おやつD2Cのスナックミーのイベントが大盛況!その理由とは?

西村 勇哉

おやつのD2Cブランド、スナックミーが12月14日に都内で開催したポップアップイベント。毎年開催しており、今回は3回目。どのようなイベントだったのか、紹介していきます。

前年より3倍のスペースを借りた結果。。。

スナックミーはおやつをサブスクにて提供するD2Cブランド。「おやつ」をモノとして提供するのではなく、「おやつ」をサービスとして提供しているのですが、、、より詳しい会社情報や、サービスへの想いはこちらの記事を読んでから。こちら先に読んでもらえると、より話がわかりやすいです!
https://ecnomikata.com/original_news/23687/


スナックミーは、既存顧客向けのポップアップイベントを毎年2回開催しています。1つは30名規模の周年パーティー。そしてもうひとつがポップアップストアです。

今回のポップアップは前年の3倍ものスペースを借りて行ったとのこと。ここで気になるのが、集客大丈夫?です。

結果はこちら!

大盛況です!

客層としては、主に子連れのファミリー、若い女性が目立ちました。中では、毎月変わるスナックミーの梱包を自身のセンスを存分に発揮して作成したり、様々なおやつを組み合わせて、オリジナル商品を考えたり、子供はもちろん、大人もどうすればいい作品を作れるか真剣に悩みながらワークショップに取り組んでいました。

オリジナル商品開発のコーナーで弊社社員はチョコバナナナッツを開発!

スナックミーの特徴でもある、豊富なおやつの種類。人気の定番商品の他、毎月20商品ほど新作を開発しているとのこと。取引先の工場での開発ももちろん、既存商品を組み合わせた新たな商品開発も行なっているそうです。

弊社社員のおやつ!

サブスクというビジネスモデルの影響か、顧客は普段から親しんでいる商品だからこそ、自分だったら、のアイデアが多く出るのかもしれません。ワークショップにはスナックミーのデザイナーやバイヤーが近くでフォローしているため、実際に顧客が何を考え、どのようなアイデアを持っているかコミュニケーションを取っていました。事業者側も新た発見を見つける機会にもなっているようです。

弊社社員が作成した梱包デザイン。
フォトブースもあり、映える写真の撮影が可能。

開催場所は清澄白河

新宿や渋谷のように人が集まりやすい場所ではなく、少し離れた住宅街で開催したのも大きなポイントのように感じました。

売上獲得を重視したイベントであれば、人が集まる場所を借りるのが一般的です。しかしスナックミーが重視しているのは顧客接点。閑静な住宅街でポップアップイベントを開催するのは、おやつ業界の中で最も顧客との距離が近いブランドを目指しているスナックミーらしい判断です。

集客方法についても、メルマガなどではなくSNSによる発信をメインの他、LINEで繋がっている顧客には直接お声がけをしたとのことです。

事業者が顧客とLINEで連絡を取り合うことがそもそも珍しいと感じる人も多いのではないでしょうか。日頃から顧客接点を意識した展開を行なっている結果が今回のポップアップに如実に表れていました。

実際、スナックミーの社員や代表の服部氏にお話を伺ったところ、「開催目的は顧客接点をつくること。ECだと普段会えない分、このようなリアルイベントには力を入れたい」と話されていました。

社員も普段、SNSやLINEでしか話したことのない人とやっと会えることができたと楽しんでいました。社員のモチベーション向上にも一役買っているようです。

D2Cブランドだからこそのイベント

D2Cブランドだからこそのイベント

今回のイベントを通して考えてみたいことは、スタートアップのおやつのブランドが開催したポップアップでこれだけの既存顧客が集まるということ。

訪れた人の中にはわざわざ北海道や大阪から足を運んだ人もいました。スナックミーの何がここまで顧客を惹きつけるのでしょうか。

その理由として考えられるのは、もちろんサービス力やマーケティング施策がはまっている事はもちろん、一番は自社の価値観をサブスクモデルにて継続的に発信し続けられているからなのではないでしょうか。

単純に色々なおやつを食べたいのであれば、スナックミーのポップアップではなく、多くの品揃えがある都心に足を運ぶはずです。

ここに「ブランドへの共感」と「顧客体験」がキーワードになってきます。

スナックミーは毎月8種類のおやつが届きますが、それ以外にも冊子の同梱、毎月のパッケージデザインの刷新、日頃から行なっている社員とのやりとりと、届けるコンテンツの細やかな部分を丁寧に設計し、常日頃からヒアリングを行なっています。

その結果、社員と顧客の距離がとても近くなっているように感じました。極端な話、友人感覚が1つ表現としては近しいのではないでしょうか。

ポップアップイベントに呼ばれたというより、友達からイベント来て〜!と連絡が来た。これくらいフランクな関係構築がすでに確立されているのではないでしょうか。

実際に顧客同士でコミュニケーションを取っている場面もちらほら。スナックミーを中心にした、仲の良い友人コミュニティが形成されているようでした。このコミュニティも、スナックミーの届けるコンテンツの1つなのではないでしょうか。

そうすると、【友達から誘われたイベントに家族や共通の友達と休みの日に遊びに行く】といった構図が出来上がります。【おやつメーカー主催のポップアップイベントに集客をする】、よりとてもハードルが下がったような気がしませんか?

このスナックミーの価値観が的確に伝達されていると、共感している顧客は違和感なくイベントに参加できるのではないでしょうか。これは顧客側ももちろん、スナックミーの社員の方々も同様の価値観を持っています。だからこそ、顧客である前提はあるものの、嫌味なく良い距離感での関係構築ができているのです。

このような現象は従来のメーカーですとなかなか現れにくいのではないでしょうか。D2Cブランドならではの取り組みと言えます。

ECはとても簡単に始められるビジネスである一方、競合も多い業界です。その時に自社の価値観に共感してくれる顧客はとても心強い存在です。どれだけ自社の価値観を深掘りし、丁寧に顧客に伝えていけるか、D2Cモデルにおける戦略のヒントを見たイベントでした。


著者

西村 勇哉 (Nishimura Yuya)

ECのミカタ メディア編集部
見た目はヒョロイが7歳から空手を20年以上続けています。
社会人になってもちょこちょこ練習しています。
他にも水泳、サッカー、野球、弓道の経験有り。
伝統産業や地方創生に興味があります。
連絡先→
nishimura@ecnomikata.co.jp
@EC38569724

ECのミカタ:https://ecnomikata.com/