EC業界News1週間まとめ〜Amazon決済の次なる一手/ヤフーいい買い物の日再来〜昨年は驚異の昨対何%?

石郷“145”マナブ

EC業界News10/16~22までギュギュっとまとめました

こんにちは。メディア編集部の石郷です。
今週、読まれた記事はこちら。
変わる「個人情報保護法」、改正内容と注意点は?
https://www.ecnomikata.com/ecnews/9354/
LINEが「出前館」の夢の街創造へ出資!その狙いは?
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11556/
【本日開始】yahoo!始め39社が参画「いい買い物の日」
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11594/
レビューが購入を後押し?9割が「コメント内容」は重要と回答【ECのミカタリサーチ】
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11595/
カゴメだけじゃない。EC事業をスタートさせた各企業
https://www.ecnomikata.com/ecnews/11644/

Amazonログイン&ペイメントの進化

Amazonログイン&ペイメントの進化

 今週の動きで注目したいのは、Amazonログイン&ペイメントではないかと思います。21日に記者発表会が行われ、ここで、定期購入の話題に関して触れています。

 購入者が注文時に選択したクレジットカードを利用し、今後の支払いにも同意すると、EC事業者は自由に金額やタイミングを設定して請求できるというわけです。また、消費者へのサービス提供内容に応じて、頻度や金額といった請求内容をカスタマイズすることもできるようになるといいます。

 これにあたっては、メガネスーパーが国内で初めて、取り入れたというニュースも流れたので、関心も高いと思います。メガネスーパーなどでは定期購入で、コンタクトがあったりします。特に、その内容が変わるものではありませんから、お客様にとってみれば、一回一回購入することなく、定期購入できれば、非常に楽です。かつ、ショップにとってみれば固定収入が見込めますから、プラスに働きます。

実績を伴って、成長をしている

 また、このメガネスーパーをはじめとして、ショッピングシステムを提供しているecbeingは、この定期購入の動きに対して、いち早く動いていて、事実、定期購入を展開している店舗も多くみられます。そういう店舗に対して、Amazonログイン&ペイメントを導入することで、メリットを享受することができるようにしたことは、ecbeingにとっても、自分たちのシステムを活用する企業にプラスの働きができたということになるでしょう。

 そもそも、定期購入の話以前に、Amazonログイン&ペイメントを導入することで、どんなメリットがあるのか、という部分については、改めて、これまでの成果とともに、その記者発表会でも話されていて、まずは会員獲得です。シナコバという海のカジュアル服を提供するショップでは、Amazonログイン&ペイメントを導入したところ、新規会員が57%も増加しました。

 シナコバを見てみると、会員登録をしてから、どうやら、実店舗も展開していて、どうしても実店舗というのは、会員獲得を通して顧客情報を手に入れたり、またその情報を生かして、次なる戦略が打ったりという部分がやりづらいところもありますが、こういう風にして、ウェブで会員獲得が順調に進めば、店にとって大きな力となるのは間違いありません。

Amazonのブランド力が生きる、コンバージョン率アップ

 もう一つは、コンバージョン率の向上です。「千趣会イイハナ」ではコンバージョン率が導入前後で3,7倍にまで改善しています。このサイトについても、見て見ましたが、割とギフト色が強く感じられました。頻繁に購入するサイトとは違って、趣が違いますから、当然いつもお客様の購入するサイトではないことが多いかもしれません。そんな時に、パッと見つけて、パッと買える信頼感は大事で、そこでAmazonのアカウントで購入できることは非常に大きいと思われます。

 以前も、Amazonログイン&ペイメントで、取り上げたECサイト「SUPER CLASSIC」においては、不正取引に効果的としていて、アマゾンにおけるセキュリティが磐石であるがゆえに、そこにかけるコストも軽減しているといいます。

 今後、独自ドメインの発展において、大きな影響を及ぼすと見られる、Amazonログイン&ペイメントは、これまでの信頼感と実績を背景に、これまでこうした外部連携に動かないようなショップなども連携する動きを見せており、新機能の追加にともない、その幅が広がることは間違い無く、さらに勢いを増すものとみられるでしょう。

 そして、ヤフーの「いい買い物の日」にかける気合いも並ではありません。昨年、アリババの「独身の日」に半ば感化される形で、ヤフーでもやってみようと始めた「いい買い物の日」は想像を超える反響で、ヤフーショッピング関係者すらも驚かせています。

 どの程度なの?と思われるかもしれませんが、昨年の実績はなんと・・・
次のページでその実績と並ではないヤフーの意気込みを見てほしい

昨年の「いい買い物の日」期間取扱高は前年比なんと700%

昨年の「いい買い物の日」期間取扱高は前年比なんと700%

 昨年の期間取扱高は、前年比なんと700%という驚異的な数字でした。

 実際、それに伴い、日本にも国中が盛り上がる新たなお買い物の祭典を作るという意気込みで臨んでおり、昨年を上回る話題を集めるのではないかと思っています。ショップにおいても、欠品などが起こったことから、今年は事前告知も徹底し、ショップにもこれを一年の売り上げを作るヤマ場として強く印象付けるように、社員総出で働きかけをしているといいます。

 今年の大きなポイントとしては、日本中が盛り上がるとするためには、リアルなお店も巻き込むとして、今年はTポイント加盟店グループなど、たくさんの有名企業が協賛することになっています。

どれだけのムーブメントとなるか。11/11の嵐の予感

どれだけのムーブメントとなるか。11/11の嵐の予感

 11/5~10の期間中は、ポイント11倍商品が5000万点、登場することになり、11月11日に関して言えば、約2.2億商品がポイント11倍の対象となるといいます。具体的にどういう商品で効果が出るかと言えば、いうまでもなく、普段値下げができなく、常に定価販売の商品と、仮に、そのような商品がなくとも、ポイント還元によりどれくらいのお買い得感があるのかをきちんとサイト内で説明している商品が売れたという過去のデータがあるので、それぞれの店舗で、この「いい買い物の日」にふさわしい戦略を組むことが急務だ。あわせて、ヤフーはポイント付与広告を、このタイミングで仕掛けることで最大限の効果があるとしています。

 ヤフーが巧みだなと思う背景に、それらのポイントを活用したくなるタイミングが、ちょうどそのあとの年末のセールとなり、そこでの相乗効果を狙っている点にあります。まさに、この年末の話題をできるだけ独占しようというヤフーの魂を感じる試みです。

今日はこの辺で。
笑顔あふれる一週間でありますように。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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