アース製薬も活用、越境EC「bolome」が秘める可能性

ECのミカタ編集部

ライブ中継で商品をアピールできる?bolomeの魅力

 越境ECビジネスを展開する株式会社bolome(以下、bolome)は、家庭用殺虫剤、オーラルケア等の製造・販売を行うアース製薬株式会社(以下、アース製薬)の商品を順次中国の一般消費者に販売していくと公表した。

 今回アース製薬が中国向けに商品を販売するプラットフォームであるbolomeとは、どのようなサービスを展開しているのだろうか。

 bolomeは、中国人顧客に対して日本や韓国の商品を販売する越境ECのマーケットプレイスを展開している。それは、Taobao(淘宝)やTmall(阿里巴巴)などの売り手と買い手をつなぐプラットフォームとはまた異なり、専用のスマートフォン向けアプリケーションを通じた独自のマーケットプレイスで展開され、商品の仕入から販売までを一貫して行っているのが特徴だ。

 そのため、bolome利用者は中国に居ながらもスマートフォンで手軽に質の高い日本の商品を手に入れることができる。

bolomeアプリ画面

 bolomeのもう一つの特徴としては、”ライブ中継”がアプリ内で再生されることだ。ライブ中継では、実際に店頭や街頭で商品の撮影を行う様子を放送するなど、「海外からしっかりとした商品が届くのか」という越境ECだからこその不安を取り除くツールとなっている。

 また、EC事業者にとっては、ライブ中継が販促ツールとして役立つだけではなく、ライブ中継を見ている消費者とリアルタイムにチャットのやり取りを行うことができるため、消費者が商品に対して抱えている声を聞き、正しい情報を発信することができるので、最適なCRMを実現することが可能である。

 ライブ中継は、ほかのモールにはない、bolomeだからこそのサービスであり、販売側と顧客との距離を近づける役割も果たしている。

 今回、商品を販売するアース製薬も、bolomeのライブ中継を通じて商品の紹介をしていく予定だ。こうしたbolomeの特徴が、日本のEC事業者の越境EC進出を後押しする注目のサービスであることは言うまでもない。
 
 また最近、業界内ではVRが話題になるなど、PR方法のひとつとして、動画を取り入れる企業が増えてきている。自らの目で商品を確かめて購入することができないECだからこそ、ライブ中継で商品の魅力を引き出し、消費者の生の声を聞き、購入にまでつなげることができるbolomeは、今からの時代に求められるサービスだ。

 今後、アース製薬がbolomeを利用してどのように越境ECを展開していくのか、日本企業による中国への販路拡大の可能性も追っていきたい。


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