JR東京、新宿、大宮駅でECサイトの商品も受取可能に? 予約から発送まで多機能ロッカー「マルチエキューブ」稼働
株式会社JR東日本スマートロジスティクスと東日本旅客鉄道株式会社は、「一台4役」の機能(予約・預入・受取・発送)を有する多機能ロッカー「マルチエキューブ」を2023年10月31日の東京駅での初稼働を皮切りに、首都圏駅構内に年内に約10台(約9駅)、年度内には約100台(約90駅)を設置し、今後3年間で約1000台を導入すると発表した。
4つの機能を一台で完結 シームレスな利用を実現
予約、預入、受取、発送の4つの機能を1台で利用できるマルチエキューブ。目的に応じロッカーを使い分ける必要がなく、身近な駅のマルチエキューブ一台完結でシームレスに利用可能だ。10月31日から東京駅の改札外・丸の内地下南口から開始する。また決済についてはキャッシュレス専用で、交通系ICカード、QRコードに対応。クレジットカードについては現在準備中としている。
4つの機能についての役割は下記のとおり。
■予約
「To Locca」専用Webサイトよりマルチエキューブのロッカーを予約
■預入
決済後にロッカーの扉が開錠され、荷物を預け入れ
■受取
JRE MALLの商品を駅内で受け取れる「ネットでエキナカ」で申し込んだ商品を受取
※2023年11月上旬より開始予定
■発送
宅配物をマルチエキューブから発送
※機能実装に向け準備中
宅配の受取やその他のECサイトの商品受取開始は準備中だが、利用者のニーズを踏まえながら配送事業者、EC事業者等との連携を含めたサービスの拡充を図るとしている。
先行設置3駅における設置場所
初めにマルチエキューブが設置されるのは、東京駅、新宿駅、大宮駅の3つ。今年度内には首都圏駅構内に約100台(約3000口)を設置するとしており、今後3年間で約1000台(約30000口)を導入予定だ。
先行設置3駅における設置場所は以下の画像の通り。
JR東日本グループは2023年6月に、駅を交通の拠点から暮らしのプラットフォームへと転換を目指す「Beyond Stations構想」を掲げている。今回の施策はそのひとつで駅をお客さまの交流拠点から豊かな生活動線へと繋げると同時に、「物流2024年問題」におけるラストワンマイルなどの課題解決にも貢献する狙いだ。
マルチエキューブの拡大により消費者の利便性向上はもちろん、物流事業者にとっても再配達率削減による業務負担の減少が見込まれるだろう。