2019年10月、消費税が10%に増税!その時消費者は【花王調べ】

花王株式会社(本社:東京都中央区/代表:澤田道隆)の「生活者研究センター」では、生活者の買い物や家計意識についての調査を継続的に実施している。2019年10月に消費税が8%から10%に増税との報を受け、2018年4月時点での既婚女性の意識はどう変化したのか。

9割超の既婚女性が、「増税は買い物・消費に影響する」

9割超の既婚女性が、「増税は買い物・消費に影響する」

2019年10月実施予定の8%から10%への消費税増税について、首都圏在住既婚女性の約9割が「買い物・消費に影響すると思う」と回答。

これまでにも消費税が段階的に上がった経験からか、買い物・消費に対する影響としては「必要な物しか買わなくなる」「セールの時にまとめて買う」などの買い方の変化や、「高額品」「嗜好品(菓子など)」などの買い控えを想定しているようだ。

「10,000円買ったら消費税が1,000円になるから一層気になる」「1,000円以上の買い物は慎重になる」と懸念する回答も多くみられる。

6割が「増税までに家計を見直したい」ただ実施予定時期の認知は低め

6割が「増税までに家計を見直したい」ただ実施予定時期の認知は低め

消費税が8%から10%への引き上げ実施予定時期を「知っている」と答えたのは、2018年4月の時点では約半数。
 
「増税までに家計の見直しをする」意欲を開始時期の認知状況別にみると、「知っている」人の家計見直し意欲は69%であるのに対し、「開始時期までは知らなかった」人では54%にとどまり、開始時期までは知らない人の増税への準備はこれからといった印象だ。

駆け込み需要が増えた、2014年の増税時

駆け込み需要が増えた、2014年の増税時

2014年の増税時を振りかえると、2009年のリーマンショック、2011年の東日本大震災の影響を経験し、社会変化に対する家計の対応力をつけた時期に増税が実施された。
 
当時は久しぶりの増税とあってか、食品・日用品を中心に増税直前に駆け込むように購入した人が多かったことも記憶に新しい。

花王の「生活者研究センター」では「2014年時の前倒し購入の有無とその行動へのおもい」についても調査。
増税前に前倒し購入した人もしなかった人も、いずれも自分たちの行動を肯定的に受け止めた人が大多数だった。
 
ただ、日用品を前倒し購入した人のなかには、「あわてて予定以上に買ってしまった」、「ついつられて買ってしまった」など、計画的ではなかった買い物を反省している様子も。

ECの拡大で消費行動も変化

 前回の2014年の消費税増税からの4年間には、購買環境ではインターネット通販の拡大や中古品売買(リサイクル)の一般化、便利なスマホアプリ、ネットサービスの登場普及により、購買行動や節約の工夫にも大きな変化が見られるようになった。

かつてのような1円でも安い店を探すような節約ではなく、買い物の時間や手間もコストに換算したその人なりのコストパフォーマンスのよい買い物、消費しながら上手に節約するといった行動も増加。
 
便利なネットサービスの登場により、家計が簡単に把握しやすくなっているのも大きなポイントだ。

増税に向けて家計の見直しをするのに、フリマアプリなどのECサービスの需要が一気に高まることも想定される。

EC事業者は増税前の消費行動を敏感にチェックしておく必要がありそうだ。

 ECノウハウ