2018年を大予習!2018年はアパレル業界が牽引か
2017年も残りわずかとなり、2017年を思い返せばEC業界でも様々な出来事があった。しかし、2018年は目前となっており、すでに2018年に実行が発表されている出来事も多々ある。2018年の予習の一環として、月ごとにまとめてみた。
2018年前半〜子会社化に合併、物流問題解決に向けた取り組みも〜
■2月
・ヤフー ジャパンネット銀行子会社化(1日)
8月1日に発表されたジャパンネット銀行の連結子会社化。当初は2017年10月初旬を予定していたが、実務上の手続きを踏まえて2月1日を目処に子会社化することが12月27日に発表された。
・楽天 楽天マート吸収合併(1日)
ネットスーパー事業を展開する楽天の完全子会社、楽天マート株式会社が吸収合併されることが10月24日に発表。2018年2月1日が効力発生日となる。
■3月
・日本郵便 ゆうパック基本運賃等改定(1日)
9月5日に発表された、ゆうパックの基本運賃改定。運賃は平均して12%程度引き上げられる。ヤマト運輸と佐川急便は2017年に運賃値上げが発表されたため、大手配送業者の中では最後の値上げとなる。すでに消費者向けの料金は確定しているが、発送代行を行う物流倉庫やEC事業者の中では未だ、値上げによる混乱は落ち着いていない。3月の運賃改定後、どれほどで値上げによる混乱はいつ収束するのか、動向を窺う必要がある。
ゆうパック基本運賃を平均12%程度引き上げへ
ヤマトVS佐川VS日本郵便3社宅配料金比較
・LINE 携帯電話版LINEサービス提供終了
12月27日、2018年3月を目処に携帯電話版LINEのサービス終了することが発表された。今回のサービス終了対象はいわゆるガラケー端末のみで、ガラホ/Android/フィーチャーフォンについては引き続き利用することができる。
すまーとフォンの全国的な普及により、携帯電話版のLINE利用者は年々減少し、2012年11月時点から5年間で94.5%減少したという。
・クレジットカード番号情報の非保持化、もしくはPCI DSSへの準拠(3月まで)
2016年2月に発表されたクレジットカード取引におけるセキュリティ対策の強化に向けた実行計画2017(「実行計画2017」)の対応が2018年3月までとなっている。
■4月
・ヤマト運輸 Tポイントサービス導入
12月25日にヤマト運輸とカルチュア・コンビニエンス・クラブはデジタル社会における新たなライフスタイル創造に向けて両社サービスの相互連携を開始することを発表した。
ヤマト運輸とCCCが相互連携開始へ。宅急便にTポイントが利用可能に
・楽天 ビックカメラとの新会社にてサービス提供開始
12月19日に発表されたビックカメラとの新会社設立。独自商品の開発や「楽天ビック」としての楽天市場出店も予定されている。
■5月〜6月
・改正割賦販売法の施行
11月29日に「割賦販売法施行令の一部を改正する政令」及び「割賦販売法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」が閣議決定された。
閣議決定され、6月1日に施工される法令の概要は下記の通り。
1、 報告徴収の範囲
経済産業大臣が、法改正により新たに規制の対象となった加盟店契約会社や加盟店等から報告させることができる事項(加盟店が実施するクレジットカード番号等の不正利用防止措置等)を規定する。
2、商取引監督課の所掌事務の変更(経済産業省組織令)
商取引監督課の所掌事務について、新たに登録対象となった加盟店契約会社や加盟店等の監督を追加する。
2018年後半〜相次ぐアパレル系物流拠点の拡張、2018年の成長株はアパレルか〜
■秋頃
・スタートトゥデイ、物流拠点を拡大
「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは今後の商品取扱規模の拡大を見込み、フルフィルメント業務全般を行う物流センター「ZOZOBASE(ゾゾベース)」を2018年秋に拡張することを発表している。現在新築工事中の「プロロジスパークつくば1」に加え、千葉県印西市の「プロロジスパーク千葉ニュータウン」の一部も賃借しており、スタートトゥデイの物流拠点規模は2018年秋頃に合計約250,000㎡となる見込みだ。
■12月
・SHOPLIST、SHOPLIST専用の新物流センター本格稼働予定
クルーズが運営するファストファッション通販サイト『SHOPLIST.com by CROOZ』はEC事業拡大に対応するため、EC通販に特化したSHOPLIST専用の新物流センターを構築する。施設は4階建て、延床面積45,348㎡をSHOPLIST専用として全フロアを賃借し、2018年12月に稼働を予定している。
アパレルやBtoB EC、2018年を牽引するのは?
すでにいくつもの予定が発表されており、中でもゆうパックの値上げや「実行計画」についてはEC事業者にとって関係の深いものなどもある。その一方で、これからの課題に対して、ヤマト運輸のTポイントサービス提供が開始されるなど、解決に向けての動きも予定されている。
また、「ZOZOBASE」やSHOPLISTの物流拠点拡大など、まだまだ伸び盛りであるアパレルジャンルの成長にも注目したいとろ。その他、予定はなかったが、BtoB ECも徐々に広がっており、2018年のEC市場の伸びを手助けするにちがいない。
2017年を振り返り、その上で2018年の出来事も把握することで、是非年明けからの業務に取り掛かっていただければ幸いだ。