EC業界News1週間まとめ〜キングコング西野亮廣氏やBASEショップコインの動きに見る店とお客様の関係性

石郷“145”マナブ

こんにちは。
編集長の石郷です。

今週、読まれた記事はこちら。
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「お客ではなく、作り手を増やす」 西野亮廣氏登壇【日本イーコマース学会 イベントレポート】
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当事者意識を高め、拡散効果を高める

クラウドファウンディングの重要性が増しているなという実感があります。
先日、新たに発足された日本イーコマース学会が創設を記念して、シンポジウムを行いましたが、この中で、西野亮廣さんの話が非常にに興味深いです。彼はえんぴつ町のプペルという絵本を販売したのですが、これをクラウドファウンディングで実現にこぎつけた訳です。つまり、勿論、本の出版の実現のために、お金を集めるという部分はあるのですが、物を販売するということの根幹部分を変えていく何かがあるように思いました。

 それは当事者意識だと思います。彼は例えば、仮に自分と自分の姉とで本を作ったとすれば、自分も何とか売ろうとするけど、自分の姉も同じように売ろうとするだろうし、告知もしていくだろうと。作った側に立てば、誰しもそれを真剣に売ろうとする訳です。ならば、クラウドファウンディングをすることでその出資者全員を当事者化することで、ムーブメントを起こそうという訳です。

 これはある意味、最近、BASEでショップコインという仮想通貨的なものが発表されたのと、近しいと考えています。ショップは資金を集める公約を綴り、共感したお客様は先に代金を支払うことでコインを得ることができます。購入したコインはそのショップでのみ使用することができ、使用期間内であればいつでも利用できる訳です。これの大きいところは通常なら商売をすることでお金を集めて次なる投資に当てる訳ですが、それで投資を得て、例えば新商品を調達する資金にしたりする訳です。かつ、先ほどの西野亮廣さんの文脈でいえば、ここで一種、店との連帯感が生まれると思われ、店とお客様の間にコミュニティの意識が生まれます。

コミュニティが大事な時代だからこそ、それを生かす手段も増加

 よりお客様に近いところで商売をする事ができるようになり、ECを通じた新しいビジネスの可能性を思わせます。近年、仮想通貨が出て来た事で、お金というものの価値観が変わりつつある中で、それをコミュニティの強化に結びつけた興味深い事例だと思います。前からお話ししています通り、これからはコミュニティの時代で、より多くのお客様に売るのではなく、いかに少なくてもいいから深い関係性を築くかに重要な要素があると思います。

 店はある意味、商品という他にはない、独自性を持ち、それゆえ、お客様という存在に対して影響力を発揮できうるインフルエンサーでもあります。店がただ売るという視点ではなく、ファンを育成するという視点で、お客様と向き合うと、何か新しい活路が見えて来るように思います。

それでは今日はこの辺で。
また来週、お会いしましょう。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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