LINE@を使って無料でEC!LINEの長所をフル活用
EC業界に新しい風、LINEのコマースって?
LINE株式会社が運営するコミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」が、2016年でサービス開始から5年の節目を迎える。このタイミングで「Closing the distance」というミッションを掲げ、ビジネスプラットフォームのオープン化戦略や「LINE Payカード」「LINEモバイル」など新たな構想を発表した。
そのなかでも注目したいのが、ビジネスプラットフォームのオープン化に先立ちリリースされた機能だ。
特に「コマース」の機能に関しては、EC業界に関わる全ての人がチェックしておくべきだろう。「コマース」は、「LINE@」のアカウント上で、月額システム利用料が無料、販売・決済手数料4.98%のみでネットショップが持てる機能とのこと。ログインや会員登録も不要、また、「LINE@」友達のみ購入可能な商品の登録も可能。
そもそも「LINE@」と「LINE」の違いはおわかりだろうか。「LINE」とは主に個人間でのメッセージのやりとりが行えるアプリだが、「LINE@」は複数人にメッセージを送ることができる、いわば、「企業と個人とをライトにつなぐコミュニケーションツール」だ。
チャット形式でどこでもすぐに内容の確認ができる「LINE@」は、通常のメルマガに比べ、その手軽さからメッセージの開封率もあがり、情報をユーザーにしっかりと届けやすい。
そして、元々「LINE@」上で友達であるユーザーに対し商品を売れるということは販促を行う手間がないということである。「LINE」が人々にとって身近なものになっている現代で、その「LINE」を利用してECが行えるというのはネットショップにとって朗報だろう。
コマースを盛り上げる2つの施策とは
「コマース」の他に、「ショップカード」「Coupon Book」もリリースされた。「ショップカード」とは、いつの間にか増え、いつの間にか有効期限が切れてしまうポイントカードやスタンプカードの代わりに、「LINE」アプリ内でお気に入りのお店のポイントカード・スタンプカードを集めて必要な時に利用できる機能だ。
カードが増えるとお財布に入りきらず自宅の引き出しなどに閉まってしまいがちだが、そうすると、いざカードが必要な時にユーザーの手元にカードが無い状況が生まれ、ユーザーにとっては大損である。それも、このアプリがあれば安心だ。
また、集客のきっかけをポイントで生み出している店舗にとっても、カード自体がユーザーにとって面倒なものになってしまうのはもったいない。いまやどんな企業のサービスでもポイント付与が重要視されている中で、このサービスは画期的ではないだろうか。
また新たに、所持しているカードをリスト形式で閲覧でき、カードを発行しているお店が探せるリストページがリリースされるとのこと。これにより、現在地周辺でのショップカード対応店舗や、店舗名で検索して対応店舗を簡単に探せるようになる。
「Coupon Book」は、各企業・店舗のアカウントから配信されているクーポンを「LINE」アプリ上で一元管理できるという機能。今までは、企業・店舗ごと、チラシ・メルマガなど方法ごとでユーザーに配布されていたクーポンも、「LINE」のアプリ一つで管理されるわけで、ユーザーはお得な情報を見逃しにくく、よって企業・店舗側にとっては購買率に繋がりやすい。
LINEが魅せる2016年
「ショップカード」「Coupon Book」、この2つの機能は「コマース」にとっても重要な役割を果たすこととなる。「LINE@」で手軽にネットショップを開設し、販促は「LINE」の圧倒的なユーザーの多さに頼ることができるが、さらに「ショップカード」「Coupon Book」の存在で、各企業・店舗独自のアピールができ、もっと集客を図ることができる。
また、手軽にネットショップを開設できることから、いずれは、ユーザーであった立場の人々がネットショップを始めるきっかけとなり、様々なEC支援サービスの需要も増すのではないだろうか。
「LINE」にとっても、ユーザーにとっても、企業・店舗にとっても、win-win-winなこの「LINE」の取り組みは、EC業界に新しい風を吹かせた。「LINE」は「コマース」の話題だけではなく、決済など(LINE Payを徹底解明!3つの変化に注目https://goo.gl/Xz59Mb)他分野においても何かと話題が絶えない。2016年の「LINE」は大きく動きそうだ。