eBay、“Commerce API”を公開。~利用者に寄り添うサービスの重要性~

ECのミカタ編集部

 イーベイ・ジャパン株式会社(東京渋谷区、以下eBay)は、世界最大規模のマーケットプレイス「eBay」での出店やショッピング体験をさらに快適にするため、新たなAPI“Commerce API”を公開した。

 eBayは、世界中から1.62億人ものバイヤー(買い手)が集まる世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay」やチケット売買サイト「StubHub」などを運営する、世界をリードするコマース会社。1995年に米国カリフォルニア州サンノゼにて創業。個々人に最適なショッピング体験を世界中で提供し、買い手と売り手を結びつけている。2015年の取引高は約10兆円(1ドル120円にて換算)となり、常時8億商品が世界中から出品されている。

 Commerce APIの最初の機能はTaxonomy APIだ。このAPIを使うことにより、セラーはeBayマーケットプレイスのカテゴリーを分類し、カテゴリー案を得ること・在庫管理をすることができる。バイヤーはこのAPIでブラウズし、探しているものを簡単に見つけることができる。


 さらにeBayは今後、新しい購買APIであり、製品の需要測定によりランク付けされたカテゴリー中のベストセラー商品をデベロッパーに教える、Buy Marketing APIも投入する。

 今夏、eBayの売買にかかわるAPIの機能が全世界で利用可能となる。セラーはAPIによって容易な出品管理が可能になる。また、今回公開されるこの新しいAPIを利用し、セラーは自社や外部サイトまたはBlog上等に商品を紹介し、決済までできる仕組みを構築することが可能となる。

 つまり、セラーは売り方の自由度が増し、バイヤーはeBayを一度も訪問することなく買い物をすることができるようになるのである。eBay は、この新たなAPIにより国内企業の越境ECを推進し、ビジネス拡大や新たな販路開拓のサポート拡充を図る。

どこまで行くのか?越境ECの成長

 外国からの越境ECによる購入額は、増加の一途をたどっている。「平成28年度我が国経済社会の情報化・サービス化に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」(経済産業省調べ)では、 米国の消費者による、日本及び中国事業者からの越境ECによる購入額は1.0兆円(前年比15.2%増)、中国の消費者による日本及び米国事業者からの越境ECによる購入額は2.2兆円(前年比32.6%増)となっている。いずれもかなり高い増加率だ。


 今後も急成長が見込まれるこの市場で、更に Commerce APIのような越境ECを推進するAPIが次々投入されていくこの状況を考えると、越境ECの勢いが止まらないことは容易に想像がつく。この波に乗り、いかに生き残るか。差別化するためには、これまで以上に、利用者に寄り添ったサービス提供が必要とされてくるのではないか。

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