広告代理店事業のスタートアップ部門に配属
    モバイル広告黎明期より、営業・メディアプランナーとして従事
2011年 フリュー株式会社 入社
    自社メディアの営業として従事
2012年 新規事業計画を経営会議でプレゼン
2013年 カラーコンタクト通販の部署を作る(ECプロジェクト始動)
2015年 カラーコンタクト事業が部に昇格
2018年 カラーコンタクト事業が事業部に昇格

【通販サイト】
カラコン通販 Mew contact(ミューコンタクト)
https://contact.mewshop.jp/

カラコン全品即日発送 Rapid contact(ラピコン)
https://rapicon.jp/

近藤 真由香 の執筆記事