フルフィルメントとは?基本情報から導入によるメリット・デメリットを解説

ECのミカタ編集部 【PR】

フルフィルメントとは?基本情報から導入によるメリット・デメリットを解説

近年、EC・通販業界におけるフルフィルメントの重要性がますます高まっています。特に、Amazonの「FBA(フルフィルメントby Amazon)」が普及したことで、多くの物流会社がフルフィルメントサービスを導入し、独自のサービスを提供するようになりました。しかし、各社のアプローチや定義に違いが見られることから、フルフィルメントとは何かを整理して解説します。
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フルフィルメントとは?

フルフィルメントとは、一般的にはECで商品が注文されてからエンドユーザーに商品が届くまで必要な業務全般を指す。フルフィルメント業者の中には、その業者自体が業務の一部を外注しているケースもある。運営代行ほど作業領域は広くはないが、注文が入ってから荷物を届けるまでをカバーするのがフルフィルメントだといえる。

細分化すると、「入荷、検品」・「棚要れ、商品保管」・「コール業務、受注処理」・「ピッキング」・「検品」・「梱包」・「発送」となる。

フルフィルメントのメリット、デメリット

では、フルフィルメントにはどのようなメリットとデメリットについて簡単に説明しよう。

◆メリット
・業務の効率化
バックヤードの一括管理により、在庫管理から配送までの業務がスムーズに行えます。
・コスト抑制
物流業務から顧客対応を委託することで、業務に関わる人件費や運用コストを削減可能です。
・満足度向上
納品が早く、梱包の品質が安定している為、顧客満足度の向上が期待できます。 

◆デメリット
・顧客のニーズや声が把握しにくくなる
フルフィルメントを外注すると、顧客管理やコールセンター業務も委託するケースがあり、直接的なフィードバックが得られにくくなります。そのため、顧客の声を収集する別の仕組みが必要になります。

このような視点で、フルフィルメントを導入する際には、業務効率化やコスト削減などのメリットと、顧客接点の減少といったデメリットをバランス良く考慮する必要があります。


フルフィルメントで対応できる業務とは?

フルフィルメントで対応できる業務とは?

それでは、フルフィルメントに関わる業務について、順を追って説明します。



①入荷、検品
荷物が物流倉庫へ届くことを入荷と呼び、卸会社やメーカーから、商品や数量が正しく入荷されているかをチェックするのが入荷管理といわれる。
入荷と入庫はよく似た言葉ではあるが、意味は異なっており、「入庫」の場合は、入荷した商品を物流倉庫内の保管場所まで移動する作業を指す。

そして、入荷・入庫の際には商品の種類や数量に誤りがないかどうか確認をする。
検品作業のスピードと正確さを上げ、誤出荷を防ぐために、ハンディターミナルで商品バーコードを読み取る、バーコード検品システムを導入している物流倉庫も数多くある。


②棚入れ、商品保管
消費者に届ける商品の保管を指す。商品をラックやパレット単位で保管するなど、企業によって様々な方法がある。ECサイトへの注文は都内に集中するため、商品保管所や物流倉庫を都内に構えるEC・通販事業者が多い。近年では配送費の高騰から、土地代を安くし、上がった料金をカバーするケースも増えている。


③コール業務、受注処理
支払い方法やEC・通販事業者の方針により行う作業は異なるが、注文状況の確認や注文完了報告・決済方法の確認・在庫状況の確認・送り状の発行など、出荷前に工程がいくつもあり、その最初の1つ目にあたる。アナログ管理やWMSという在庫管理システムの連携などで在庫を管理し、CSVデータによるやり取りで出荷指示を行なうことが多い。他にも直接電話での受注など各企業の販売チャネルによって様々な対応が求められ、コールセンターに受注処理業務が集約されているケースがほとんどだ。他にもフルフィルメントのコール業務には、問い合わせ、返品交換、クレームの対応など、他にも様々な業務が必要となる。


④ピッキング
出荷指示に対して、在庫から必要な数量だけ商品を取り出すこと。
物流倉庫では、広いスペースにたくさんの商品を保管している。注文が入ったら、倉庫内から必要な商品をピックアップする必要がありますが、この作業がピッキングと呼ばれる。

大型の商品や、重量のある商品の場合には、フォークリフトや台車を使ってピッキングする。なお、フォークリフトを操作するには、「フォークリフト運転者」の資格が必要となる。効率よく正確なピッキング作業をするためのデジタルピッキングシステムという支援システムも多く導入されている。

また、商品によってはピッキング後に製品の組み立て・箱詰め・包装・ラベル貼り・値札付けなどの流通加工と呼ばれる業務が必要なる。


⑤検品
ピッキングした商品の状況を確認する。例えば、賞味期限や異物混入、商品破損の確認である。特にアパレルでは糸のほつれや、検針など多くの確認が必要だ。発送前に賞品を確認する最終工程になるので、どの企業もココでの検品は重点的におこなっている。


⑥梱包
検品した商品を発送する為に、商品の梱包が必要となる。商品が消費者の手に届くまでに傷が付かないよう、必ず緩衝材をいれるよう工夫している。他にも梱包のタイミングでは感謝状やクーポンの差込など、様々な工夫を凝らすことができる。EC・通販は消費者の顔が見えないため、届けて終わりではない。ダンボールの開封のしやすさや、商品の取り出しやすさなども重要であり、Web上以外での顧客ごとの特別対応をして、リピート率向上をすることも可能だ。


⑦発送
配送業者の集荷に合わせ、梱包した商品を受け渡す。宅配業者は受注処理時に作成した個人情報を元に届ける。受け取り方法は、コンビニ受け取りやオフィス受け取りなど多様である。事業者は商品の発送時に、発送完了メールを注文者に送り、商品が配送されたこと伝える必要がある。

その他の業務も委託ができる?

その他の業務も委託ができる?

企業によっては、上記の基本的な業務内容に加え
下記のような業務が対応可能です。
・返品対応
・流通加工
・オリジナル梱包材の作成
・越境対応
・冷凍、冷蔵対応
・顧客対応

フルフィルメントでのキーポイント

フルフィルメントで行うバックヤード業務は、商品を購入してくださったお客様に直接触れる非常に重要なプロセスです。ECや通販において、商品を顧客に届けることはゴールではありません。商品を適切に使っていただき、喜んでもらうところまでが本当のゴールです。
◆ 信用を得るためのフルフィルメント管理
フルフィルメント業務は、企業としての信用を築くうえで欠かせないプロセスです。そのため、次のポイントに留意することが重要です:
・業務品質の徹底管理
包装や配送の品質を常に一定以上に保つ仕組みを構築します。
・信頼できるパートナーの選定
フルフィルメント業務を委託する際は、実績のある信頼できる物流パートナーを慎重に選び、定期的に業務内容を確認・見直します。

フルフィルメント業務の質は、顧客満足度に直結します。適切なパートナーと協力し、顧客に「選んで良かった」と思われる体験を提供することが、ブランドの信頼を高める鍵となります。

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