ECチャネル「カタログ」が3年連続低下傾向で3割切る【エルテックス調べ】

ECのミカタ編集部

株式会社エルテックスは、2013年から実施している、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果の最新版を発表した。

機器の保有は年代と女性で違いがある

 調査結果によると、2013年の調査開始からパソコンの保有率は緩やかに低下し、2015年と比較すると5.7%減少した。テレビ保有に関しては昨年まで低下傾向であったが本年は一転増加となった。また、携帯電話(フィーチャーフォン)は調査開始年では約5割であったが、約3割まで低下した。

 特に機器の保有は年代と女性によって違いがあり、テレビ保有では20代女性は50.0%、60代女性は90.0%であった。スマートフォン保有では、20代女性は91.7%、60代女性は45.0%となっており、新規顧客として集客する場合や、顧客としてコミュニケーションする場合などターゲットに合わせた、ツール活用が必要だということが分かる。

「大規模モール」と「地上波テレビ」がトップを独占

「大規模モール」と「地上波テレビ」がトップを独占

 利用した通販チャネルでは、「通信販売のカタログ」が3年連続で低下し30%を切った。一方、インターネットの大規模モール(前年比+0.5%)、地上波テレビ(+0.4%)などわずかに増加しつつ、トップ2位を独占した。

 EC/通信販売で購入する商品に関しては、調査開始以来「本・電子書籍・CD・DVD・Blu-ray・ゲーム」「ファッション(服、靴、カバン、アクセサリー)・腕時計」がトップ2位となった。ここ3年では「食料・飲料・お酒」が低下傾向だが、その他のジャンルは調査の年による上下動があるものの、概ね順位に大きな変動は無い。しかし、本年のみで見れば「文房具・オフィス用品」が+4.2%と増加しており、他のジャンルよりも変動を見せた。

 これまでは、通信販売のカタログで商品を探し、情報を吟味してからECで購入する人もいなくはなかったはずだが、現代はインターネットが身近であり、かつ表現力もアップしていることから、そちらのユーザーへの移り変わりも思わせる。今後、一層、通販のカタログの存在意義が今後問われてくる、そんなことを思わせる調査結果だったように思う。

 また、商品ジャンルは「本」や「ファッション」などお馴染みのジャンルが並んだが、本年では「文房具・オフィス用品」が増加したという。文房具・オフィス用品といって、王道を行くのは、アスクルやLOHACOといったところになるだろうが、これらも時間短縮の取り組みが生まれていて、そういった努力がお客様とこれらのジャンルの商品との距離感を身近に変えているのではないかと思う。

 オフィス用品が無くなると社員が店舗に出向き、買い物することが定番であったが、現代ではECを通して注文でき、当日もしくは翌日に商品が届く。それが時間を短縮し、仕事の効率化にも繋がる。今後も、お馴染みのジャンルはもちろん、こういった「文房具・オフィス用品」も増加していくことだろう。


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