【第6回】ネットショップ出店失敗談を大公開!〜テレビ放送編〜
日本ECサービスの小野と申します。
私達は、ECマスターズクラブという会員制のネットショップ支援サービスを運営しており、SOYショップや上場企業様、つい先月楽天ショップをオープンされた方まで日本全国1000社のスタッフの方を合わせると2000名様以上の方に、毎日ネットショップの最新情報をお届けしたり、30以上の自社開発ツールを提供していますが…
実は、1000社以上の会員様から毎日の様に失敗談が届いております…
「同じ失敗をしないためにぜひ参考にしていただきたい!全てのショップ様に読んで欲しい!」という想いで1記事1社を基本として失敗談を公開していきます。
本日はその第6回目となります!ではさっそく始めていきましょう!
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――今回、第6回目ということで、ECマスターズクラブの会員様で京都でネットショップ運営をされているしま村の島村さんよりお話を伺いました。島村さん、よろしくお願いいたします!
島村さん:はい、よろしくお願いいたします!
――事業内容を教えてください。
島村さん:味噌の卸売がもともとの商いでした。ネット通販は20年ほど前から小売をするために始めました。会社規模は、家族でやっている超小規模会社です。社長の父、事務会計の母、そして私の3人で経営をしています。ネット事業は、私が帰ってきてから本格化しました。それまでは、時代の流れに乗って本店HPは持っていましたが、特定のお客様とその口コミのみでほとんど広がっていない状況でした。
――島村さんがネットショップ事業を始められたんですね!現在のネットショップ運営体制を教えてください。
島村さん:ほぼ一人運営です。商品選定、ページ作成、受注業務、問い合わせ対応は私しかできません。出荷作業は、昨年11月から1日3時間ほどパートさんに来てもらっていますが、それではまかないきれないので、私も対応しています。
――忙しそうですね。島村さんの楽天市場に出店されたキッカケを教えてください。
島村さん:私の母が楽天市場の無料セミナーに参加し、ちょうど私が前職を退職したので、帰ってきて通販事業を本格化させるために楽天市場を始めました。
――キッカケはお母様だったんですね!楽天へ出店後、苦労されたことは何ですか?
島村さん:商品ページ作りですね。今も苦労していますが、自分自身にデザインのセンスが全くないと思っているので、楽天のお客様にウケそうな、美味しそうなページにするのが難しいです。
――それでは島村さんの楽天市場出店後の失敗談を教えてください。
島村さん:テレビ放送の影響で、各モール合わせて2000件ほどの注文がたった1時間で来てしまい、捌ききれず、メーカーにも在庫がなくなり、結果的にお客様を1ヶ月以上待たせてしまいました。当時の1日の受注数が多くて30件ほどだったので、どれほどのインパクトかは、お分かりいただけるかと思います…。本当に大変でした。
――テレビ放送ですか、素晴らしいですね。放送のキッカケがあれば教えてください。
島村さん:テレビ放送された商品は仕入れ商品なので、どういうキッカケがあったかは分かりません。しかし当店には事前連絡なく、急に大量の注文が入ったので驚きでした。当店は目視できるだけの量しか在庫がありませんので、システムで在庫管理を全くしていませんでした。
当時の楽天市場さんは在庫設定なしで販売できたので、そうしており、いくらでも注文が入ってくる状態でした…。
その日は、家族で夕食を食べに出かけていました。注文はスマホのメールでも確認できるようにしており、急にメールがばんばん入ってくるようになったんです。ウイルス感染でもしたのかと思うくらいの衝撃でした(笑)
真相を確かめたく、注文いただいたお客様のひとりに思い切って電話をして話を聞いて、そこでやっとテレビで放送されていることを知りました。
――ウイルス(笑)それは驚きましたよね。ちなみに1ヵ月以上待たせてしまったお客様へはどの様な対応をされたのでしょうか?
島村さん:翌日は受注の確認、在庫の確保だけでいっぱいいっぱいで、お客様への連絡は後回しになっていました。その翌日(注文から2日後)に、「受注過多により発送が大幅に遅れます」等と連絡しました。実はこの連絡、キャンセルが大量に来るんじゃないかと懸念して、送るのを躊躇していました。しかし、当時の彼女(今の妻)に「それは連絡しないといけない」と言われまして(笑)
予想通り、キャンセルは発生しましたが、想像よりぐんと少なかったです。そして、発送遅延の連絡をしているにもかかわらずそのメールを読まないで電話してくるお客様もいらっしゃったので、もしメールしていなかったらお客様からの連絡やクレームに後手後手で対応することになっていたと思うとゾッとします。
その後は一週間ごとくらいにおおよその発送予定をお送りし、発送前日にも連絡をしていました。この対応のおかげか、想像以上にお待たせしたにも関わらず低評価レビューはほとんどありませんでした。
その1年後にも同じ商品でテレビ放映がありましたが、その際はメーカーから事前連絡をもらっていて、メーカーも当店も準備万端で臨み、30分で各モール合わせて6000件以上を受注することになりました。その後も見通しがあったので、「1ヶ月以上お届けにかかります」と文言を記載して販売を続けていましたら、楽天市場からストップをかけられたくらいです(笑)
――その他にも何か失敗談はありますか?
島村さん:そうですね。コンサルティング関係の営業電話はたくさん来ますが、その中で自分の考えていることと合致したのでやってみよう!と思い契約しましたが、いざやってみるとそこに充てる時間が全然無く、3ヶ月で辞めてしまったことですね…。
――そうだったんですね。サポートはどの様な内容だったのでしょうか?
島村さん:「高単価でも売れる商材を作ろう」や「メディア、有名人に取り上げられる商材を作ろう」というものでした。また、月2回スカイプミーティングをするというものでした。
しかしいざやってみると、実際に商品の考案をするのは当店で、コンサルさんはそのお手伝い、という状況。私はもうちょっと踏み込んで一緒に考えてほしかったのですが。それから、他の業務に追われてスカイプミーティングで話し合ったことを全くできず…。このままズルズルやっても仕方ないと思い、辞めました。
――そうだったんですね。今回、なぜその様な失敗をされたと思いますか?
島村さん:最初にコンサルティングを始めるときは「自分と考えていることが一致している会社だから良い方向に行きそう!」と思い始めました。しかし本当の課題は、「考えていることを実行する時間がない」ということでした。コンサルティングはあくまで提案や助言、それを実行するのは自社なので、そこに充てるリソースがなければ意味がないということを痛感しましたね。
――失敗しないためにどの様なことが必要だと思いますか?
島村さん:テレビ放送については問題が発生したら、とにかく真摯に対応すること。少しでも欲に目が眩むと、更にトラブルやクレームが発生、後手後手になり、取り返しのつかないことになる。ということですね。
コンサルティングについては、「やることが分からない、時間を持て余している」ならコンサルティングを頼むのはありだと思いますが、そうでないなら、まず業務を整理して時間を作ることが最優先だと思います。
――貴重なお話をありがとうございました。島村さんはECマスターズクラブをどの様に活用いただいていますか?
島村さん:本当にサポート内容が多岐に渡っているので、その時その時必要に応じて使っている形です。
主に日頃から使っているものとしては、
①日々のツール運用(chrome拡張機能やCSV高速開く君など、これが無ければ業務ができないというツールがあります)
②掲示板(フォーラム)で分からないことを質問する
(また、他の人の質問を参考にする)
③毎日のサポートレターで各モールの最新情報を得る
あたりでしょうか。
また、必要なときに使うECマスターズクラブのツールは以下ですね。
・サジェスト君
・検索順位君(R)
新商品を考案するとき、キーワード選定や既存ライバルのチェックに必須ですね。
※サジェスト君:各モールのサジェストワードを簡単に取得することができる検索対策ツールです。
※検索順位君(R):自ショップの検索順位やライバルショップの登録情報を可視化できる検索対策ツールです。
他にも、HTML、ページのカスタマイズの勉強をする際には、細かいデザイン情報や裏技がまとめられているデザインレシピを参考にしています。
・イベント告知君
・ショップレビュー更新君
などのECマスターズさんの自動更新ツールは初回設定・設置を行うだけで、賑わいになりますので、それだけでも会費以上の価値がありますね。
そして、メールが届かないお客様へのSMS送信君プラス。これも必須ツールとなっています!
――詳しく教えていただきありがとうございます。島村さんの今後の目標を教えてください。
島村さん:楽天だけで月商500万!他モールも合わせて月商1千万!これが目標です。また、出荷のパートさんがコンスタントに雇えるくらいの忙しさを目指しています。(今は来てもらっても暇を持て余すことがありますので…)他に、店舗運営に携われるスタッフを雇いたいですね。卵が先か鶏が先かの話ですが…。
――ECマスターズクラブを検討中の方にメッセージをお願いします。
島村さん:知らない方が見るとコンサルティング会社ですが、他社との違いは、横のつながりが強いというのが特徴だと思います。入会すればECマスターズの社員さんはもちろん、他のECマスターズクラブ会員さんもアドバイスをくれることがあります。
また、コンサルティングしてくださる社員さんも少数精鋭で顔も分かり、すごく親近感の沸く会社です。もし、ショップの運営に一人で悩んでいる状況ならば、入会して損は絶対にありません。