ニトリの倉庫に日本初!ロボットが担うECの未来

ECのミカタ編集部

日本初!注目のロボットシステムって?

株式会社ニトリホールディングス(以下、ニトリHD)と物流子会社の株式会社ホームロジスティクス(以下、ホームロジスティクス)は、川崎市内の通販発送センターで、日本初となる積み木型ロボット倉庫システムの稼働を始めた。

今回日本で初めて導入される積み木型ロボットというのは、株式会社 岡村製作所とノルウェーJakob Hatteland Computer社が提携し販売を行っており、全世界の様々な業種・業態で既に100以上のシステムが採用されている「AutoStore(オートストア)」という次世代のロボットストレージシステム。

「AutoStore」は、グリッド上のロボットが高密度に収納されたコンテナの入出庫を行い、また、コンテナを隙間なく積み上げて収納できるので、一般的なスタッカークレーン式自動倉庫の約2倍、平置き棚の約3倍の収納力がある。出庫は、グリッド上のロボットが縦横無尽に走行し、目的のコンテナを吊り上げ、ポート(ピッキングステーション)へ自動搬送する。ピッキングが定位置で行えるため、作業者の負担が少なく、ミスのない効率的なピッキングを実現することができる。

「AutoStore」導入メリット

「AutoStore」導入メリット

家具・インテリア雑貨を扱うニトリグループの物流会社であるホームロジスティクスが、今回「AutoStore」を導入することで想定されるメリットは以下の通りである。

①作業効率(生産性)3.75倍向上
「AutoStore」導入以前までは、作業者が紙の指示書に従い、庫内を歩き回って棚から荷物をピッキングしていたが、導入後は商品が自動でピッキングステーションに運ばれてくるため、作業者の業務負担・ミスを軽減することができ、作業効率が大幅にアップする。

②在庫面積40%削減
通路スペースの削減、上部空間の活用で高密度に荷物を補完でき、省スペース可と在庫保管能力の向上が実現できる。

③自由な拡張性
今後の取り扱いアイテム・物量増加や、能力増強に対して、稼働を止めることなくコンテナやロボットを増設することで、柔軟な対応が可能となる。

ニトリHDは、今後の通信販売事業の拡大や取扱いアイテム・物量の増大、そして人手不足に対応するべく「AutoStore」を導入し、繁忙期には1日当たり50名の省人化が可能になると想定している。

台頭するロボット、減少する物流人口に光

ECの勢いが加速している中、ECにとって絶対に必要な物流の人口は減少傾向にあると言われている。そんな中、どの業界においても話題なのがロボット(そして人工知能)の台頭が目覚ましいことだ。EC業界にとって、今回の「AutoStore」のように画期的なロボットシステムが増えれば、物流の課題を補う役目を果たすこととなり、さらにECの発展に拍車がかかるだろう。ECの未来を担うロボットに今後も注目が集まりそうだ。

※「AutoStore」についての動画はこちら(ネット環境によっては映らない場合がございます。ご了承ください。)



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