今知りたい!お取り寄せのトレンドランキング

利根川 舞

スイーツ部門1位:トルクーヘン「プレミアム・ケーゼ・トルテ」

発表されているランキング、追いきれてますか?

 楽天株式会社(以下「楽天」)の発表した「2016年 楽天 上半期ランキング」やAmazon.co.jp(以下「Amazon」)の「Amazon ランキング大賞 2016上半期」など、商品の売れ筋ランキングなどは発表されるたびに注目されている。それは今の消費者のトレンドや興味を反映しているものであるからこそだ。

 直近ではアイランド株式会社(以下、アイランド社)が運営する日本最大級のお取り寄せの口コミポータルサイト「おとりよせネット」が、2016年上半期、「お取り寄せの達人」がおすすめする逸品ランキングを発表した。

 このランキングはおとりよせネットの人気コンテンツでもある食の専門家計33名による連載「お取り寄せの達人のおすすめ」の中で、これまでに紹介された商品(約722品)の中から、PCサイトとスマートフォンサイトの2016年1月1日~6月20日までの期間中のアクセス累計数字をベースに、「スイーツ部門」「グルメ部門」から選定されたもの。

 つまり、このランキングには今のトレンドや消費者の興味が反映されているということだ。このランキングの中から、売れる商品のポイントを探っていこうと思う。

写真映えが重要?「スイーツ部門」

1位 大阪府・トルクーヘン「プレミアム・ケーゼ・トルテ Mサイズ」
達人:平岩理緒氏(スイーツジャーナリスト)

2位 東京都・アトリエうかい「フールセック(クッキー詰め合わせ) 小缶」
達人:下井美奈子(スイーツコーディネーター)

3位 神奈川県・romi-unie(ロミ・ユニ) Web Shop「メゾンセット1(アン)」
達人:平岩理緒氏(スイーツジャーナリスト)

4位 鹿児島県・FUKU+RE「FUKU+ROU フクロウ(不苦労)のフロランタン 8羽」達人:TOMOKO氏(家庭料理研究家)

5位 兵庫県・ダニエル「カヌレ 20個入 オーバル」
達人:甘糟記子氏(モデル)

 おとりよせネットプロデューサー 笹田 幸利氏によれば、8位にランクインしたフクロウ型のフロランタン(不苦労でフクロウ)やてんとう虫のチョコレート(てんとう虫はヨーロッパでは幸せのシンボル)など商品にわかりやすいストーリーがあるものに人気が集まっているとのこと。

 また、写真や動画がメインのSNSが急速に盛り上がりを見せる中、ランクインしたフールセックやカヌレなどのように、写真写りが良くSNS映えするかどうかも重要なポイントだという。

地域色がわかりやすいのがポイントの「グルメ部門」

地域色がわかりやすいのがポイントの「グルメ部門」グルメ部門1位:肉のたかさご「やき豚」

1位 東京都・肉のたかさご「やき豚(M)1本入り」
達人:加藤ちえ氏(Webライター)

2位 福井県・マルカワみそ「自然栽培 玄米麹 500g」
達人:甘糟記子氏(モデル)

3位 和歌山県・酒やの鍵本「紀土 大吟醸 720ml」
達人:島田律子氏(タレント・日本酒スタイリスト・エッセイスト)

4位 石川県・川端鮮魚 おさしみ直送便「能登のはなやぎ(7~8名用)」
達人:嶋啓祐氏(オールアバウトフレンチガイド)

5位 静岡県・三角屋水産ネットショップ「多具里しらすのジェノベーゼ」
達人:白水賀子氏(フードコーディネーター)

 笹田 幸利氏は、玄米麹や日本酒、お刺身をはじめ、しらすのジェノベーゼに蛤にゅうめんなど、“和を感じる”商品が好まれているようで、特に海のものを使った商品が多いのも、おもしろいところとコメント。

 またスイーツジャンルに比べると、グルメジャンルの商品の方が多地域に渡っているとし、グルメジャンルの商品は、スイーツに比べるとどうしても見た目が地味な感じになりやすいが、その分、見た目よりも、地域色があり、わかりやすくてさまざまな工夫がされている商品に人気が集まっていると分析している。

ランキングを参考にして販促へ活かす

 グルメ部門の中でも、「能登のはなやぎ(7~8名用)」や「多具里しらすのジェノベーゼ」など、話題性や写真映えのしやすい商品が見受けられる。TwitterやFacebook、Instagramと、文章よりも写真に重きが置かれるようになっている今、いかに他の投稿よりも目立つかという点がポイントになっているようだ。

 しかし、グルメ部門の1位「やき豚(M)1本入り」2位「自然栽培 玄米麹 500g」では、写真映えというよりも、より食べたいと思うものが選ばれているようだ。

 とはいえ、様々な商品がある中で、他の商品との差別化を図り、オリジナリティをいかに出していくのかが重要となっているようである。

 なお、アイランド社がは「ベストギフトアワード2016」という、お取り寄せギフトに特化したアワードも行っている。こちらも今回のランキングとは違ったヒントを得ることができるだろう。  こうしたランキングを見ていくことで、何かしらのヒントが隠れていることもあるだろう。2016年上半期のランキングも数多く発表されているため、引き続きチェックが必要だ。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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