「独身の日」2017 アリババ結果発表/前年比39%増!1683億元(約2兆8777億円、約253億ドル)
今年もこの日がやってきた。11月11日である。
EC事業者なら「独身の日」という単語を聞いたことがない人はいないだろう。また、中国へ越境EC進出している人にとって、この日は1年で最も勝負となる日だ。
昨日朝10時の速報値で、eコマースの規模を図る際に指標となる、総取引量すなわちGROSS MERCHANDISE VALUE(GMV)は、午前10時を前に「¥100,000,000,000」を突破した状況と書いたが、結果、1日でいくらだったのか?
※11/12追記:2017年のGMVは、前年比39%増の1683億元(約2兆8777億円、約253億ドル))と、1日当たりの売上高として過去最高を更新したと発表した。
「独身の日」とは?
独身の日とは、11月11日は“1”が並んでいるため「独身の日」と言われている。もともとは若者を中心にパーティーをしたり、買い物をする風習があった。しかし2009年にアリババグループ(以下、アリババ)のCEO張勇氏がセールイベントを企画・実施した。そこから独身の日は、ネットショッピングを楽しむ日として人々に親しまれるようになったのである。
今や独身の日は10万社近くの企業が参加するようになった。2016年のデータで言えば、24時間で流通総額は1,207億元、前年比約32%増の過去最高記録を達成した。モバイル端末経由の流通総額は約989億元であり、全体の約82%を占めた。また、総オーダー数は6.57億回、決済取引数は10億回でいずれも過去最高記録となった。
同じく昨年のデータをあげるとするなら、Tmallに出店している94ブランドが1億元以上の売上げを突破しており、その中でも日本のユニクロは開始後2分53秒で1億元を突破し、今年最速で1億元を突破したブランドとなった。さらに、越境ECにおける国別流通総額では、昨年2位だった日本が昨年1位のアメリカを抑え、今年の1位を獲得した。
アリババが発表した「2017年の独身の日」とは?
さて、今年はどうなのか?アリババグループは10月31日に上海で「11.11 Global Shopping Festival 2017」のキックオフイベントを行っていて、11月11日に向けて革新的なプロモーションや、消費者と連動した新しい消費体験、ユニークなエンターテインメント手法などを発表している。
キックオフイベントでは、このGlobal Shopping Festivalを創設した、アリババグループCEO ダニエル・チャンが登壇し、スピーチを行い
「11.11 Global Shopping Festivalは消費者、小売業者、物流業者、金融業界、オンラインとオフラインの店舗及び世界中のショッピングセンターが連携する大規模なビジネスコラボレーションであり、アリババグループが提唱する”新小売”を披露する舞台です。」と語った。
またアリババグループCMO クリス・トンは次のように述べている。
「アリババグループの11.11 Global Shopping Festivalは、世界中の消費者がエンターテインメントと小売が一体化した、より良い生活の実現を感じられる祭典です。居住地の場所にとらわれない、例年以上に先進的なショッピングを体験することで、消費者はアリババが提唱する新小売を実感することが出来ます。」
市場規模が年々拡大していること、日本企業も売り上げられる可能性があることを考えると、日本企業にとって独身の日は他人ごとではない。
か。今年の動向、ECのミカタでも注目して追っていきたい。