EC業界注目の上場情報!うるる、S-cubism、3月上場

ECのミカタ編集部

成長の続くEC業界では、EC事業を行う企業およびEC事業を支援する企業の上場が相次いでいる。先週は、(株)うるるが3/16の上場を、(株)エスキュービズムが3/22の上場を発表した。

クラウドワーカーのチカラを事業にする「うるる」

 (株)うるる(以下「うるる」)は、2001年8月設立。平成28年3月で第16期となり、売上高は1,409,944,000円となっている。

 ビジョンに「人のチカラで世界を便利に」を掲げている。ビジネスモデルとしては、クラウドワーカーという「人のチカラ」を活用した事業を複数展開している。うるるでは、この事業を「CGS」(=「Crowd Generated Servise」の頭文字をとった造語)と呼んでいる。

 うるるは、この「CGS事業」、そしてCGSを創出するクラウドワーカーのプラットフォームである「クラウドソーシング事業」、CGSを生み出すために顧客ニーズ・市場トレンドをつかむアンテナ役である「BPO事業」の3つの事業で成り立っている。現在展開しているサービスは以下の通り。

suhufti(シュフティ):仕事を発注したい人(クライアント)と仕事を受注したい人(ワーカー)をマッチングするかんたんお仕事のクラウドソーシング
BPOサービス:ビジネスプロセスアウトソーシングを通じて、お客様のビジネスの効率化・合理化を支援
データ入力代行サービス:情報を取扱う利便性を高め、スペースやコスト、手間などを軽減し、ビジネスを合理的に
スキャニングサービス:豊富な経験で培われたノウハウとテクノロジーにより、スキャニングのハードとソフト、作業オペレーションを最適化
入札情報速報サービス:全国の官公庁・自治体・外郭団体の入札情報を一括検索・管理できる業務支援サービス
園ナビ:満足できる園探し、安心できる園生活をサポートする、日本最大級の園情報&口コミサイト
園ナビフォト:写真販売の手間を80%以上削減!幼稚園・保育園向け写真販売システム
KAMIMAGE:アンケートや会員情報などの膨大なマーケティング情報を短時間でデータ化するタブレットフォームシステム
空き家活用ポータル:全国数十万人が街を歩いて空き家情報を収集
空き家手帳:空き家所有者と空き家所有者にサービスを提供する事業者(専門家)のマッチングサイト

オムニチャネル、IoT、話題の事業充実「エスキュービズム」

 (株)エスキュービズム(以下「エスキュービズム」)は、2006年5月設立。平成28年3月で第10期となり、売上高は5,534,008,000円となっている。

 ビジョンには「よいモノを普及させる仕組みを創ることで、自らの手で世の中を変えていきます。」と掲げられている。事業方針としては「いまある課題に、まだない技術を。」と掲げ、そこには、グループとして保有している「ハードウェア」「ソフトワエア」「リアル」「デジタル」の様々なチャネルと発想、技術で新たな答えを導き、世の中の発展に応えていくという想いが込められている。

 エスキュービズムの事業は、「ITソリューション事業」と「流通ソリューション事業」とがあり、前者は「オムニチャネルプラットフォーム事業」「IoTインテグレーション事業」で構成されており、後者は主に「家電領域」と「中古車領域」で構成されている。それぞれの事業詳細は以下のとおり。

オムニチャネルプラットフォーム事業:EC・オムニチャネルパッケージとして、PC用のECサイト構築パッケージである「EC-Orange」、そして店舗用販売管理システムである「EC-Orange POS」、スマホでの会員管理、活用を加速する「Orange Club」など、同一パッケージで稼働する多くのオムニチャネルソリューションを提供。また、店舗運営支援アプリケーションとして、業態に合わせたシステム構築に対応。店舗業務をタブレットで一括管理できるPOSシステムパッケージを提供している。

IoTインテグレーション事業:IoTを活用し企業の課題解決のお手伝いする。企業がきちんと儲かり、利用する人の生活がより便利に引いては新しいビジネスのプラットフォームになる、そんなIoT製作を行っていく。

家電領域:アプライアンス事業として、品質とお手頃価格の絶妙なバランスで競合優位性を実現する製品シリーズと、新たな驚きや喜びを提供するコンセプチュアルな製品シリーズを、黒物家電、白物家電、季節家電、キッチン家電といった幅広い分野において提供。

中古車領域:流通事業として、ITの力をフルに活用した自動車流通のプラットフォームを構築し、一方的なサービス、付加価値の押し付けではなく、本当に必要なものをお客様に提供し、良い商品を提供。

市場の拡大と共にECのサービスがより一般的に

 冒頭でも述べた通り、この1〜2年、EC企業やそれを支援する企業の上場が続いている。これは、世界的にEC市場が成長していることの表れであり、それだけEC市場が一般的なものになっているのだと思う。上場を発表する企業の事業は、どういった点が時代を捉えているのか、他の企業にとっても勉強になる。

 今回、うるるの事業はクラウドワーカーがポイント、エスキュービズムの事業はオムニチャネルやIoTがポイントということで、まさに今伸びている分野だと言えるだろう。3月の上場に向かって、この分野でどういった動きがあるのか注目だ。

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