GMO-PGがBtoB EC向け決済パッケージ提供。掛売決済「Paid」も利用可能に

ECのミカタ編集部

 GMOペイメントゲートウェイ株式会社(以下、GMO-PG)が、BtoB ECにとって最適な決済手段を1つにまとめた「BtoB EC向け決済パッケージ」を2017年1月24日より提供開始したことを発表した。

 「BtoB EC向け決済パッケージ」では、「クレジットカード決済」「銀行振込(バーチャル口座)」「引落日が設定できる口座振替サービス」且つ、株式会社ラクーン(以下、ラクーン)が提供しているBtoB取引専用の掛売り決済サービス「Paid(ペイド)」を提供するという。なお、「Paid」については、GMO-PGで事前申し込みを行っており、2017年4月より提供を開始する。

決済パッケージが誕生した市場背景

 経済産業省の「平成27年度電子商取引に関する市場調査」によると、日本のBtoC EC市場規模は、2015年時点で13.8兆円だ。一方の、BtoB EC市場規模は288兆円と、BtoC ECの約20倍の規模を持っている。そしてEC化率も、BtoC ECが4.75%であるのに対し、BtoB ECが27.3%と大きく上回る。このようなデータからも、BtoB ECビジネスを展開する企業や事業者が増えていることが読み取れる。しかし、BtoB ECを独自で行うためには大きなハードルがある。それが、ニーズの高い後払いに対応した各決済手段の導入や、代金未回収による資金繰りの問題だ。

 こういった問題を解決するため、GMO-PGは、BtoB取引のEC化を支援するべく、BtoB ECに必要な決済手段をまとめた「BtoB EC向け決済パッケージ」の提供を始めた。このパッケージには、ラクーンが提供する「Paid」も2017年4月より追加する予定だという。

 このパッケージによりBtoB EC事業者は、「クレジットカード決済」や「銀行振込(バーチャル口座)」、「引落日が設定できる口座振替サービス」、「Paid」による掛売り決済など、必要な決済手段を簡単に導入することができるようになる。それにより、各決済手段を一括管理することで効率的な運用が可能になった。その他にも、売上代金はGMO-PGが一本化して入金するため、入出金管理の手間の削減や、事業者の資金繰りニーズに適した入金サイクルが実現するのだ。「毎日締め」「2営業日後入金」など入金日を大幅に短縮することも可能である。

4つの決済手段とは?

 「BtoB EC向け決済パッケージ」で利用可能な4つの決済手段の詳細を、下記で説明していく。

①クレジットカード決済
 クレジットカード払いが可能になるサービス。また、ECサイトから決済画面に遷移する通常のクレジットカード決済にあわせ、1つの取引ごとに「決済画面」のURLを発行する。その発行されたURLをメール等で送付する「メールリンク機能」をオプションとして用意している。

②銀行振込(バーチャル口座)
 1つの取引ごとに仮想的な振込専用口座(バーチャル口座)を割り当て、その口座番号で振込状況を管理することができる銀行振込サービス。

③引落日を設定することができる口座振替サービス
 BtoB EC事業者は、取引先口座からの代金引き落とし日を、5日、6日、23日、27日の4種類から選んで設定できる口座振替サービス。

④Paid
 BtoB ECに専門の掛売り決済サービスであり、取引先の与信管理から、請求業務、代金の回収までを一括で代行してくれる。もし、未入金が発生した場合には、「Paid」が売上代金を全額支払う。そのため、代金未回収の心配がないのが大きなメリットである。また、取引先への与信枠は30~1000万円まで幅広く設定できるため、個人事業主との取引や小口取引にも最短で即日対応することが可能なのだ。

 以上4つの決済手段を、今回、GMO-PGが「BtoB EC向け決済パッケージ」を提供することで、BtoB EC事業者は業務を効率化することができる上、運営しやすい体制を作ることが可能になる。また、掛売り決済サービスの「Paid」を導入することで、未回収のリスクが低下するため、BtoB EC市場に参入する事業者が増えるのではないだろうか。今後の、BtoB EC市場の更なる盛り上がりが楽しみである。


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