輸出入企業の約8割、「国際情勢の変化」の把握・対応で後手 Shippio調査

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ECのミカタ編集部

関税・為替・国際情勢の変化に、輸出入企業の約8割が「把握・対応で後手」

株式会社Shippioは2026年7月14日、国際物流に関する実態調査結果を発表した。

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調査概要

◆調査名:物流コスト管理に関する実態調査
※「物流コスト」とは、貿易・国際物流に関わるコストを指す。主な内訳は海上運賃・航空運賃、通関・関税費用、フォワーダー手数料・付帯費用、デマレージ(コンテナの港での超過保管料)・ディテンション(コンテナの返却遅延料)、国内輸送費(輸出入に伴う集荷・配送)など。
◆調査対象:年間売上高100億円以上の製造業・卸売業/商社・小売業/ECに所属し、輸出入・国際物流に関わるSCM/物流/貿易/輸出入/生産管理/調達・購買部門の担当者
※回答企業は製造業が約9割を占め、相対的にデジタル化・コスト管理が進んだ層を含む
◆有効回答数:300名
◆調査方法:インターネットアンケート調査(調査会社パネル)
◆調査期間:2026年6月12日〜6月13日
◆調査主体:株式会社Shippio
◆出典:国際物流に関する実態調査(株式会社Shippio)

約8割が「外部環境の変化への対応」後手に回る

コロナ禍以降、関税・為替・国際情勢をはじめとするサプライチェーンを取り巻く外部環境の不確実性は高まり、変動リスクそのものが常態化している。

こうした外部環境の変化を「リアルタイムで把握・対応できている」企業は22.0%にとどまり、約8割(78.0%)は対応が後手に回っていることが、本調査で明らかとなった。

国際情勢を考慮した経営判断は、この1年で「増えた」と回答した企業が61.3%を占めた。

さらに、その判断が経営に与える影響が「大きくなっている」と感じる企業は73.3%に達している。

Shippioはこの結果について「外部環境の不確実性に即したアップデートをせず、現在の業務フロー・体制を変えずに続けること自体が、経営リスクになりつつあります」とコメントしている。

物流コストの可視化が十分に進まない

物流コストの管理が十分でないことで、過去1年間に何らかの影響(割高な運賃の見逃し、過剰請求・請求誤りの見逃し、デマレージ等の追加費用、予算超過の原因不明など)を受けた企業は72.0%にのぼった。

さらに、その損失の規模を金額で「把握できていない」企業は約3割にのぼり、痛みは広く生じているのに、その規模が見えていないことが明らかとなった。物流コストの可視化が、十分に進んでいない実態がうかがえる。

物流コストの可視化・データ活用を「重要」と認識する企業は70.4%を占めた。

一方、推進する上での課題として「社内リソースの不足(34.3%)」「複数システム・担当者への分散(26.3%)」「ノウハウ・知見の不足(22.3%)」が挙げられた。

リソースやノウハウの不足といった「自力の限界」を感じる企業は44.7%となるなど、重要性を理解しつつも自力での前進には課題が残る実態がうかがえる。

「経営判断を支えるデータ基盤」が重要

貿易・輸出入業務では、76.3%が電話での個別問い合わせや貿易書類の手入力といったアナログ手段に依存していることが明らかとなった。

Shippioのエバンジェリストである川嶋章義氏は、本調査結果について次のようにコメントしている。

「今後求められるのは、輸送実績・費用・遅延要因をデータとして蓄積し、外部環境の変化と突き合わせて継続的に検証できる体制です。国際物流を、『後から集計する業務』ではなく『経営判断を支えるデータ基盤』へと変えていくことが、不確実性が常態化する時代のサプライチェーン競争力を左右すると考えています」

輸送・在庫・納期・コストを一体で可視化・検証できる体制づくりが、企業の競争力を左右する焦点となるだろう。