本日発表!Yahoo!ウォレットの新決済方法とは?

利根川 舞

記者会見には、ヤフー株式会社 執行役員 決済金融カンパニー長 谷田 智昭氏、決済カンパニー 決済コンシューマー本部 決済サービス部長 白石 陽介氏が登壇した。

「Yahoo!ウォレット」に新たな決済方法が追加!

 ヤフー株式会社(以下「Yahoo!JAPAN」)は本日、記者会見を開き、「Yahoo!ウォレット」の新施策として、25行の銀行に対応した「預金払い」とYahoo!JAPAN初の電子マネー、「Yahoo!マネー」の提供を初夏から順次開始することを発表した。

決済代行サービスの「Yahoo!ウォレット」は、2002年に誕生。現在、3,300万人が利用する日本最大級のID決済サービスに成長しており、加盟店数は40万以上にものぼる。「Yahoo!ウォレット」の決済率は順調に成長しており、EC流通総額が増えるにつれて、「Yahoo!ウォレット」の決済率も右肩上がりに伸びているようだ。

これまでにも、Yahoo!JAPANでは2015年4月に「Yahoo!JAPANカード」を発行、今年1月には「ヤフオク!」の落札代金の支払い・受け取りを簡単・安心に行える決済サービス、「Yahoo!かんたん決済」の手数料を無料化するなど、決済領域の強化に取り組んでいる。

「預金払い」と「Yahoo!マネー」具体的なサービスは?

「預金払い」と「Yahoo!マネー」具体的なサービスは?出典:Yahoo!JAPAN Yahoo!ウォレット プロモーションページ

 クレジットカードを利用していたYahoo!JAPANユーザーに対して、さらに使いやすいものを、さらに還元をということで「Yahoo!JAPANカード」が誕生したのだが、これまでは「Yahoo!JAPANカード」を使っていない、”現金派”の人々に対して、Yahoo!JAPANを利用して決済する手段がなかったのだ。

今回発表された「預金払い」は対象の口座を「Yahoo!ウォレット」に登録すると「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」、アスクル株式会社が運営するインターネット通販サービス「LOHACO(ロハコ)」での買い物において、支払いの際に銀行口座から即時に代金が引き落とされる決済手段だ。即時引き落としのため、お金を管理しやすいのが特徴だ。

また、銀行口座から即時に代金が引き落とされるオンラインの決済手段において、25行もの銀行に対応しているのは「Yahoo!ウォレット」の「預金払い」が日本で唯一だ。

その一方で、「Yahoo!マネー」は、利用登録を行うと「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」、「LOHACO」での買い物に1円単位で利用できる電子マネーだ。チャージは「預金払い」に対応している銀行口座から100円以上1円単位で行うことができる。

「Yahoo!マネー」の大きな特徴は、「ヤフオク!」で出品した際の落札代金を「Yahoo!マネー」で受け取ると、いつでも落札代金の2%が「Yahoo!マネー」として上乗せされることだ。さらに、「ヤフオク!」での落札、「Yahoo!ショッピング」や「LOHACO」での購入の際に「Yahoo!マネー」で支払うと、落札代金または商品本体価格の1%分の特典を獲得できるキャンペーンを予定しており、「Yahoo!マネー」を使えば最大3%お得になる。

「預金払い」と「Yahoo!マネー」は、当初は「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」及び「LOHACO」で導入を行い、その後、今秋を目処に「GYAO!」「Yahoo!ゲーム」など、Yahoo!JAPANが提供する他のサービスでも導入されるという。

さらに、「Yahoo!ウォレット」では初めてとなるリアル決済への参入準備も進めており、2017年を目標にサービスを開始する予定だという。

さらに日本のEC市場を成長させるために、必要なことは?

 Eコマースにおいては、簡単に買い物ができるからこそ、お金の管理が難しく、EC事業者にとっては嬉しい話なのだが、消費者にとっては無駄遣いをしてしまったりということもあった。また、手数料も消費者にとっては微々たるものではあるが、痛いものである。しかし、これらの問題が今回追加された2つの手段によって解決されることになる。

Yahoo!JAPANはこれまで、”eコマース革命宣言”や”ヤフオク!0円宣言”により、自由と無料を提供してきた。今後はYahoo!JAPAN自身による循環モデルにより、「売って」「買って」さらにお得な買い物体験をユーザーへ提供してくれるにちがいない。

「日本のEC市場は成熟した」と言われている今、日本のEC市場をさらに伸ばしていくには、こういった問題をいかに解決していくのかが重要となってくる。もちろん、EC事業者にもユーザーにも譲れないモノというのはあるはずだ。その三者が上手く収まれば、いわゆる”三方よし”の状態になることができれば、日本のEC市場はさらに成長をするに違いない。今回発表されたYahoo!JAPANの新施策が、そのきっかけとなるかもしれない。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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