チャットボット(Chatbot)とは? ECサイトでの活用事例を紹介

ECのミカタ編集部

チャットコマース元年ともいわれている2019年。ECサイトでのチャットボットの活用が増えています。この記事では改めて、チャットボットとは何か、導入する前に知っておくべきポイントやチャットボットを提供している企業をご紹介します。

そもそもチャットボットとは?

インターネットの普及が進む現代では、「チャットボット」を活用したサービスが多くみられます。チャットボットとは、簡単にいうと人工知能を用いた「自動会話ロボット」のことです。チャットボットは「チャット」と「ロボット」を組み合わせて作った言葉だとされています。チャットボットは人間がコンピューターで行った動作、音声やテキストなどの入力内容に関して、自動的に回答することが可能です。SNSや企業のサイトなど、数多くのシーンでチャットボットが用いられています。

チャットボットと一口にいっても、さまざまな種類があります。主な種類は以下の4つです。

1つ目は「選択肢タイプ」です。データベース上に用意されたシナリオや回答を選択することで、自動的に会話が行えるものを指します。例としては、とある質問に対して5つの回答が用意されており、利用するユーザーが任意の回答を選ぶというような具合です。

2つ目には「ログタイプ」が挙げられます。ログとして蓄積した会話記録をもとに、まるで人間同士のように会話ができるというものです。ログタイプはホテル予約や学校の入試案内などに多く用いられています。

3つ目は「ハッシュタイプ」です。あらかじめ登録してある辞書のテンプレートをもとに、会話を行うものを指します。そのため、「辞書タイプ」と呼ばれることもあります。

4つ目は「Elizaタイプ」です。このタイプは「聞き役」の機能を持っており、ユーザーの入力した情報を聞き返したり、内容をまとめたりすることで会話を進行させます。恋愛相談のサービスなどに活用されることが多い傾向です。



チャットボットを利用するメリット

チャットボットを利用する主なメリットには、以下の4つが挙げられます。


1つ目は「カスタマーサポートの効率化」です。サイト上にヘルプやQ&Aなどのユーザー向けコンテンツを用意しても、毎日のように同じ質問や問い合わせがきて、その対応に追われる企業も少なくありません。このようなユーザーからの問い合わせは、人が個別に対応すると多大な時間と手間がかかってしまいます。このようなときに、便利なのがチャットボットなのです。あらかじめよくある質問や回答をチャットボットに登録しておき、困ったときの窓口にすれば、ユーザーの対応を任せられます。

2つ目の「ユーザーとの接点強化」を期待できるのも大きなメリットです。ユーザーが何らかの情報を知りたいと考えて企業サイトに訪れたとき、チャットボットがあれば、簡単な操作で回答を得られます。情報は知りたいものの、わざわざ企業にメールを送ったり電話をかけたりするのは、時間がかかり面倒だと考えるユーザーも少なくありません。その点、チャットボットであれば簡単なテキストや音声の入力のみで、そのときに欲しい回答を得ることができます。ユーザーの「小さな困りごと」を解決するために、チャットボットは有効なツールです。気軽にコミュニケーションが取れて、企業とユーザーをつなぐ強力な架け橋になってくれます。

それに加えて、ユーザーに「ストレスなく必要な情報を提供できる」のもポイントです。若者世代は「文字でのコミュニケーション」に親しみを感じやすい傾向にあります。電話や対面でのコミュニケーションに、苦手意識を持つユーザーも少なくありません。チャットボットなら文字でのやり取りが行えるため、若者にも敷居が低く、広い世代に親しまれやすいというメリットがあります。それに、チャットボットを活用すると、ユーザーの検索疲れを軽減できる効果も期待できます。情報が多すぎると、本当に欲しい情報に辿りつくまでに時間がかかり、ストレスを感じさせてしまうおそれがあるのです。チャットボットを用いると、スムーズに必要な情報や回答を提供できます。

4つ目は対応履歴の蓄積によって「マーケティング施策への活用」が行える点です。ユーザーとの会話記録を蓄積し、その内容を分析することによって、マーケティングに役立てられます。ユーザーのニーズを効率的にリサーチできるのが魅力です。



チャットボットの具体的な活用方法

ECサイトでチャットボットを活用する方法には、以下のようなものがあります。例えば、チャットボットを用いて「サイト上での接客」を行うことも可能です。サイト上にチャットボットを設置し、ユーザーが目当ての商品情報を入力した際に、回答するなどの使い方ができます。また、ユーザーの入力した情報をもとに、おすすめの商品を提示するというような活用も可能です。チャットボットを設置することによって、ユーザーが目当ての商品や自分に合うアイテムを速やかに見つけやすくなるというメリットがあります。

それ以外にも、「レシピ提案」などにチャットボットを使うのも一案です。サイト上に設置したチャットボットに、ユーザーが「手元にある食材」を入力します。すると、その材料を使ってできるレシピを提案するという具合です。毎日の献立を考えることに、苦労する人も少なくありません。また、せっかく食材を買ったものの、どのように調理すればいいのかわからないという人もいるでしょう。チャットボットでレシピを提案してもらえば、食事の支度がよりスムーズになって助かるというユーザーも多いのです。

さらに、「ゴミの分別に関する対応」に用いることもできます。ゴミ捨ての際にどのように分類したらいいのかわからず、サイトを訪れて確認する人もいます。チャットボットを設置しておけば、ユーザーが知りたいゴミの分別について、スピーディーに情報提供を行えるのです。



チャットボットを導入するときのポイント

チャットボットを導入するときのポイントには、以下のようなものが挙げられます。まずは「導入の目的を明確にする」ことです。チャットボットを用いて何を実現させたいのか、はっきりと決める必要があります。例えば、顧客対応業務を減らして「人的コストカットを目指す」など、できる限り具体的に内容を定めるのが肝心です。

次に、「ツールの選定」です。チャットボットはツールを用いることで、簡単に作成できます。価格やサービスの内容などをよくチェックしたうえで、ツールの選定を行いましょう。それに加えて、「シナリオ設計」について考えるのが大切です。チャットボットの活用にあたり、シナリオ設計は欠かせないものです。目的を達成するためにはどのようなシナリオを作成すれば良いのか、しっかりと考えをまとめましょう。

最後は「サポート体制」です。チャットボットは、簡単な質問や問い合わせへの対応に適しています。一方、複雑な内容の問い合わせや質問には、人によるサポートのほうがスムーズに対応できるケースもあります。そのため、ユーザーからの複雑な質問や問い合わせに備えて、サポート体制をきちんと整えておくことが大切になるのです。

また、チャットボットによる対応から、有人サポートへの案内をスムーズに切り替えるのもポイントとなります。状況に応じてうまくサポートの使い分けを行うのが、ユーザー満足度を高めるためのポイントです。万が一、サポート体制をきちんと整えず、すべての対応をチャットボットに任せてしまうと、ユーザー離れを招くおそれがあるため気を付けましょう。



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