Yahoo! 8年連続受賞「カメラのキタムラ」の戦略

ECのミカタ編集部

総合5位、8年連続、部門同時受賞!

 「カメラのキタムラ」でおなじみの株式会社キタムラ(以下、キタムラ)は、先日3月3日(木)に発表された「Yahoo!ショッピングBest Store Award 2015」において、「Yahoo!ショッピング部門賞」「テレビ・カメラ・オーディオ部門」2位を受賞し、2008年度の受賞から8年連続での受賞を達成した。この他、一年を通したお客様からの評価、売上などを指標とし、35万店舗以上のYahoo!ショッピングストアの中から、各部門において優秀な成績を収めたストアに贈られる「年間ベストストア 2015」総合賞第5位、「Yahoo!ショッピング部門賞」「家電部門」でも3位を受賞した。競争の激しいEC市場において、この受賞履歴は特筆に値するものだろう。

 キタムラは、全国に約900の直営実店舗を展開する他、EC事業では自社サイト「キタムラネットショッ プ」の運営及び楽天・Yahoo!・amazon各モールに出店している。この中で「カメラのキタムラ ヤフー店」では、デジカメ、一眼レフ、交換レンズ、カメラ用品に加え、家電やオーディオ、実店舗店頭では扱いのない大型家電、エアコンの販売も行っている。 また、注文当日の発送や、最短で注文翌日のお届けが可能な「あすつく」サービスなども充実。さらに、自社サイトと商品情報の連携をすることにより情報更新のスピードを上げ、カメラに関する知識の豊富なスタッフによるカスタマーサポートを行うなど、丁寧かつ迅速な対応により総合評価5点満点中4.5点と高評価を得ている。

キタムラEC成功の鍵はオムニチャネル

キタムラEC成功の鍵はオムニチャネル

 商品としての独自性を出しにくいカメラや家電製品を扱い、価格競争に陥りがちな企業も多い中、キタムラがここまでの成功を収めているのは何故なのだろうか。その理由としては、「写真のことならキタムラ」という、これまでに築かれてきた実績と全国に多数ある実店舗を活かしつつ、その要素とあわせて、時代に即し展開するEC事業をうまく融合させていったことがあると思う。

 キタムラのEC事業は、オムニチャネルの成功事例としても取り上げられることが多い。キタムラのネットサービス+店舗という観点から、各サービスも会員も一本化し、実店舗・EC各店舗の垣根を越えて、お客様が最も便利な方法を適切な価格で選べること、直営店舗と同様の安心感をEC店舗でも感じてもらえることを大切にしている。また、それらを実現するベースとして、時代やお客様のニーズの変化に迅速に対応できるよう「完成度8割」のECサイトという姿勢も特徴的だ。

 これらカメラのキタムラのEC事業について、そのスタート時から携わってきた、キタムラの逸見光次郎氏に「カメラのキタムラEC成長の道のり」として全12回連載コラム(http://bit.ly/1p9NbnT)として語っていただいたので、こちらもぜひチェックしてみてほしい。

「カメラのキタムラEC成長の道のり」
株式会社キタムラ 逸見 光次郎
【第1回】会社を知る。会社に馴染む
【第2回】本当の人間力ECとは
【第3回】流れを良くすると仕事がはかどる?
【第4回】仕事をもっと楽しく、そして儲かるようにしよう
【第5回】EC専門子会社ピックオンの統合と、キタムラEC事業部の発足
【第6回】組織とWEBサイトを統合する時の基本思想
【第7回】キタムラeモール計画
【第8回】大事にしている2つのこと
【第9回】顧客満足とマーケティング
【第10回】真のオムニチャネル
【第11回】これからのキタムラ
【第12回】自身のこれまでと、これから
連載まとめはこちら→http://bit.ly/1p9NbnT


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