【2017年総まとめ】楽天のビックニュースまとめてみた〜記念すべき20周年目を振り返る〜

【2017年総まとめ】楽天のビックニュースまとめてみた〜記念すべき20周年目を振り返る〜

2017年が設立からちょうど20年と、節目の年を迎えた楽天株式会社(以下、楽天)。楽天市場としてはもちろんのこと、それ以外の部分でも楽天経済圏を拡大させ、世界への進出も顕著である。
21年目の楽天がどのような動きを見せていくのか、まずは今年1年を振り返ってみようと思う。

2017年上半期(1月〜6月)〜決済の強化が楽天経済圏を足固め〜

2017年上半期(1月〜6月)〜決済の強化が楽天経済圏を足固め〜

■1月11日 ルクセンブルクの「Rakuten Europe Bank S.A.」において商業銀行業務を本格開始

2008年3月に、ヨーロッパの中核拠点としてルクセンブルクに「Rakuten Europe S.à r.l.」を設立し、事業の統括や財務、法務、人事などの機能がある。さらには、2015年2月にヨーロッパにおける銀行業の営業免許を取得しており、この度、「Rakuten Europe Bank S.A.」として、本格的に商業銀行業務を開始した。具体的には、フランスを中心としたECサイトを運営する「PRICEMINISTER S.A.S」の加盟店向けの決済や預金、貸付サービスを開始するという。

https://ecnomikata.com/ecnews/13535/
■3月28日 決済サービスを「楽天ペイ」へ一本化
これまで、「楽天スマートペイ」、「楽天ペイ」、「楽天ID決済」など複数の決済サービスを提供しきたが、それらを「楽天ペイ」へと一本化されることとなった。ブランドの一本化により、ユーザーの利便性が向上するとともに、楽天か築く”楽天経済圏”がより強化された形となる。
12月には「楽天ペイ」導入サイトを対象に、分割払い機能の提供を開始している。

・決済サービスを一本化へ。新生「楽天ペイ」始動
https://ecnomikata.com/ecnews/14108/
■3月15日 楽天AirMap設立
米国カリフォルニア州のAirMap社は全世界のドローン空域管理において、中心的な存在であり、状況認識や飛行計画の支援、また、ジオフェンシングやサイバー脅威などに対するソリューションを提供している。今回の合弁会社設立を通じて、楽天とAirMap社は、双方のノウハウや経験を生かし、商用化ドローン業界の発展に向け、ドローンの空域管理ソリューションを日本の市場に提供していくという。

■4月5日 日本郵便と連携強化
提携強化によって、EC物流における不在再配達削減に向け、配送・受取の効率化など様々な施策を検討することが大きな目的だ。「ラストワンマイル配送サービス」の整備や施策を検討していく予定と発表された。

・楽天と日本郵便が連携を強化。配送・受取のさらなる効率化へ
https://ecnomikata.com/ecnews/14215/

■7月1日 Rakuten Direct発足
楽天が全額出資していたケンコーコム株式会社と、株式会社爽快ドラッグの二社が合併(ケンコーコムを存続会社とする吸収合併方式)し、新会社が発足。本社は福岡県福岡市で、代表取締役社長には、小森 紀昭氏が就任した。

■6月2日楽天市場 LINE公式アカウントの友だち数が4,000万人突破
2013年3月19日に開設され、約4年半弱で4,000万人突破となった。「お買いものパンダ」のオリジナルLINEスタンプは、2013年5月の提供開始以降、シリーズ累計のダウンロード数は約1.6億回(2017年5月29日現在)を記録している。

■6月5日「楽天グローバルエクスプレス」提供開始

「楽天グローバルエクスプレス」は海外ユーザーが、楽天市場またはRakuten Global Marketの各ショップおよび楽天ブックスでの買い物に利用できる、海外配送サービスだ。具体的には、対象サービスで買った商品を日本国内の倉庫でいちど預かってから海外に配送(転送)するもので、まとめて送ることで海外送料を節約することができる。

■6月20日 ラクマ、日本郵便と連携で全国一律料金の配送サービスを拡充
フリマアプリ「ラクマ」では、全国一律料金で商品を発送できるサービス「ラクマ定額パック」を提供しているが、この連携によって、「ゆうパケット」と「らく得パック」が追加された。

2017年下半期(7月〜12月)〜楽天の事業拡大はEC事業者に何をもたらすのか〜

2017年下半期(7月〜12月)〜楽天の事業拡大はEC事業者に何をもたらすのか〜

■10月1日 楽天データマーケティング営業開始
「楽天データマーケティング」は株式会社電通と共同で設立した会社で、楽天の持つデータと電通の持っているプロモーションノウハウを組み合わせ、ビッグデータを軸に「見える化」を実現したマーケティングソリューションを提供していく。

・楽天、電通と子会社設立を発表 楽天の顧客データを電通の知見で生かす
https://ecnomikata.com/ecnews/15310/

■10月11日 楽天SPUが「いつでも最大8倍」へ
2016年1月から開始した「楽天スーパーポイントアッププログラム(通称SPU)」。対象となる楽天の各種サービスを組み合わせて利用することで、「楽天スーパーポイント」の付与率がアップするのだが、今回の変更によって最大8倍のポイントが付与されるようになった。

・楽天SPUが「いつでも最大8倍」へ。CMも放送し広くサービスを周知
https://ecnomikata.com/ecnews/16107/

■10月24日 楽天マートの吸収合併発表
ネットスーパー事業を展開する楽天マート株式会社を、楽天を存続会社とする吸収合併方式で合併することが発表された。2018年2月1日を効力発生日(予定)としている。

■11月21日 「RIZAP 楽天市場店」グランドオープン
パーソナルジム「RIZAP」のECモールへの出店は楽天市場が初となり、「シェイプアッププログラム(16回)」を販売するという。楽天では、昨年8月にリフォームサービス「らくらく楽天リフォーム」をスタートしており、”モノ消費”だけでなく”コト消費”にも徐々に力を入れ始めている。

・RIZAPが楽天市場でプログラムの販売開始。本格的に「体験」もECで購入する時代へ
https://ecnomikata.com/ecnews/16742/

■12月11日 楽天の集客力を活用した自社サイトを作れる『RMP-Brand Gateway』の提供開始
10月から事業を開始した電通との共同会社である楽天データマーケティングが、「楽天市場」において、企業がブランドサイトを設置できる広告商品『RMP Rakuten Marketing Platform)-Brand Gateway』の提供を開始した。

提供開始とともにサイトを開設したマテル・インターナショナル株式会社に続いて、2018年1月以降で合わせて約15ブランドがブランドサイトの開設を予定している。

■12月14日 携帯キャリア事業新規参入表明
取締役会において、第4世代携帯電話システム(4G)用周波数(1.7GHz帯及び3.4GHz帯)について、総務省の割当受付開始後に、その申請をすることが決議された。2019年中にサービスを開始することを予定しており、申請が通れば国内で4番目の携帯電話キャリアとなる。


■12月19日 ビックカメラと新会社設立を発表

 新会社では、すでに楽天市場内にある「ビックカメラ楽天市場店」の基盤を引き継ぎながら「楽天ビック」として「楽天市場」に出店する。また、ビックカメラならではの競争力のある価格と幅広い品揃えに加え、両社で連携の上、独自商品の開発も検討し、「楽天ビック」やビックカメラグループでの販売を行っていくという。2018年4月からサービス提供開始予定。

・楽天、ビックカメラと新会社設立!楽天ビック始動!
https://ecnomikata.com/ecnews/17310/

21年目の楽天はいかに?

2017年の動きとして、ECに関するところではやはり"決済”系の動きが多く、楽天経済圏の拡大するための施策が目につく。その他の部分では、サッカーの名門クラブ「FCバルセロナ」とのパートナー契約を結んだり、NBAとパートナーシップ契約を結ぶなど、楽天株式会社という一企業として世界規模での認知拡大、事業拡大が目立った。

もちろん、楽天にとって楽天市場が会社としての始まりであり、重要な柱であることは変わらない。7月にはケンコーコムと爽快ドラックの合併による「Rakuten Direct」が発足し、健食や医療品ジャンルが強化された。そして、来年4月にはビックカメラとの新会社でサービス提供を開始し、家電ジャンル強化、と徐々に各カテゴリの地固めが進んでいる。

2017年は会社設立から20年という節目の年であったが、この20年の積み重ねを生かして、いかに楽天経済圏を拡大し、消費者だけでなく楽天市場出店者へ還元していくのか。来年も楽天市場を含む楽天の動向に注目だ。

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