Amazonと最短1日で卸取引開始!全メーカーに朗報

福島 れい

Amazonベンダーエクスプレス、最短1日で取引開始

総合オンラインストアAmazon.co.jp(以下、Amazon)は、本日より、セルフサービスでAmazonの仕入先として登録できる新サービス「Amazonベンダーエクスプレス」の提供を開始すると発表した。

「Amazonベンダーエクスプレス」は、Amazonの仕入れ先として取引ができるサービス。セルフサービスで商品情報などをオンライン登録し、Amazonのフルフィルメントセンターに送付することにより、登録から発送まで最短1日で取引が開始できる仕組みになっている。これまでAmazonの仕入先は、バイヤーを通して契約を結び、商談で価格などを決めて商品を卸していたが、「Amazonベンダーエクスプレス」の導入により、バイヤーを介することなくオンライン上のセルフサービスで仕入先として登録し、小規模でも簡単にAmazonでビジネスをすることができるようになる。

「Amazonベンダーエクスプレス」の特徴として、Amazon上の類似商品の価格などのビッグデータを活用することにより、商品の卸売価格がオンライン上で明確にわかることが挙げられる。さらに、Amazonが商品の保管・管理、販売、発送、返品、お客様からの問い合わせなどに対応するため、仕入先が効率的に販路を拡大することが可能となる。また、Amazonへの商品送付には着払いを利用できる。

今回の取り組みは、Amazonは「地球上で最も豊富な品揃え」「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」をビジョンに掲げており、お客様により多くの品揃えを提供することを目指してのもの。なお、アメリカでは2014年6月から、「Amazonベンダーエクスプレス」の提供を開始しており、ドイツ、イギリスに続き、日本が4か国目となる。

Amazonベンダーエクスプレスは小規模な卸業者にチャンスを与えるものとなるだろう。これまで必要だったAmazonとの契約がなくなることで、容易に商品を卸すことができる。例え小さなメーカーで商品が1つだったとしてもAmazonに商品を卸せるようになるのだ。集客力、販売力のあるAmazonで販売し、ヒット商品が生まれれば、それをもとに新たな商品の開発ができる。つまり、Amazonがある意味、商品のプロデュースを担うとも言えよう。このチャンスはぜひ利用するべきだろう。しかし、その一方で、すべての商品をAmazonに出品してしまうと、Amazonの販売力のみに頼ることになる。卸業者はどの商品をAmazonに出品し、またどの商品を出品しないのかをしっかり見極めながらうまくAmazonベンダーエクスプレスを活用する必要があるだろう。

Amazonベンダーエクスプレスの特徴・対象商品

以下にサービスの特徴をまとめる。
1. 法人・個人事業主の取引先が商品の登録から商品をAmazonに発送するまで 最短で1日のうちにAmazonとの卸売取引を開始できる。
2. ビッグデータの活用により、商品の仕入価格がオンライン上で明確にわかる。
3. Amazonが商品の保管・管理に加え、販売、発送、返品、お客様からの問い合わせなどに24時間体制で対応するため、効率的に販路を拡大することができる。
4. Amazonがより多くの品揃えをお客様に提供できる。法人・個人事業主の取引先によるご利用の流れ
    1)「Amazonベンダーエクスプレス」にアカウント登録(取引先情報、商品情報のオンライン登録、Amazonへの希望卸価格のオンライン入力)
    2) 納入依頼のあった商品をAmazonに着払いで送付
    3) Amazonが販売・発送する商品として、オンラインストア上に表示され、お客様によるご注文が可能

対象商品は下記。

• 文房具・オフィス用品
• 楽器
• ホーム
• キッチン
• AV&モバイル
• カメラ
• パソコン・周辺機器
• 大型家電
• おもちゃ
• スポーツグッズ
• 家庭用工具・修理用品
• 産業・研究開発用品
• 自動車部品
• ペット
• ベビー&マタニティ
• ビューティー
• ヘルスケア&パーソナルケア
  ※この他のカテゴリーも今後追加される予定。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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