Amazonプライムデー直前!「タンスのゲン」「ハニーズ」等の声〜事業者にとっての意味

石郷“145”マナブ

 いよいよ月曜の夜に迫ったAmazonプライムデーだが、そこにかける熱気は、出品事業者にも及んでいて、Amazonの発表によれば、プライムデー参加の販売事業者数は過去最多となった。今年の「プライムデー」は、世界 13ヵ国で同時開催で、世界で数千万人の Amazon プライム会員に向けたビッグセールとなる。

 Amazon に出品する販売事業者は「プライムデー」をどう捉えているのか?そこを考えたい。Amazon に出品する販売事業者におけるトラフィックの増加にともない、新規顧客の獲得に加え、新製品の販売や売上の拡大を期待できるとしている。また、昨年のプライムデーでは、世界の販売事業者が出品する商品への注文は 50 以上の商品カテゴリーにおよび、注文数は前年比で約 3 倍となる 2,000 万点以上となったというのだから驚きだ。

 ディレクター セラーサービス事業本部 事業本部長 ジヤ・ゲンチェレン氏の言葉によれば、「Amazon に出品する世界の販売事業者はプライムデーに向けて、Amazon プライム会員のお客様に数万点のユニークなセール商品を準備されている。結果的に、プライムデーが、販売事業者の売上増加と新規顧客獲得を支援することになるに違いない。ゆえに、新製品ならびに既存製品に対する売上規模を確認する機会と位置付ける、販売事業者様もでてきている」とある。EC通販企業にとっても「プライムデー」の見方を変えていく必要性が出ているのかもしれない。

今年も在庫増で売り上げ増を目指すタンスのゲン大石氏

 また、事実、今年のプライムデーでは、販売事業者による「数量限定タイムセール」対象商品の出品数は昨年比で50%以上の増加となっており、さらに、今回の「数量限定タイムセール」に占める販売事業者の出品商品の割合は 40%以上となっていることからも分かる通り、販売事業者のこの「プライムデー」の捉え方も一部の事業者の間では、変わってきているということがわかる。

 タンスのゲン株式会社の大石篤史さんは、「昨年のプライムデーに参加し、マットレスを中心に多くのお客様に商品をご購入いただきました。プライムデーは Amazon プライム会員のお客様に直接、商品を提案できる貴重な機会だと考えています。今年は人気寝具のマットレスやフィットネス用品、座椅子などの在庫を昨年以上に準備しております。」と意気軒昂。

 株式会社ハニーズEC事業部 部長 黒澤洋一さんは「ハニーズオンラインショップではサンダル、バッグ、カットソーなどのアパレルアイテムをお求めやすい価格で販売しています。プライムデーは、年々規模が大きくなっており、販売事業者にとっても露出や売上拡大が期待できるビッグイベントだと考えており、今から楽しみにしています。」と、その時を心待ちにしている。

 売るための環境づくりとして、FBAの存在も大きい。現在、世界 130 ヵ国以上の販売事業者が Amazon マーケットプレイスに出品し、世界の Amazon で販売されている商品 の半数が販売事業者による出品商品となっているが、その多くの販売事業者が在庫保管・商品配送代行サービス 「フルフィルメント byAmazon(以下、FBA)」を利用していると、Amazonも説明する。

 Amazonを取り巻く状況は、プライム会員をベースに着々と変化しており、それがEC通販企業にとっても、新たな販売機会を作り、結果、EC業界の発展に繋がっている。今年のプライムデーがもたらすであろうその実績が、さらに、今後の事業者の行動にも繋がると思われ、その意味でも「プライムデー」の動向に注目だ。

 

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記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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