Apple PayがBASE「PAY.JP」でも。導入増加の理由

2016/10/25

ECのミカタ編集部

　発売開始から利用者が増加しているiPhone 7、iPhone 7 Plus。中でもEC業界で注目の特徴が、iPhoneだけで買い物時の支払いができてしまう「Apple Pay」だ。支払いだけでなく、交通系ICカードの一つ「Suica」の利用もできるということで、利用範囲が広がりつつある。

　そんな「Apple Pay」は、EC業界の各社でも導入が進みつつあり、今回、BASE株式会社（以下、BASE）が運営する「PAY.JP」への導入が発表された。

いつでも簡単で安心・安全に支払いができる「Apple Pay」

　「Apple Pay」は、iPhone 7やiPhone 7s、Apple Watch Series 2で利用できる決済サービスだ。上記のデバイス1つで簡単に、リアル店舗でもEC店舗でも、アプリケーション・ウェブサイト問わず買い物ができ、交通機関での利用もできる。Apple Payは安全性と個人情報の保護について高いレベルの配慮がされているため、利便性の向上と共に安心・安全に利用できるところも、利用者にとって大きなメリットだろう。

　今回、BASEが提供するオンライン決済サービス「PAY.JP」がApple Payに対応することにより、「PAY.JP」を導入している事業者はEコマースで、Apple Payを決済手段として採用することができる。これにより、Apple Payを利用するユーザーに向けてまた一つ、簡単で、安心・安全な決済環境が整う。

　Apple Payは最新のiOS、watchOS、masOSにアップデートした上で利用することができ、アップデートは本日10月25日から無料のソフトウェアアップデートとして提供されている。簡単に設定でき、クレジットカードのポイントプログラムや特典は引き続き対象となる。

安全性と個人情報の保護は厳重で安心

　Apple Payは、American Express、JCB、MasterCardといった主要なクレジットカードで利用でき、リアル店舗、オンラインショッピング、アプリケーション問わず支払いに利用することができる。Touch IDに指を触れるだけで簡単に支払いが完了し、配送先や連絡先、クレジットカード番号などを買い物の都度入力する必要がないため、外出先でも簡単に買い物を済ませることができる。

　アプリケーション・オンラインショッピングでのApple Payの利用はiPhone 6以降のiPhone、またはiPad Pro、iPad Air 2、iPad mini 3以降のiPadが対応する。また、2012年以降のmacOS SierraがインストールされたMacでは、Safariで支払いにApple Payを利用することができる。その際は、iPhone 6以降のiPhoneとApple Watchで支払いを承認する必要がある。

　また、決済サービスということで、安全性と個人情報の保護はApple Payの基礎となる重要な要素だ。たとえiPhoneやiPad、Apple Watchが紛失した場合でも、「iPhoneを探す」機能で紛失モードに設定すると、簡単にApple Payの利用を一時停止することができる。なお、リモートワイプ（遠隔消去）を実行することで端末に保管されるApple Payを含む個人情報を全て消去することも可能だ。さらにiCloud.comにログインし、Apple Payからの支払いを停止することもできる。

　Apple PayをiPhone等の端末に設定した場合も、クレジットカード番号はユーザーのデバイスやAppleのサーバーに保管されることはない。ユーザーの端末には、各デバイス固有のアカウント番号が発行され、暗号化された状態で安全にデバイス内のセキュアエレメントに保管される。Apple Payを利用する際、クレジットカード番号が加盟店に通知されることはない。

決済時の利便性を向上するために導入

　Apple Payを導入した企業はBASEだけでなく、GMOペパボ株式会社が運営するハンドメイドマーケット「minne」や株式会社ビューカード、「じゃらんnet」でもApple Payの対応を開始した。

　各企業が次々とApple Payを導入しているということは、それほどApple Payの需要が高まっているということではないだろうか。

　現代では、iPhoneやスマートフォンを常に持ち歩くことが主流となってきている。そこで、iPhoneやスマートフォン一つで買い物の支払いができれば、財布を持ち歩く必要が無くなり、身軽にショッピングを楽しむことができる。

　さらにApple Payは、オフラインとオンラインの境目をなくしていくものでもある。実店舗と同じように、オンラインショッピングでも支払いができるということは、ユーザーの利便性が高め、オフラインとオンラインを意識せず、その時々で最も便利な場を利用するという消費行動を増やしていくだろう。今後もApple Pay導入が進むことにより、消費行動にどのような変化が起きるのか注目だ。