国民生活センター、巧妙化する「定期購入」トラブルに注意喚起
独立行政法人国民生活センターは2026年4月28日、定期購入に関するトラブルに対して注意喚起を行った。
「1回限り」のつもりが「定期購入」になっていた事例
全国の消費生活センターには「定期縛りなし」や「回数縛りなし」という広告を見た消費者が注文したところ、実は解約しない限り継続的に商品が届く定期購入の契約だったという相談が寄せられている。
今回、国民生活センターが公表した相談事例は以下の通り。
◆「1回限り」とあった化粧クリームを注文したが定期購入だった
▷スマートフォンの広告で「1回限り2980円」の化粧クリームを注文した。クリームが届き、同封された請求書を用いて代金を支払った。しかし、2回目の商品が届き、定期購入になっていたことに初めて気付いた。請求金額は約2万円で最初の注文時には定期購入になるとはわからなかった。最終確認画面や注文完了メールなどはよく覚えていない。どうしたらよいか。(2026年1月受付 50歳代 女性)
◆シワ改善クリームを注文したが、洗顔クリームの定期コースを追加注文したことに
▷妻がSNSの広告を見てシワ改善クリームが欲しいと言ったので自分が注文した。商品説明には「定期縛りなし」と記載されており、代金はクレジットカード払いとした。(中略)タップしたか覚えていないが、その直後に契約内容が変更になったというメールが届き、洗顔クリームを定期コースで注文したというメールが届いた。洗顔クリームを注文した覚えはないので、事業者に電話したところ「洗顔クリームを定期コースで申し込まれている。変更やキャンセルなどは注文後3時間以内に連絡してもらうことになっている。明日商品を発送する」と言われた。シワ改善クリームの定期購入はそのまま続けたいが、洗顔クリームは注文した覚えがないので取り消したい。(2025年6月受付 60歳代 男性)
販売条件や解約の条件を確認
本件を受けて、国民生活センターは消費者に対して以下のアドバイスを行っている。
◆「定期縛りなし」という記載があっても定期購入の契約の可能性がある
◆契約条件などを確認し、納得した状態で商品を購入
◆注文する前に販売サイトや「最終確認画面」の表示をよく確認
◆契約条件に関する記載はスクリーンショットで必ず保存
同センターは、SNSなどの広告内容だけで判断するのではなく、注文する際に必ず「最終確認画面(契約の申込みが完了することとなる画面)」で、定期購入が条件となっていないか、最低購入回数に指定(縛り)がないか、2回目以降の代金などの販売条件や解約の条件を確認するよう促している。
上記の表示がなかった場合や、不実の表示、消費者を誤認させる表示により申込みを行った場合には、その意思表示を取り消せる可能性がある。その際、「最終確認画面」のスクリーンショットは証拠になるとした。
EC事業者には、消費者に誤解を与えない明確な表示と適切な情報提供が求められる。健全な取引環境の構築に向けた対応が重要となる。


