通販全体の利用状況やいかに?ユーザーの利用実態を詳細調査【マクロミル調べ】
株式会社マクロミルが通販に関する利用実態調査の結果を発表した。昨今、ECサイトやネットスーパーが拡大しているが、昔からあるカタログ通販やテレビショッピングなども含めた通販全体の利用状況はどのようになっているのか。さらに、通販を月に1回以上利用するユーザーの利用実態も探った。
「通販の利用率と利用チャネルは?」
通販の利用実態を明らかにするため、まずは20~69歳の男女10,000名に買い物の状況をたずねると、通販の利用率は90%だったという。通販の利用者に、買い物で使っている通販のチャネルをたずねると、1位は「ECサイト」93%で断トツ。大きく引き離されて2位は「ネットスーパー」18%、3位は「カタログ通販」10%と続いた。
「通販で月にいくら使う?」
利用する通販のチャネルによって、利用金額や利用頻度にどのような特徴があるのだろうか。利用金額が最も高かったのは「ネットスーパー」で月平均11,560円、次いで「ECサイト」が月平均10,589円だった。また利用頻度では、“週1回以上”利用する人が多かったのが「ネットスーパー」、“月に1回以上”利用する人が多かったのが「ECサイト」で、「ネットスーパー」「ECサイト」は利用金額、利用頻度ともに、他のチャネルよりも高いことが分かったという。
「店舗・店頭ではなく、通販で買い物をした理由」
トップ5をみると、全体的に「品揃えが豊富」「価格が安い」「いつでも買える」といった共通の理由がランクインした。“ECサイト”は「ポイントが貯まる」が49%で4位に、“ネットスーパー”は「大きな荷物や重たい荷物を運んでくれる」が52%で2位にそれぞれランクインしている点が特徴的。
また、“カタログ通販”、“テレビ通販”、“新聞広告・折込チラシの通販”といったオフラインのチャネルでは、共通して「通販でしか買えない商品がある」がトップでした。“テレビ通販”と“新聞広告・折込チラシの通販”では「つい買いたくなってしまう」「商品が魅力的」も上位5位内にランクインした。ECサイトは「ポイント目当て」、ネットスーパーは「利便性」、カタログ通販・TV通販・新聞広告・折り込みチラシの通販は、「商品そのものの魅力」で利用する人が多い、という傾向がみられた。
「“特売イベント”がきっかけで、普段使わないECサイトを利用したいと思う?」
最近、ECサイトを中心に、会員獲得や売り上げ拡大を目的として開催される特売イベントが話題になっている。アマゾンプライムデーや楽天スーパーセールなどだ。そこで、『通販で買い物をしようと思った際に、普段利用しないECサイトで、「○割引」や「ポイント○倍」などのタイムセールが開催中だと知った』として、そのECサイトで買い物をしてみたいかたずねたところ、「買い物をしてみようと思う」は73%で大部分の人はポジティブな回答だったという。
一方の「買い物をしてみようと思わない」と答えた27%の人に理由をたずねると、「使い慣れた通販で買いたい」が7割、「ポイントを貯めている通販で買い物をしたい」が5割弱だった。
なぜユーザーはその媒体を利用するのか。その声を自社の商品に生かすべし
最近はネットスーパーとECサイトの業務提携が話題になっていたり、Amazonフレッシュがスタートしたり、Uberなどのシェアリングエコノミーやメルカリ等のCtoCなど、買い方の選択肢が増えていく中で、通販の利用実態に今後変化があるのかに注目が集まっている。
どういう媒体がどのように利用されているのかを事業者側はしっかりと把握しておく必要がある。利用者がどこに惹かれてその媒体を利用しているのか、また自社の商品を販売するにあたってどういった媒体が相性が良いのか。こういった利用者の声に耳を傾けながら店舗のブラッシュアップに利用してもらえると幸いだ。