「商品到着の遅れ」がトラブルの元に、防ぐための対策【JDA調べ】

ECのミカタ編集部

 インターネットショッピングの需要が高まる中、トラブルも発生する。例えば、商品の発送が遅れたり、商品が希望のものと違ったり。そういったトラブルが生じたとき、消費者はどのような反応をするのだろうか。

 今回は、JDAソフトウェア・ジャパン株式会社(以下、JDA)が実施した「インターネットショッピングに関する消費者意識調査」を基に真相に迫る。

トラブルが解決されても満足していない結果に

 インターネットショッピングにおけるトラブル経験について、過去1年間で全体の32%が何らかのトラブルに遭遇していることが明らかとなった。トラブルの内容として最も多かったのは、「商品到着の遅れ」であり、次いで「在宅していたにも関わらず不在伝票が入っていた」、「商品が破損していた」が続いた。

 また、トラブルが解決された際の満足度は、「非常に良かった」「良かった」と回答した人は全体の約4割に留まった。一方、半数以上が「悪かった」「非常に悪かった」「よくわからない」と回答し、トラブルが解決されても決して満足はしていないという結果となった。

 「インターネットショッピングのトラブルによる不愉快な経験をした場合、次回以降店舗を変えるかの」の質問に対し、「絶対に違う店で買う(19.4%)」「おそらく違う店で買う(41.4%)」という結果になり、「店を変える派」が全体の6割以上となった。一方、「おそらく店を変えることはない(5.2%)」「絶対に店を変えることはない(0.4%)」となり、「店を変えない派」は5.6%に留まった。消費者は一度不愉快な経験をした店では二度と購入したくないと感じるようだ。

 続いて、ネットショップを選ぶ際の重要項目に関する質問には、「送料無料」が全体の約7割にのぼり、「翌日配送」と回答した3.3%を圧倒的に上回る結果となった。また、配送場所や配送日時が選べるといった「利便性」を挙げた回答者は18.3%だった。

「クリック&コレクト」は8割以上経験していない

 過去1年間のネットショッピングの利用回数に関しては、「10回以上」と回答した人が全体の47.4%にのぼった。また、過去1年間の返品経験についても約2割が「返品経験あり」と回答した。その理由の第1位は「想定した商品と違った(47.7%)」、「欠陥商品だった(38.8%)」となり、実際に手に取って見ることができないからこそ、トラブルも多いようだ。一方、実物が見られないため同商品の色違いや素材違いを複数注文し、届いてから実際に利用することを決め、残りは返品するという“お試し買い”を行うという層もいることを判明した。

 続いて、過去1年間のコンビニ受け取りなどの「クリック&コレクト」の経験は、86.5%が「利用していない」と回答した。また、利用経験のある人のうち、半数以上が商品受け取り時にトラブルを経験したということが判明した。このクリック&コレクトで最も多いトラブルは、「商品受け取りの際に時間がかかった(33.3%)」、「商品受け取りのための専用カウンターがなかった(21.4%)」の2つが挙がった。この結果を受け、店舗側でクリック&コレクトに対応する体制がまだ整っていないと思われる結果となった。

 さらに、JDAが2016年に世界各国で実施した調査によると、イギリス・フランスで50%以上、スウェーデンで約半数がクリック&コレクトを利用しており、配送・受取サービスの選択肢として定着しつつある。また、ドイツや中国でも30%以上で利用経験があり、日本の14%と比較するといずれも利用者の意識、企業側のサービスともに普及傾向にあるようだ。

 最後に「再配達サービス」の利用回数を訪ねると、「1回」と回答した人が55%、「2回以上」と回答した人は全体の33%にのぼった。クリック&コレクトの普及率の低さもあり、受け取り場所が自宅中心であることも再配達回数の増加要因として考えられる。なお、再配達対策でもある「配達日時指定サービス」の利用率は、ネットショッピングの利用者の再配達指定を「する派」と「しない派」の割合はほぼ半々となった。利用者にとっての利便性の向上だけでなく、再配達削減のためにも受取方法の多様化が急務となっている。

配達問題を解決するための対策

 今回の調査で、インターネトショッピングに関して、様々なトラブルが発生していることが判明したが、その中でも最もユーザーを困らせているトラブルが「配達問題」だ。商品が思っていた時間に届かない、配達員との時間のずれで荷物がなかなか受け取れない、などトラブルは多い。

 その配達問題を解決するために、ECでは様々な対策を行っている。例えば、コンビニ受け取りだ。近年は、運送業者のコンビニ配送が可能となり、多くのEC店舗でコンビニ受け取りが導入されている。近所のコンビニで商品を受け取ることができれば、配達員を「待つ」ということが無くなり、都合の付く時間に自由に取りに行くことができる。

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 さらに、最近では、アプリで荷物を追跡することができるようになった。そういったアプリの一つとして、例えば、株式会社ウケトルが運営するアプリ「ウケトル」がある。このウケトルでは、無料で荷物追跡・再配達依頼ができ、荷物の受け取りを簡単にする。荷物を追跡することで、到着時間に家でスタンバイしておくこともできる。アプリ市場が盛んになってきており、多数の人がアプリを利用するようになった今、「ウケトル」のような存在へのニーズは高いだろう。

 このように、「配達問題」は解決をすることができる方法が多数ある。これをユーザーに商品の便利な受け取り方として、サイト上やメルマガ等で伝えることができれば、ストレスなく、商品を受け取ることができるはずだ。商品をただ売るのではなく、こういった情報を伝えることができれば、ユーザーにより一層満足してもらえるだろう。

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