Adyen、「モジュール型APIスイート」発表 コマースシステム再構築の手間を省略
Adyen Japan株式会社は2026年6月19日、会話型AIプラットフォームを通じた商品・サービスの販売を可能にする、モジュール型APIスイート「Adyen Agentic(アディエンエージェンティック)」を発表した。
コマースシステムを再構築する「手間を省く」
Adyen Agenticの導入により、AIプラットフォームが新たなエージェンティックコマースの販売チャネルを追加した際に発生する、大手小売事業者などがコマースシステムを再構築する手間を省けるようになる。
本機能は、以下3つのレイヤーで構成されている。商品発見から決済に至るまで、エージェンティックコマースにおけるさまざまな顧客体験を支援する。
◆エージェンティックフィード
▷会話型コマース環境全体に、カタログ、価格、在庫状況のリアルタイムデータを配信する、構造化された商品・在庫管理レイヤー。
◆エージェンティックカート
▷加盟店が既に導入している決済、税計算、フルフィルメント(配送・梱包)、注文管理システムを、会話型コマースプラットフォームへと接続するオーケストレーション(連携)レイヤー。
◆エージェンティックペイメント
▷エージェント主導の取引を支援する決済および不正対策レイヤー。常に進化するプロトコルにおいて、認証、トークン移行、マーチャントオブレコード (MoR) の保持、リスク管理が可能。
システム連携の課題を解決
AIプラットフォームが新たなエージェンティックコマースの販売チャネルを市場投入する中、大手小売事業者などはシステム連携の課題に直面している。
その理由についてAdyenは「各プラットフォームが異なるプロトコルで動作し、要求される商品データのフォーマットやカート作成、決済要件もそれぞれ異なるためです。あらゆるAIインターフェースに対応する「ユニバーサルトランスレーター(ユニバーサルな翻訳レイヤー)」がなければ、新規のAIプラットフォームが登場するたびに、それらと連携させるための新規プロジェクトの発足が必要となってしまいます」とコメントしている。
Adyen Agenticは、この課題を解決するユニバーサルトランスレーターとして設計されている。
一度システム連携をするだけで、AdyenがあらゆるAIプラットフォームが提供するエージェンティックコマースの販売チャネルのプロトコル、決済方法に自動適用。加盟店は市場環境が変化しても、システムを構築し続けることなく、新たなコマースチャネルに参入できる。
米国で事業展開する一部に限定して提供
Adyenのエージェンティックコマース担当グローバル責任者 カラン・カティアル氏は、本件について次のようにコメントしている。
「Adyen Agenticは、加盟店が一度システム連携するだけで、常に進化を続ける、あらゆるプラットフォーム、プロトコル、そして顧客体験に参入できるよう、設計されています。このエコシステムは急速に進化しており、先進的な取り組みを推進する加盟店の皆さまにエージェンティックコマースをいち早くご体験いただけることを大変嬉しく思います」
Adyen Agenticのエコシステムの初期導入企業には、戦略的パートナーであるAmerican Express、Mastercard、Salesforce、Visa、そして大手加盟店のESW、Scheels、Sézane、SharkNinjaなどが含まれている。
なお、本機能は現時点において、米国で事業を展開する一部の大手加盟店に限定して提供されるもの。日本国内の加盟店、または消費者に対するサービスの提供を構成するものではない点に留意したい。
あらゆるAIコマースプラットフォーム上での取引が可能になる取り組みとして、今後の動向に期待が寄せられる。


