【初心者向け】ECサイトに適したドメインとは?ドメインの基礎知識をわかりやすく解説!

ECのミカタ編集部

【初心者向け】ECサイトに適したドメインとは?ドメインの基礎知識をわかりやすく解説!

ECサイトを立ち上げる際に欠かせない「ドメイン」

ドメインという言葉は聞いたことがあっても、詳しくはよく分からないという方も多いのではないでしょうか?サイトを公開するためには、ネットワーク環境、サーバー、そしてドメインの3つが必ず必要になります。

今回は、その中でドメインについて、特徴やドメイン名の決め方、取得方法などを初心者向けにわかりやすく解説していきます。これからドメインを取得し、ECサイトの構築を予定している方は、ぜひ参考にしてください。

初心者でも分かる「ドメイン」の意味とは?

ドメインを簡単に言い換えると、インターネット上の「住所」とイメージするのが良いでしょう。ネットワークを識別するために必要な座標で、ドメインを取得してはじめてサーバーの設定をはじめることができます。

ドメインが指す部分はどこ?


具体的にどの部分を「ドメイン」というのか、以下のWebサイトのURLとメールアドレスを例に解説していきます。

URLのドメイン名
例)URL:http://www.ecnomikata.co.jp/

「www」がホスト名、「ecnomikata.co.jp」がドメイン名です。上記で解説したように、ホームページで必要なURLの一部となる部分であり、ドメインを取得してはじめてホームページを公開することができます。ホームページには「ホスト名」と区切りである「.(ドット)」に、ドメイン名が追加される形でURLが構成されているのが特徴です。

メールアドレスのドメイン名
例)メールアドレス:xxxx@ecnomikata.co.jp

上記と同じく「ecnomikata.co.jp」がドメイン名です。「@(アットマーク)」以降の右側部分を示し、メールをどこに送信すれば良いか特定する役割を持ち、「@(アットマーク)」の前にあるユーザ名(任意のアルファベット文字)を組み合わせた文字列全てがメールアドレスです。

ドメインの種類


ドメインの種類は、ドメイン名の最後の項目である「TDL」の違いによって複数の種類と特徴があります。「TDL」とは、Top Level Domain(トップレベルドメイン)の略称で、「.com」や「.jp」の最後の「.(ドット)」に繋がる部分です。トップドメインの次は、セカンドレベルドメイン(2LD)、その次はサードレベルドメイン(3LD)という階層で構成されています。

ここでは、代表的な3つのTDLを紹介します。

gTLD
gTLDとは、「generic TLD」の略称で、どんなサイトでも使用可能なドメインで、世界中誰でも登録できるのが特徴です。以前までは、ドメインごとに意味が決められていましたが、現在は目的と異なるサイトでも使用できるようになりました。

引用:https://www.onamae.com/

ccTLD
ccTLDとは、「country code Top Level Domain」(国コードトップレベルドメイン)の略称で、国や地域別に割り当てられたドメインです。取得には、自宅や企業の所在地が該当する国や地域であることが条件で、世界中誰でも登録できるgTLDとは異なります。

引用:https://www.onamae.com/

Infrastructure TLD
Infrastructure TLD(インフラストラクチャドメイン)とは、インターネットインフラ用でのみ使用されるドメインで、「.arpa」のTDLが該当します。「.arpa」は主に、IPアドレスからホスト名を調べる際に使用されることが多く、一般ユーザーが使うことは非常に少ないTDLです。

独自ドメインとは?

ドメインには、「独自ドメイン」と「共有ドメイン」と呼ばれる2種類があり、1つとして同じドメインが存在しないのが特徴です。独自ドメインとは、個人で所有できるドメインで、ドメイン取得サービスを提供しているサイトから購入することができます。独自ドメインを取得すると、世界でたった1つの自分のサイトを持つことができ、URLも短く作成できるため認知されやすいなどメリットは様々です。

共有ドメインとの違い


これら2つには、費用や目的、管理の有無などに違いがあります。独自ドメインを取得するには費用がかかりますが、共有ドメインはサーバー契約内に含まれていることが多く、そのような場合は、ドメイン自体に費用はかかりません。

また独自ドメインは企業などのサイトで使用されることが多いのに対し、共有ドメインは、Amazonや楽天などのモール型ECサイトや、個人ブログなどで利用されることが多い傾向にあります。独自ドメインは契約から更新、設定まで自分で行わなければならないのに対して、共有ドメインであれば管理不要の場合がほとんどです。

このように両者を比較すると、独自ドメインは費用や手間、そして知識が必要なのに対し、共有ドメインは手軽に始められますが、管理元によって自由度が制限されてしまうというデメリットもあります。
続いては、独自ドメインのメリット・デメリットについてもう少し詳しく解説していきます。

独自ドメインのメリット


独自ドメインについて、費用や手間、知識が必要だと紹介しましたが、独自ドメインだからこそ得られるメリットもたくさんあります。

ブランドイメージの確立ができる
ECサイトを構築するにあたり、競合となるECショップが共有ドメインを使用していることも多いはずです。そういった場合に、独自ドメインを取得しているとブランドを確立させて差別化できるというメリットがあります。

例えば、ECサイトのURLに含まれるドメイン名に店舗名を入れることで、ブランドが認知されやすくなり競合他社との差別化に繋がるでしょう。また、事業拡大に伴い、サーバーを移転する場合も、独自ドメインであればスムーズに行えます。

さらに、独自ドメインは信頼も得やすいため、クレジット会社などの決済機関とのやり取りが円滑に行える場合もあります。

SEO対策になる
共有ドメインは、管理元のドメインパワーが強いため、一定の恩恵は受けられますが、自由度が限定されるためSEO対策にも限りがあります。

それに対し独自ドメインは、世界に1つだけの唯一のドメインとなるため、SEOの効果が反映されやすくなるのが特徴です。独自ドメインは、内部対策やソースコードの調整が自由にできるため、細かな調整に柔軟に対応できる点からSEOの観点でいうと独自ドメインの方が有利だと言えます。

セキュリティ面を考慮した運用
ECサイトを立ち上げる上で考慮しなければならないのは、SSL(Secure Socket Layer)の導入です。

SSL(Secure Socket Layer)とは、インターネット上でデータを暗号化した上で送信することで、情報を盗み取られることを防止します。特にECサイトは、個人情報やクレジットカードの取り扱いも行うため、SSLのネットワークセキュリティが必要となり、導入のしやすさは独自ドメインのメリットです。

また、店舗が増える場合にも、同じドメインでECサイトを運営できることはイメージの向上にもなるでしょう。最悪の場合、共有ドメインは、管理元のドメインサービスが終了すれば必然的に自分のECサイトも終了となることも考えられます。先を見据えて将来的にも継続した運用を考えるなら、独自ドメインを検討することをおすすめします。

独自ドメインのデメリット


メリットだけを聞くと、ECサイトには独自ドメインが適していると判断してしまいがちですが、デメリットもあるため両者抑えてから取得を判断しましょう。

費用がかかる
取得するドメインによって変動しますが、独自ドメインには年間数千円の費用がかかります。利益が出るまでは、なるべく費用を抑えて低コストにECサイトやWebサイトを立ち上げたい方もいるかと思います。そのような場合、たとえ、年間数千円であっても負担になることがデメリットでしょう。

SEO対策
独自ドメインの場合はSEO対策を自社でしっかり行わなければ、認知さえしてもらうことも難しく、集客や利益を上げることが難しくなってしまいます。仮に集客対策をプロに依頼することになれば、さらに費用がかかってしまうため、集客面を考慮した中長期的な計画を立てる必要があります。

更新の管理
ドメインの契約後は、定められた一定の期間で更新が必要となる場合がほとんどなので、更新の管理も必要になります。なかには自動更新という契約プランもありますが、更新がされなければ、ECサイトやWebサイトが無くなる可能性があるため、更新管理も徹底して行わなければいけません。

ECサイトのドメイン名を決める重要な3つのポイント

ドメイン名には特定のルールはなく自由に決めることが可能ですが、SEO対策やユーザー視点でのブランドイメージを考えると、ドメイン名を付ける際に必ず押さえておくべきポイントが3つあります。

テーマが一目で分かるドメイン名にする


ドメイン名を見るだけで、何をテーマとしているECサイトやWebサイトなのか分かるようなドメイン名にすることが大切です。イメージしやすいドメイン名にすることで、アクセスしやすくなると言われています。

反対に、一目でどんなテーマのサイトなのか分からないようなドメインは、ユーザーに不信感を与えてしまうため避けましょう。また、単語と単語の間に「-(ハイフン)」で区切りを付けると、それぞれの単語が独立して読みやすくなるのでおすすめです。

認知させたいブランド名を含める


例えば、個人で運営するECサイトで取り扱うブランド名や店舗名を含めることで、人目に付きやすく認知度が高まりやすくなる効果が期待できます。また、大手企業のドメイン名には自社名やブランド名が含まれてる傾向があります。

ただ、気を付けておきたいのは、他社の企業名やブランド名を使用したドメインは、商標権の侵害に該当するため使用できないので注意してください。

ドメイン名はシンプルにする


ドメイン名を覚えてもらうためには、シンプルで分かりやすい表現が大切です。複雑な単語や、一般的に使われない単語は避けて、ユーザーが正しく入力しやすいドメイン名を心がけましょう。

また、ドメイン名はハイフンや数字なども含めた、63文字以内で設定することができますが、上限文字数に近づける必要はありません。長い文字よりは、短縮された単語を使用し、短く分かりやすいドメイン名を考えてみてください。

ECサイトに適したドメインを取得する方法

ここまで、ドメインのメリット・デメリットやドメイン名を決めるポイントについて解説してきました。ここからは実際にドメインを取得する方法や具体的な流れについてご紹介していきます。

ECサイトの独自ドメインはどこに申請する?


独自ドメインでECサイトの立ち上げを決めた後は、ドメインを取得するための申請を行います。その際に必要なことは、必ずJPRS(株式会社日本レジストリサービス)が認定した事業者に申し込むことです。以下に挙げる代表的なドメイン取得サービスを提供する運営会社を参考にしてみてください。

引用:https://www.ecbeing.net/

ECサイトの独自ドメイン取得の流れ


独自ドメインを取得するまでの申請方法は以下の流れで行います。特に難しい作業はありませんので、順を追って進めていきましょう。

(1)ドメイン名を検討する
既に設定されている可能性があるため、いくつか候補を用意しておくとスムーズです。

(2)JPRSが認定したドメイン取得事業者から業者を選定する
先ほどご紹介しました、ドメイン取得事業者以外にも、JPRSが認定した指定業者はありますので、特徴などを比較しながら検討しましょう。

(3)ドメイン取得サイトにアクセスし、候補のドメイン名が使用済みでないか検索する
使用済みドメイン名により申し込みができない場合、あらかじめ用意した別の候補で検索しましょう。

(4)申込可能であれば、必要事項と決済情報を入力し、手続き完了
契約が完了すると、更新やその他のお知らせが届くようになります。更新を忘れないためにも、長期的な運営を考えているのであれば自動更新がおすすめです。

ECサイトの独自ドメインを取得した後にするべきこと


取得したドメインで運営を行うには、まずDNSサーバーの設定が必要です。

DNSサーバーとは、Domain Name System(ドメインネームシステム)の略称で、IPアドレスとドメイン名を紐づけて変換するものになります。ドメインを取得した事業者のサイトで設定を行い、次はサーバーの準備を行うという流れです。

また、サーバー環境を整えるにも費用は発生しますので、そういった場合はレンタルサーバーを利用するという方法もあります。セキュリティ面から見ても、個人で対応するには負担も大きいため、特に初心者の方にはおすすめです。

まとめ

いかがでしたか?

ドメインには、「独自ドメイン」と「共有ドメイン」が存在し、立ち上げ予定のECサイトの目的によっても変わってきます。将来的に長くECサイトを運営していくのであれば「独自ドメイン」の取得がおすすめですが、費用や運営管理の手間についても理解しておかなければなりません。

ご紹介したメリット・デメリットを参考に、自分が立ち上げるECサイトやWebサイトに合ったドメインを取得して、スムーズにサイト運営を進めていきましょう。


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