EC業界News1週間まとめ〜ブラックフライデーvsサイバーマンデー日米の違い/Oisix等盤石な高島社長の手腕

石郷“145”マナブ(編集長)

こんにちは。
編集長の石郷です。

今週読まれた記事はこちら。
■楽天市場のブラックフライデーセールの詳細を徹底解説!
https://ecnomikata.com/ecnews/20883/
■TikTokでEC特化の広告配信 若年層のニーズに対応
https://ecnomikata.com/ecnews/20851/
■楽天市場 Rebates経由で最大20%の楽天スーパーポイント還元
https://ecnomikata.com/ecnews/20870/
■【Amazon】平成最後のビッグセール「サイバーマンデーセール」
https://ecnomikata.com/ecnews/20891/
■Amazon・楽天の口コミと食べログの口コミ信頼度【アルカス調べ】
https://ecnomikata.com/ecnews/20844/
■メルカリの流通総額が1兆円突破!これまでの軌跡を振り返る
https://ecnomikata.com/ecnews/20847/

ブラックフライデーに湧くアメリカ 迫るサイバーマンデーの勢い

 今週は「ブラックフライデー」に関してのニュースが話題を集めました。ついこの間まで中国で「独身の日」で数々の記録を更新したばかりなのですが、今度はアメリカからのセールの話題です。

 もともとブラックフライデーというのは伝統的なもの。アメリカ合衆国では感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日のことを指していて、この日は正式の休暇日ではないものの、休暇になることが多く、それに合わせて、小売店などで大規模な安売りが実施されるようになりました。この日の為に買い物客が殺到するようになり、その熱狂ぶりは経済効果も大きく、一年で最も売り上げる日へと成長。小売店では勝負の日となったわけです。

 ただ、このお祭りムードは今の話の通り、リアルの小売店で発生していたわけですが、ここ最近では、それと対比する形で、ECサイトでのセールも始まって、それが「サイバーマンデー」と呼ばれています。つまり感謝祭の次の月曜日に行われているからです。

 これは、トランスコスモスからの話なのですが、Adobeアナリティクスの調べたところで、2017年の「サンクスギビングデー」と「ブラックフライデー」の売上を合算すると、前年比17.9%増の79億ドル(8690億円=1ドル/110円換算)。そして「サイバーマンデー」も65.9億ドル(7249億円=1ドル/110円換算)の売上で、ブラックフライデーらと同様の伸びを見せている(前年比17%増)というんです。つまり、最近の傾向としては「サイバーマンデー」が「ブラックフライデー」の勢いに迫る形になっており、セールという局面でもECの勢いを如実に示す形になっています。

「ブラックフライデー」に湧くイオン、トイザらス、Gap、ユニクロ等の実店舗!

 所変わって日本はと言うと「ブラックフライデー」と銘打って、イオンがキャンペーンを開始したのは今から3年前で、 Gapは4年前。アメリカほどではないですが、徐々にそれは日本のリアルの小売店に高まり始めています。各社の今年の動きを見てみると力の入れようがわかります。
◆イオン
 イオンは品揃え豊かさの強みを活かし、セットなどで付加価値をつけつつ、価格をお得に提案しています。統一したテーマとして、ブラックフライデーにちなんで、それぞれの頭文字を合わせると、BLACKになるように切り口を提案しています。
「BOX(アボカド詰め放題などのお楽しみ袋等)」
「LUCKY(買ってよかった価格の大画面4Kテレビ等)」
「 ACTION(来店を促すタイムサービス、菓子・調味料の日替わり奉仕等)」
「COLLABO(メーカー&イオン企画による紳士ブランドドレスシャツ等)」
「KODAWRI(ビールサーバーセットなどのこだわりの逸品)」
KODAWRIだけ日本語なのが気になりますがそれはご愛嬌。GMS(総合スーパー)の強みである、食品・日用品・衣料品・家電商品などを効果的に組み合わせ、テーマとともにお得に提案し、限定品も盛り込むなど、規模は大きくなっています。
 
◆Gap
 また「Gap」ではフラッグシップ原宿、名古屋栄、心斎橋、京都河原町、キャナルシティ博多、神戸・三宮の6店舗で、11月22日(木)にミッドナイトイベントを実施しました。各店舗先着100名様にセーターを100円で提供し、先着400名様には今年末まで毎回のお買い物が50%オフとなるブラックカードを提供したこともあって、各店で行列が生まれました。全国のGapストアでは、11月23日から25日の3日間限定で対象商品が50%オフなど、思い切った動きが見られ、その後も活況に湧いています。

◆トイザらス
 「トイザらス」もブラックフライデーにかける意気込みは凄く、全国のトイザらス、ベビーザらス店舗では、11月16日(金)から11月25日(日)までの10日間、昨年比約5倍となる1,000点以上の対象商品を用意しました。バイヤー厳選商品を詰めた「Black Fridayおたのしみ袋 各2,999円(84%OFF)」をはじめ、商品のジャンルは玩具、ベビー用品、自転車などと多岐に渡ります。第1弾(11月16日(金)~11月22日(木))、第2弾(11月23日(金)~11月25日(日))と、期間によって異なる特価品を販売するなど、期間を長くした分だけ飽きさせない演出も忘れていません。

◆ユニクロ
 ユニクロも「ブラックフライデー 」とは謳っていませんがさりげなく「感謝祭」という言い方で、このタイミングでセールを当てています。11月21日から24日の4日間は、通常のヒートテックの約1.5倍暖かい極暖ヒートテックが990円など、4日間通して特別感謝価格で購入できるとしています。そのほか、店舗限定でカシミヤセーターを11月21日(金)のみ、開店時間からお昼12時までの限定で3,000円引きにした他、スマホなどの携帯端末でクーポンが当たるキャンペーンも行っています。

◆Zoffなど
 他にも「Zoff」はブルーライトカット率約40%の「Zoff PC CLEAR PACK」(2800円)を、数量限定で960円の「クロ」価格で提供するなど、数え上げればきりがありません。各社としては、年末商戦を前に一足早く人々の気持ちを盛り立て、先行スタートしたい思惑が垣間見られます。

オンラインでも楽天市場、Amazonが切磋琢磨/Qoo10のテレビCMも本気もチラリ

 こうなると、オンラインも「ブラックフライデー」の機運が高まるのは必然。
◆楽天市場
「楽天市場」が「ブラックフライデー」「サイバーマンデー」の名の下に「エントリーでポイント43倍」という仕掛けをし、「Rebates」で開催される「ブラックフライデー・サイバーマンデー」キャンペーンでは、スポーツブランド「ナイキ」、パソコンなどを取り扱う「Dell」およびアパレルブランド「GU」など人気ブランドの公式サイトにおいて商品をいつもよりお得に購入できるようにすると共に、「Rebates」を経由することで、最大20%の「楽天スーパーポイント」の還元を受けられるようにしました。

◆Amazon
 Amazonは「サイバーマンデー」と銘打って「特選タイムセール」などで数十万種類の人気商品を対象商品として展開。特に、Amazonが第三者機関を通じてグローバルで実施した調査によると、78%の大人がホリデーシーズンにストレスを感じており、その原因として最も多かったのは「買い物の人混み(51%)」、次いで「プレゼント選び(49%)」ということがわかったとして、多くの商品が快適に買える環境作りにこだわって、このセールを盛り上げています。

◆切り口は違えどQoo10
 更にブラックフライデー、サイバーマンデーとは銘打っていませんが、「Qoo10」も仲里依紗さんを起用した初のテレビCMを打って「コスパ」の良さをアピールするなど、年末商戦に向けてその気合のほどを見せました。オンラインオフライン問わず、盛り上がっていますが、日本ではオンラインモールのようにプラットフォームであったり、多くのチェーン店を抱えるリアルなお店のネットワークを中心に、そのスケールメリットで、お得さなどをアピールするなどして、これらのキャンペーンが浸透していきそうな気配もあります。

 ちなみにですが、楽天が発表したところでは、昨年開催した「楽天市場」におけるブラックフライデーセール期間中の売り上げは、同月のセール期間外の売り上げの約1.4倍というデータも出ており、ジワリとその成果が出始めているように思います。今年の動きはそれを上回りそうです。

Oisix、大地を守る会、らでぃっしゅぼーやをシンプルに成長へ導く高島社長に拍手

 ブラックマンデー以外の話題で言いますと、オイシックス・ラ・大地の決算発表です。売上高ではOisixが137.6億円(前年同期比120.0%)、大地を守る会が54.4億円(前年同期比 99.1%)、らでぃっしゅぼーやが99.2億円となった。らでぃっしゅぼーやは決算期変更により3月から9月の7ヶ月間を計上しています(上期ハイライトの317億円は実質そのことも考えると実力としては会社としての売上高300億円ぐらいだと説明しています)。

 凄いなと思うのは、2点。一つは、もともと食品のサブスクリプションで安定した売り上げを作り出していたわけですがここに新たな価値としてミールキットを投入し、そこにプラスオンして、単価を上げていることにあります。サブスクリプション自体にもお客様はそこに価値を感じていたと思うのですが、全く違う観点から、新たな価値を持ち込んで、数字に繋げているのは圧巻です。

 もう一つは、赤字のらでぃっしゅぼーやに関してのテコ入れで、利益の出ないお客様が全体の1/3を占めていたことに着目したこと。売り上げにとらわれる事無く、販売すればいいのではなく採算性のある販売に変えていったことにあるわけです。具体的には低単価で高頻度のお客様がいたので、ある一定の金額を越えないものは利益の出ないオーダーとして、利益の出るオーダに変えるか、受けないと思い切った決断をして、利益を大幅に改善し、既に息を吹き返しているのは見事だなと思いました。

 敢えて、僕の方から高島社長に、「最近ではAIなどを使ったテクノロジーでお客様に適切なレコメンドをして、継続顧客を作り出す動きもありますが、その点はいかがでしょうか」という話をさせていただいた時も、その回答で、これまで培ってきたサブスクリプションの業務フローに自信を見せていました。

 つまり、既に食材を通して、回数ごとにどういうアプローチがお客様を継続的な購買に導くか、そしてそれのアプローチのヒントを吸収するノウハウを持っているかも含めて、自信を見せていて、今のところ、それを活用して成長を導くことを明らかにしています。

 これは本人も話されていましたが、言い換えれば、食品系であれば、ある程度、ビジネスとして成功へ導く土台ができていることを意味していて、成長の可能性も思わせました。高島社長の発言を聞く限り、このオイシックス・ラ・大地に限らず工夫次第で、ネット通販の可能性はまだまだ伸び代がありそうに思いました。

 では今日はこの辺で。
笑顔溢れる一週間でありますように。
また来週お会いしましょう。

記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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