【EC業界×就活・転職】抑えるべきポイントまとめ*2019年更新

西村 勇哉

就職活動において、業界研究を行うことは重要です。業界のトレンドや市場成長率などを把握せずに、企業ブランドだけで就職してしまい学生時代とのギャップに悩まされる人は少なくありません。

この記事ではEC業界に興味がある就活中の学生や、転職活動を行っている人向けに、EC業界の概要、EC業界で働くうえで抑えておくべきポイント、海外事情を解説したいと思います。

EC業界とは?概要紹介

ECとは、エレクトロニック・コマース(electronic commerce)の略称で、「電子商取引」と訳されますが、簡単にいえば、インターネット上でものやサービスを売買すること全般を指します。最もイメージしやすいのが「インターネット通販」や、「ネットショップ」などです。代表的な企業としてはAmazonや楽天などが挙げられます。

  出典:経済産業省

EC業界は近年急激に成長している業界です。経済産業省が発表した2018年の日本のBtoC(個人顧客相手のビジネス)におけるEC市場規模は17.9兆円(前年16.5兆円、前年比8.96%増)でした。一方、BtoBのEC市場規模は344.2兆円(前年318.2兆円、前年比8.1%増)となりました。今後も業界規模は拡大していくと考えられます。

業界規模がピンと来ない人もいるかと思いますので、私たちに身近なコンビニ業界の市場規模と比較してみましょう。

コンビニ市場規模:11兆7,451億円(前年⽐ 2.4%)
(2018年 経済産業省より)

このようにEC業界の市場規模はコンビニよりも大きく、成長率も高くなっています。

自分の働いている業界の市場成長率は、業務の幅広さに関わってきます。そして業務の幅広さは自身のやりがいにも影響してきます。1年前に行なっていた業務が古くなり、新しいサービスがどんどん増えていく、まだまだ若い発展途上の業界です。

EC業界は多種多様

EC業界の代表的な企業はAmazon.comや楽天株式会社、メルカリなどでしょうか。日常生活の中で名前を聞き、消費者とも距離の近いことからEC業界の代表的な企業と言って間違いありません。

しかしEC業界は様々な業種に支えられて成り立っている業界だといことは理解しておく必要があります。Webサイトを制作するIT企業から、商品の保管・発送を行う物流企業、決済サービスを代行する金融企業。Webでの集客になるのでWeb広告制作企業とも密接な関わり合いがあります。市場規模では別のセグメントですが、EC業界で仕事をしたいと考えるのであれば、EC事業者を支援する、いわゆる「EC支援企業」のリサーチも行っておいた方が理解が深まるでしょう。

EC業界に関わっている企業が一目でわかるEC業界相関図が下のリンクからDLできるので有効活用してみてください↓↓

 ECノウハウ

EC業界で働くポイントまとめ

多くの就活生が気にするのが働く上でのメリットやデメリットです。残業時間が多いのか、給料は高いのか、人間関係は悪いのかなどでしょうか。

まず最初に仕事においてのメリット・デメリットは、法に抵触しない限り、人の価値観によってある程度変わってくることを念頭に入れておく必要があります。

一生懸命働いて、たくさんのお給料をもらうのか、ワークライフバランスを重視したいのか、大手・中小、ベンチャーなのか。自分がどのような社会人になりたいのか、仕事をどのように行っていきたいのか、人によって考え方は様々です。

なのでここではあえてメリット・デメリットのように区別するのではなく、EC業界の特徴を解説していきます。先入観のない状態で読んでいただき、自己分析に役立てていただければ幸いです。

【EC業界の特徴】

<業界が若い>
EC業界の勃興は1990年代で、他の業界に比べると最近できた市場であることがわかると思います。楽天やAmazonも1990年代中頃〜後半に設立された企業なのです。

そのため、昔ながらの働き方を踏襲していない企業が多くあります。私服での出勤や、コワーキングスペースの活用など働き方改革に力をいれている企業も多くあります。また働いている人の年齢も若く、企業の平均年齢は20代後半〜30代が目立ちます。良くも悪くも価値観は若い人よりと言えます。昇格のチャンスも多く、20代で役員に昇格する人もいるので、若いうちの努力が結果に反映されているといえるでしょう。

そのため若いうちから独立を考えている人も業界には多く、刺激を受けながら仕事ができます。価値観がかけ離れている人も少ないように思えます。

<スピードが早い>
成長業界というところからも想像できるかと思いますが、業界の変化は目まぐるしいです。毎日のように新サービスが発表されており、新しいことを継続的に行っていかなければトレンドに追いつけません。そのためベンチャー企業気質を持ち合わせている会社が多く、新人のうちから自分の考えを発信することが求められる業界です。

老舗の大手企業よりは新卒の頃から自主性を持って働かないと、周りには置いていかれてしまいます。

<ネットを介して様々な人と繋がることができる>
ECはネットを介して商品・サービスを売買する仕組み。そのため遠方の地域や海外の人にもアプローチが可能です。実際に英語が全くできないが商品を海外に販売している事業者も多くいます。その支援を行う企業もあり、活躍のステージは幅広く準備されています。(海外市場は後述あり)

また地方活性化にもECは大きな関連があります。地方の特産品をECで売るために販路開拓を行う企業や、日本の伝統産業を海外に拡散するPR活動を行なっている企業など多種多様な活躍の仕方があるということで、地方活性化、地方創生などに興味がある人も見るべき業界となっています。

<給料は?>
多くの就活生が気になるのが給料なのではないでしょうか。一概に業界の平均を算出するのは非常に難しく、同じ会社内にいても役職はもちろん部署によってもらえる給料はバラバラです。

しかし、何回も言うように業界は若く、成長業界です。そのため20代のうちから結果を残せば他業界の同世代より給料が高くなる人は多いです。またベンチャー企業が多いことから年功序列より、成果主義で給与体系を決めている企業が多いです。

実際に給与に限らずですが、気になることがあれば面接などで直接社員に聞くことが大事になってきます。業界の雰囲気=企業の雰囲気にはなりません。給与が業界のなかでも高い企業、低い企業様々です。もちろん給与が高いということは自然と会社から求められることのレベルが上がることは念頭に置いておく必要があります。自分がどのような社会人になりたいかを考えながら、情報収集は行なってください。

EC業界の海外市場は?

EC業界の海外市場は?

グローバル化が普遍的になった現代では、海外の状況も気になるところかもしれません。そこで海外のBtoC-EC業界市場をまとめてみました。

・中国:11,153億ドル 対前年比35.1%
・米国:4,549億ドル 対前年比16.3%
・英国:1,126億ドル  対前年比:17.1%
・日本:953億ドル  対前年比6.0%
(2017年 経済産業省調べ)

圧倒的に中国が業界を牽引しています。日本の市場規模の10倍以上となっており、成長率からもわかるように今後も期待が持てるマーケットです。先進国以外の国でもEC業界は徐々に伸びています。今は市場は小さいものの、ITの特徴である急激な成長が期待できる国は東南アジアを始め、多くあります。ECの最先端である中国やアメリカで働くことも、これから圧倒的な成長をする東南アジアや台湾市場で働くか、自分に合った働き方が選べるのではないでしょうか。

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では実際にネットショップの1日の業務はどのようなものなのだろうか。業種や、規模によって業務は異なってきます。今回紹介するのは、中小規模のネットショップです。これからどのように売上を伸ばし、成長させていくかを毎日考えており、やりがいのある環境となっております。

ぜひご参考ください。

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後悔しない選択をするために

就職・転職活動は大袈裟ではなく、人生の岐路と言えます。後悔しないためにもやれることは最大限行い、自己分析に役立てましょう。

最後に就活を経験した人間からのアドバイスになりますが、くれぐれも先入観を持って就職活動をしないように意識してください。またネットの情報や他人の情報に左右されると満足のできる就職活動は難しくなってきます。様々な媒体や情報を取り入れた上で、自分ならどうしたいか、どんな社会人になりたいかをしっかり考えてみてください。

その上でEC業界で、若いうちから刺激的な仕事がしたいのであれば大歓迎です!一緒にEC業界を盛り上げてくれる人をお待ちしております!

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記者プロフィール

西村 勇哉

メディア運営事業部 編集チーム所属
見た目はヒョロイのに7歳から空手を習っています。
他にも水泳、サッカー、野球、弓道の経験有り。
たまにメルマガに登場しますが乃木坂46の話しかしません。
連絡先→nishimura@ecnomikata.co.jp

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