アメリカのECサイト考察

永井 貴博

今日は海外サイトからサイト構築を学んでみましょう。まず、お客様の買い方には3つありますから確認です。

1)目的買い
2)衝動買い
3)関連購入

ですね。
※ここでの衝動買いは、最初に買おうと思っていた商品ではないものを買うこと、と定義します。

お客様に上手にアプローチしているアメリカのサイトがあります。アメリカのインテリア・日用品雑貨販売のECサイトで最も売上がある企業です。

クレイトアンドバレル
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Crate & Barrel
http://www.crateandbarrel.com
クレイトアンドバレルは、1962年創業のイリノイ州を根拠地とする家具・日用品を専門に販売する小売チェーン店で、アメリカ全土に140以上の店舗があります。全米で非常に人気のあるインテリアショップでで、キッチン小物、食器、インテリア雑貨、家具が充実しています。
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ちなみにこのECサイト、まずサイトに初めて訪れると「どこの国からですか?」と問うポップアップ画面が開きます。「JAPAN」と登録すると、その後は商品価格が日本円での表示になります。便利ですね。

さて、 ある商品ページに目を移します。日本でも人気のネスプレッソのコーヒーメーカーでも見てみましょう。
http://www.crateandbarrel.com/nespresso-pixie-carmine-bundle/s104353

お客様の3つの買い方に即している

(1)指名買いへの訴求
商品ページ右側にこの商品のストーリー(商品開発についてや商品のウリ)があり、そこから下に向かって商品詳細・価格保証・返品条件と続きます。必要な情報はほぼ全て1スクロール内で済みます。このコーヒーメーカーを“指名買い”で買いに来た人とても利便性が高いですね♪

(2)衝動買いへの訴求
その下に下りていくと「Costomers also view」=「他のお客様はこんなものも見ています」が出てきます。マグカップやボウル、ホットサンドメーカーなどが表示されます。関連性の高い商品を見せて、回遊性を高め、同梱を訴求しているわけですね。

(3)関連購入への訴求
そのさらに下には 「Related Product」=「関連商品」というオススメ商品が出てきます。同じようなコーヒーメーカーがたくさん出ていますね。こんなデザインのものもあるんだ! とつい他のものも見てみたくなってしまいます。場合によってはそっちを買ってしまうかもしれないですね。

この商品にはなかったですが、
「Our Desigeners Recommend=「ウチのデザイナーのオススメはコチラ!」
「Customers Also Bought」=「他のお客様はこんなものも買ってます!」
などが表示されるページもあります。

ここまで近しい商品が並んでいるとついつい見てしまっていつの間にか何か買ってしまいそうですね★

アメリカのECサイトにランキング情報は少ない

研究のためにたくさんのECサイトを見ていますが、面白いことにアメリカのECサイトにはほとんどランキングのコーナーがないのです。日本のように単一民族国家ではないため、生活様式や価値観、人種があまりにも違っていてランキングにする必要がないのかもしれません。

目的買いや関連購入が非常に多く、衝動買いが少ないのかもしれません。日本の楽天市場などとは大きく違います。面白いですね。

ご自身のECサイトのお客様にどうやって購入して欲しいか、その頭の中を想像しながらサイト制作をすると、良い結果が出るかもしれませんね。


著者

永井 貴博 (Takahiro Nagai)

早稲田大学卒。2004年株式会社JTB入社。06年2月楽天株式会社入社、楽天市場事業に配属。年間売上最大のショップオブ ザイヤー店舗を同時に6店舗輩出。13年1月楽天グループ総合 MVP第1位受賞。13年9月楽天株式会社退社。「日本の子供を強くすることで日本を強くしたい」と教育を志し、教育先進国オランダへの短期留学を経て 13年10月株式会社ユニイク設立。「“好き”と“楽しい”によって、誰もが誰かの役に立つ世界を創る」をコンセプトとして、初等教 育事業、通販事業支援を行う。盛和塾東京所属。ポジティブ心理学教職課程修了。

企業URL:http://uniek-jp.com/