楽天初の取り組み!岩手県釜石市との包括連携協定を締結

西村 勇哉

(左端から)株式会社Voyagin 代表取締役 高橋理志氏
岩手県釜石市 市長 野田武則氏
楽天株式会社 上級執行役員 カード&ペイメントカンパニー シニアヴァイスプレジデント 中村晃一氏
楽天株式会社 LIFULL STAY株式会社 代表取締役 太田宗克氏

楽天株式会社(以下、楽天)が自社の保有する膨大なサービスを活用し、岩手県釜石市と連携し地域課題解決を行う包括連携協定を締結したことを発表した。

あれから7年、未来を見据えた取り組み

あれから7年、未来を見据えた取り組み

今回楽天は岩手県釜石市と包括的連携協定を締結した。その主な内容は釜石市における訪日観光客需要の創出、持続的な地域経済の活性化だ。

東日本大震災から7年。釜石市は徐々に復興が進み、被災した人々の住まいの再建の目処も立ってきた。そこで釜石市はより進んだ地域活性化のために、今まで力を入れることができなかった産業に重きを置いていく方針だ。その主要な1つが訪日外国人観光客需要の創出である。

釜石市は2019年に控えたラグビーW杯の会場の1つになっている。海外からの観光客が増えることが予測される中、釜石市は海外観光客への対応、PRにまだ不安がある。そのような前提があり今回の楽天との包括連携協定が締結された。

気になる協定内容は?

膨大な楽天のサービスのなかで今回活躍が期待されるサービスは楽天ペイと、楽天LIFULL STAYだ。

まだまだ現金社会の日本。特に地方はその傾向がかなり強い。しかし海外ではカード決済、電子決済での取引が主要な手段となっている。海外観光客からの需要に応えられるよう、まずは商工会議所に登録されている企業約200社、タクシー60台が楽天ペイを導入し、先陣を切る形になるようだ。

ただ便利になるだけではない。楽天ペイを使用することで貯まる楽天ポイントは様々な商品、サービスに利用できる。釜石市全体にこのサービスが認知されれば、「より簡単に、より便利に、よりお得に」日々の生活を過ごすことができる。楽天にしかできない取り組みなのではないか。

楽天LIFULL STAYは去年発足したジョイントベンチャーであり、民泊事業を行っている。空き家の再利用、地方ならではの魅力的なコンテンツ作り、インバウンドを含めた観光需要の創出を目指し、それに伴った雇用創出に期待ができる。

インバウンドと決済の包括連携は楽天としては初の取り組みとなる。今回の結果は次にどう活きてくるのかも非常に興味深いところだろう。

釜石市の未来

釜石市の未来

誤解してはいけないのが今回の協定はW杯を目指した取り組みではなく、より持続的な取り組みであるということだ。

W杯後も、最先端技術による決済手段や、釜石市ならではの魅力的な観光事業は続いていく。釜石市が観光地として活性化し魅力溢れる街になれば釜石市で生まれ育った子供が地域に残り続ける。ここまできてやっと今回の連携協定は意味を持ってくるのではないだろうか。

とはいえ目前に迫っているラグビーW杯。小さな町の大きな挑戦という言葉が記者会見で使われていたが、非常に印象に残っている。小さな町、釜石市で行われる国際的なイベント、ラグビーW杯。楽天という頼もしい味方とともにぜひ成功に導いてほしい。

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記者プロフィール

西村 勇哉

メディア運営事業部 編集チーム所属
見た目はヒョロイのに7歳から空手を習っています。
他にも水泳、サッカー、野球、弓道の経験有り。
たまにメルマガに登場しますが乃木坂46の話しかしません。
連絡先→nishimura@ecnomikata.co.jp

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