BEENOS株式会社（以下：BEENOS）は2024年3月18日、「BEENOS越境EC×アニメ ヒットランキング2023」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆対象作品：2023年1月1日～12月31日の期間内に、放送を開始した新作、新シリーズ、新期作などのアニメ作品
※2022年12月31日以前に放送を開始し、2023年中も放送を継続している作品は除外。
◆対象データ：Buyee購買データ
◆対象期間：2023年1月1日～12月31日

◆出典：BEENOSが「越境EC×アニメ ヒットランキング2023」を発表（BEENOS株式会社）

全世界でポケモン人気が高い傾向が明らかに

2023年1月から12月に日本でTV放送が開始された約300のアニメ作品の関連商品で、最も海外ユーザーから購入されたタイトルは「ポケットモンスター」となった。

以降、2位「呪術廻戦」、3位「あんさんぶるスターズ!!」、4位「鬼滅の刃」も全エリアでトップ5にランクイン。上位作品は日本だけではなく、世界中で支持を得ていることがうかがえる結果となった。

一方、エリア別ランキングでも「ポケットモンスター」が全エリアで1位を獲得した。

ヒットランキング5位の「五等分の花嫁」は東アジア・東南アジア・中南米エリアで人気。「あんさんぶるスターズ！！」は北米とヨーロッパエリアでは2位にランクイン。中東エリアでは、もともと現地人気の高い「キャプテン翼」が2位にランクインするなど、エリアによる傾向差の見える結果となった。

アニメ鑑賞と同時にグッズ購入人気も高い

グッズジャンルランキングでは、全エリアでフィギュアが2位以内にランクイン。北米、欧州、中東など、経済力のある地域ではコレクション性だけではなく、資産性もあるトレーディングカードが1位を獲得している。

また、アニメを見る以外の楽しみ方では、グッズの購入が1位となった。ファンアートの鑑賞やSNSでの交流といった、オンライン上の活動に対し20ポイント以上の差をつけており、海外アニメファンにとってグッズ購入が大きな楽しみであることがうかがえるだろう。

海外でのアニメグッズ購入環境は限定的

一方、好きなアニメ作品のキャラクターグッズが自身の住んでいる国・地域で販売されているか、という質問に対しては、販売されているが購入が難しいという回答が最も多くなった。

また、グッズ購入にあたっての課題では、自国で購入できるサイトや店舗が限定的であるとうい回答が多数を占め、アニメグッズの購入環境はまだまだ限定的であることがわかる。こうした状況から、海外顧客の課題を解決し、円滑にグッズを提供する体制が今後求められるはずだ。

海外顧客に対するグッズ購入環境の構築を推進する

現在、アニメ産業は海外市場において急激な拡大を続けており、視聴環境は世界的にも差のない環境が整備されているといえるだろう。

一方、アニメ視聴同様に人気の高いアニメグッズの流通は国・地域による差も大きいことが本調査の結果で明らかとなった。

アニメ関連商品は越境ECにおいて強力なコンテンツとなるだろう。対応言語の拡大、決算手段の拡充、配送プランの見直しなどによって海外顧客へ寄り添ったショップ運営が実現するはずだ。

BEENOSグループは今後も越境ECを通じて、アニメをはじめとする日本の優れたコンテンツ文化と海外ファンを繋ぎ、作品の視聴だけではなくグッズ等の購入においても日本と同じように楽しめる環境の構築を推進するとしている。アニメグッズ市場のさらなる拡大に期待したい。