テイクアンドギブ

永井 貴博

ありがとう協会とは

突然ですが、「ありがとう協会」という活動を行っています。

ありがとう協会とは、http://arigatou-jp.com/about/
小さい声でもいいから「ありがとう」と声に出して言ってみる人を応援する、こちらもシャイな応援団なのです。

その活動の中で、「日本に来てくれている外国人にありがとうを言いに行こう!」という企画を行いました。 羽田空港の到着ロビーに行き、 外国人を見つけては「Welcome To Japan!」と言いながら手を挙げ、ハイタッチを仕掛けにいったわけです。

結果は、と言いますと、 誰ひとりとしてハイタッチしてくれませんでした。。。

すごく寂しかった(> <)

反省し、今度は浅草浅草寺に行きました。 同じく「日本に来てくれている外国人にありがとうを言いに」行ったわけなんですが、今度は成功しました。

何をしたか。

最初に「写真を撮ってあげますよ!」と声をかけたのです。 相手は喜んでカメラを渡してくれました。そして、「Welcome To Japan!」を告げ、日本の折り紙を渡して、一緒に写真まで撮りました。

やりたいことが実現できたのです。

GIVE&TAKE

何が言いたいかというと、 私たちはいいことをやっているつもりで自信満々でハイタッチをしに行ったわけですが、羽田空港では、「ハイタッチを、くれ!」 って、いう態度だったわけです。

GIVE&TAKE関係において「TAKE!TAKE!」って言ってたんです。

浅草寺ではどうだったかというと、「GIVEしますよ!」という態度だったわけです。だから相手が受け入れてくれた。

こんな簡単なことでも、こうなんです。店舗運営だったら、なおさらですよね。

「TAKE!TAKE!」「買って!買って!」と言っている場合が多いと思うのです。そして、「いいものを売っているのに、買ってくれない!」と言うのです。

必要な順番は、TAKE&GIVEですよね。 もっと言うと、GIVE&GIVEです。

なにをGIVEするか

店舗運営において何がGIVEできるでしょうか。それを目一杯お客様に対して、ぶつけてみて欲しいです。

★GIVEできるもの一覧
・お値下げ
・ポイント付与
・送料負担
・商品の情報
・商品にまつわるストーリー
・商品の特性を伝える情報

ここからが大事。
・お客様がどう使うと役に立つのかの情報
・お客様がいつ使うと役に立つのかの情報
・お客様が誰のために使うと役に立つのかの情報

この最後の3つは、意外とできていない店舗さんが多いです。

なぜか。


お客さんを見ていないからです。私が、羽田空港で、「ハイタッチを、くれ!」と言っていたときと同じで、”自分が”欲しいものを手に入れようとしていたのです。

手にするのは、お客様。 ”お客様が”手に入れたときに喜んでくれるようにその商品の表現をする「GIVE」をつくってみて下さい。

タダですから(笑)。


著者

永井 貴博 (Takahiro Nagai)

早稲田大学卒。2004年株式会社JTB入社。06年2月楽天株式会社入社、楽天市場事業に配属。年間売上最大のショップオブ ザイヤー店舗を同時に6店舗輩出。13年1月楽天グループ総合 MVP第1位受賞。13年9月楽天株式会社退社。「日本の子供を強くすることで日本を強くしたい」と教育を志し、教育先進国オランダへの短期留学を経て 13年10月株式会社ユニイク設立。「“好き”と“楽しい”によって、誰もが誰かの役に立つ世界を創る」をコンセプトとして、初等教 育事業、通販事業支援を行う。盛和塾東京所属。ポジティブ心理学教職課程修了。

企業URL:http://uniek-jp.com/