ShopifyがTikTokとの日本での提携を公表 マーチャントは手軽にTikTokへの広告出稿が可能に

ECのミカタ編集部

Shopify Inc.は、ショートムービープラットフォーム「TikTok」と提携したことを公表した。この提携は2020年10月に発表したグローバルパートナーシップに基づくものだという。

TikTokユーザーにリーチできるようになる

世界175ヵ国で170万以上のショップが利用するマルチチャネルコマースプラットフォームShopifyを運営するShopify Inc.(NYSE:SHOP)(TSX:SHOP)は、ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」と提携したことを公表した。この提携は2020年10月に発表したグローバルパートナーシップに基づくものだという。

同社はこれにより、日本でShopifyを利用する事業者(マーチャント)はTikTokのユーザーにユニークな広告ソリューションを通してリーチできるようになるとしている。また日本で利用可能になった「TikTokチャンネルアプリ」を通じて、事業者はShopifyのダッシュボードを離れることなく、TikTok For Businessの機能にアクセスすることができる。

「TikTokチャンネルアプリ」の主な機能

「TikTokチャンネルアプリ」の主な機能

同社がまとめる「TikTokチャンネルアプリ」の主な機能は次の通りだ。

◆"ワンクリック"でインストールできるTikTokピクセル

ボタンをワンクリックするだけでTikTokピクセルをインストールし、接続することができるため、開発者によるセットアップが不要。コンバージョンのトラッキングをより迅速かつ手軽に行うことができる。

◆TikTokキャンペーンのワンストップショップ

Shopifyのダッシュボードを離れることなく、TikTokチャンネルアプリ内で広告キャンペーンの作成、ターゲットとなるオーディエンスの設定、パフォーマンスのトラッキングが可能。

◆TikTokに最適なクリエイティブ制作をサポート:

Shopifyを利用する事業者(マーチャント)が商品画像や動画をアップロードし、自動カスタマイズされたサンプルの中から選択するだけで、TikTokユーザーの共感を得やすい広告クリエイティブを制作することができる。

◆高精度なターゲティング機能(Advanced Matching)

新しく導入されたTikTokピクセル機能により、TikTok広告からのコンバージョンをより効果的にトラッキングすることが可能。そして、それを元にリターゲティングすることもできる。

世界におけるDXの加速が新たな潮流を作った

世界におけるDXの加速が新たな潮流を作った

Shopifyの地域統括マネージングディレクター ショーン・ブロートン氏は提携について次のようにコメントしている。

「日本では、これまで以上にオンラインでの買い物や交流に費やす時間が増えており、小売業者間で消費者の注目を集めるための競争が激化しています。今年は、ソーシャルメディアとeコマースの融合を利用し、顧客にシームレスなデジタル体験を提供する事業者(マーチャント)がさらに増えると予想されます。そんな中、ShopifyはTikTokと提携することで、収益に直結するインタラクティブなコンテンツを通じて消費者とつながるための新しい方法を日本のShopifyを利用する事業者(マーチャント)に提供できることに対して、非常に嬉しく思います。昨年、2030年に向けたDX(デジタルトランスフォーメーション)のトレンドが10年前倒しとなったことを実感しました。私たちは、eコマースブームの一翼を担う地元に根付いた事業者(マーチャント)が、消費者が好むプラットフォームやチャネルで簡単にそして楽しく交流できることを嬉しく思っています」

TikTok For Business Head of Global Business Solutions, Japanの西田真樹氏は次のようにコメントしている。

「TikTok For Businessは、2021年よりEC連携を本格的に強化していきます。その一環として、昨年の米国での提携に続き、日本においてもShopifyとの提携を開始いたします。2020年に実施しましたTikTokユーザー白書調査によると、昨今の生活様式の変化に伴い、購買行動は従来のように『認知』『興味』『比較・検討』『購入』というファネルを順に辿るのではなく、『興味』からダイレクトに『購入』へとつながる『興味突破』へシフトしていくと考えられます。今回、ShopifyとTikTokとの提携により、Shopifyを利用する事業者(マーチャント)がTikTok For Businessのプラットフォームを活用し、新たなオーディエンスとつながることで、更にビジネスを成長させていくためのチャンネルを提供できることを嬉しく思います。また、TikTokには、多様なクリエイター達が自身のクリエイティビティを表現する場所として、ECという体験を多くのユーザーに届ける一つのファンクションになる事も期待しています。引き続き、TikTok For Businessは、新しいECでの購買スタイルを確立させ、従来のマーケティングファネルを飛び越え、顕在化したニーズだけでなく、潜在顧客まで攻略できるプラットフォームを目指してまいります」

Shopifyでは今まで様々なプラットフォームとの連携により、オンラインを活用した消費者の新たな購買方法を提供して好評を得てきたことで、オンラインプラットフォームとの更なる連携が必要不可欠であると認識していたそうだ。

そこで、2020年10月のShopifyとTikTokとのグローバルでの提携により、世界で170万人以上の規模を誇るShopifyを利用する事業者は、TikTokというエンゲージメントの高いユーザーに向けて広告を配信することができるようになり、事業者向けに新設したTikTokチャンネルアプリでは、Shopifyのダッシュボードから離れることなく、TikTok For Businessの主要な機能にアクセスできるようになっている。

今回の日本におけるShopifyとTikTokの提携により、日本でShopifyを利用する事業者(マーチャント)へシンプルで拡張性の高いソリューションを提供できることになった。事業者は、TikTokに手軽に広告を配信できることによって、大規模で良質なTikTokのユーザーに対してアプローチし、ビジネスの可能性を最大限広められるようになるだろう。

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