2019年は電子雑誌市場が510億円?それに備えた戦略【インプレス調べ】

ECのミカタ編集部

カタログギフトに登場「タブホ」とは

 Iotプラットフォームのマーケットリーダーである株式会社オプティム(以下、オプティム)と、業界トップクラスのカタログギフトメーカー株式会社ハーモニック(以下、ハーモニック)は業務提携を行った。これにより、ハーモニックが制作するカタログギフトの掲載商品として、史上初のデジタルコンテンツサービスである国内最大400誌以上の人気雑誌が読み放題サービス「タブホ」を提供する。カタログギフトは、7月上旬より結婚式場や百貨店等を通じて手に入れることができる。

 タブホとは、「いつでも、どこでも、気軽に」をコンセプトとし、国内最大400誌・1,200冊以上の人気雑誌が読み放題となるサービスだ。雑誌ラインナップは経済情報、芸能・エンタメ、ファッション、食、生活情報、旅行、スポーツなど、ビジネスから趣味まで幅広く用意している。

 アプリに関しては、高速描画技術や独自のデータ配信でストレスなく楽しむことができ、さらに、全文検索機能で気になるページだけ選んで読むことが可能だ。雑誌以外にも「ネットプリントサービス」や「データ復旧割引」などタブレットやスマートフォンを活用するサービスを全て合わせて月額500円で利用することができる。ただ、販売パートナーによって価格が異なる場合がある。また、App Storeの販売価格に関しては、Apple Inc.が独自に設定する為替レートを基準としてApp Store全体で適用され、事前予告なく変動する可能性がある。

電子雑誌市場は今後どうなる??

電子雑誌市場は今後どうなる??

 今回、ハーモニックにタブホが追加されたが、実際に電子雑誌を読むユーザーはどれくらい居るのだろうか。そこで、デジタルメディア&サービス事業を展開する株式会社インプレスが調査した「2014年度電子市場の動向」を元に考えていく。

 2014年度の電子書籍市場規模は1,266億円と推計され、2013年度の934億円から330億円(35.3%)増加している。また、電子雑誌市場規模は145億円(対前年比88.3%増)と推測され、電子書籍と電子雑誌を合わせた電子出版市場は1,411億円となった。さらに、電子書籍市場は、スマートフォンやタブレットユーザーの増加をベースに、テレビCM等の広告宣伝による電子書籍ユーザーの拡大、電子書籍ストアや出版社によるキャンペーンの拡大によるユーザーの平均購入量の増加が続いている。

 2015年度以降の電子書籍市場は今後も拡大基調で、2019年度には2014年度の2.3倍の2,890億円程度になると予測される。今後もスマートフォンやタブレット等のデバイスの進化や保有者の増加をベースに、認知度の拡大や利便性の向上による利用率の上昇、紙の書籍との同時発売の増加、電子書籍ストアのマーケティングノウハウの蓄積、電子オリジナルのコンテンツや付加価値のついた電子書籍の販売、セルフパブリッシングの拡大等により、2015年以降も拡大が続くことが予想される。

日常の片隅にある「雑誌」の存在

 電子雑誌は、大画面で高精細なスマートフォンやタブレットの普及をベースに、月額課金モデルのコミック誌や月額定額制の読み放題サービスの利用者の増加が予想される。また、電子雑誌広告市場の形成による電子雑誌配信の本格化なども想定され、引き続き市場の拡大が見込まれる。2019年度には510億円程度になると予測され、電子書籍と合わせた電子出版市場は3,400億円程度と予測される。

 みなさんにとって「雑誌」とは何だろうか。例えば、ファッションやエンタメ等の趣味に関する情報を得たり、ビジネスや経済等の勉強や仕事のために情報を得たりと、人によって異なる。しかし、何かしらの情報を得る面では同じだ。この雑誌がスマートフォンやタブレットから読むことができる電子雑誌にとなり、通勤中の電車でも読むことができるように進化した。

 そのような電子雑誌の読み放題サービスがギフトとして人に贈ることが可能となった。自分では読まなくても、もしかしたら、ギフトを贈る相手は読むかもしれない。もしくは、このギフトを機に読むようになる可能性もある。電子雑誌の中には、ECで購入することができる商品を掲載している場合もあり、1人でも多くの人に読んでもらえれば、その分、売上向上に繋がる。その意味でも、今回のニュースはECには欠かせない情報となる。

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