オイシックス、定期宅配サービス会員数87,000人に/時短献立キットは累計販売30万キットを突破

14年4-6月の売上高は、前年同期比9.5%増

有機野菜などの食材ネットスーパーを運営するオイシックス株式会社の会員数・販売数が伸びている。
投資情報を提供する株式会社フィスコによれば、2015年3月期第1四半期(14年4-6月)の売上高は、前年同期比9.5%増の41.04億円。
営業利益は同75.7%減の0.47億円。経常利益は同72.6%減の0.55億円。四半期純利益は同74.4%減の0.31億円だった。

オイシックスは、「Oisix.com」、Oisix香港といったインターネットを受注チャネルとしたサービスを展開している。
店舗事業では東京都内の百貨店・ショッピングセンターにテナントとして2店を出店しているほか、冷凍、冷蔵、常温の三温度帯で商品を管理・配送するフルフィルメント受託事業「オイフル」、オフィス向けのサラダデリバリーサービス「Salad Oisix forオフィス」などを行っている。

オイシックスのEC事業の売上高は、前年同期比8.3%増の37.29億円。例年に比べ多くの新規顧客獲得のための販売促進費を投下したことが奏効し、定期宅配サービス「おいしっくすくらぶ」会員数が、14年3月末の82,081人から、同6月末には87,018人へ増加した。これは、前年同月に対して、10,000人以上の増加だ。
また、高付加価値ブランド食品を同社サイトにて取り扱うサービス「Oiチカgourmet」は、全71ブランドに拡大した。

安全・安心・おいしいを目指す姿勢によりユーザーの支持を獲得

オイシックスでは、昨年7月より開始した、忙しい女性向けに、安心・安全な献立が20分で完成する時短献立キット「KitOisix」を毎週届ける定期宅配コース「KitOisix献立コース」の会員が、14年4月に10,000人を超え、同5月には累計販売数が300,000キットを突破している。

15年3月期通期については、売上高が前期比15.0%増の183億円、営業利益が同1.3%増の7.50億円、経常利益が同0.0%の7.75億円、純利益が同6.4%増の4.65億円を見込んでいるという。

業績を支えている要因としては、インターネット市場そのものの拡大なども考えられるが、ベースとなっているのはサービス自体の魅力だろう。

調理はなかなか手間がかかるものだが、下準備ができていればかなり早い。デパートや駅ビルなどの総菜コーナーも活気があるが、オイシックスのサービスなら、さらに手づくり感を出すこともできる。マニュアルをもとに、好みの味付けを加えることもできる。

また、「農薬ゼロを目指す」「添加物などの使用を厳しく制限する」「放射性物質の検査体制を強化」するといった安全を目指す姿勢もユーザーの評価のもとになっていると思われる。
よいものを指向するサービスは、多くの支持を得るということなのだろう。