結果を出すLINE@運用!ECサイト運営実績から開発された自動応答ツール
顧客とのコミュニケーションは従来の電話・メールにとどまらず、あらゆるツールへと広がっている。顧客のエンゲージメントを高めるために非常に効果的だと特に注目を集めているのが、利用者数の多い『LINE』を活用したアプローチだ。約15年近くECに携わっている 株式会社ブランジスタがローンチしたチャット支援ツール『SOKURESU(ソクレス)』。同社のソリューション営業部 大久保仁人氏にお話を伺った。
電話もメールもしない現代の顧客とどうエンゲージメントを築くか
現在、約900サイトのEC運営をしている同社。約15年にわたりECに携わっていても、EC事業者の悩みは普遍的で変わらないという。
「時代ごとに流行するオシャレさや求められるページの作り方は変わりますが、本質は変わりません。悩みの原因は、人手不足・知識不足・ノウハウ不足の3つに起因しています」そう指摘する大久保氏。
EC黎明期から今日に至るまで、運営の本質は変わらない。しかしながら、顧客への問い合わせ対応やコミュニケーションに関するツールは確実に変化している。今や30代・40代でもチャットツールでやり取りをするのが当たり前。仕事ではメールを使っても、プライベートでは面倒と感じられてしまうのが実情だ。
「もともとECの問い合わせは電話とメールがメインでした。しかし時代の流れで電話をかけない人が増えた。メールも使わないし、PCを持っていない人も多くいます。5年後、メールはもう使われないと言われています。一方で、LINE@には7,200万人(月間)のアクティブユーザーがいる。そこで豊富なECサイトの運営実績をもとに、『問い合わせができていたら、買っていた』『疑問が解消できたらコンバージョンにつながった』というケースを減らすために作ったチャット用サービスが『SOKURESU』です」と大久保氏。
LINE@やMessengerにAPI連携することで運営をサポートする『SOKURESU』。問い合わせ対応を自動化するだけでなく、これまで接することができなかった客層のリアルな声を拾い上げることも可能になる。24時間365日自動化対応のチャットbotと聞くと仰々しい印象かもしれないが、『SOKURESU』は月額5万円からと導入のハードルが低い。かといって、機能に不足はない。
「AIを導入しているツールもありますし、当社もそれを検討したこともあります。しかし、そこまでの必要はないと判断しました。AIにすると運用費が毎月100万円単位でかかってくるのに、できることはそこまで変わらないのです」。
「EC事業者が一番効果を感じられるのは、エンゲージメントを高められるということ。しかし、問い合わせ対応の手間を減らしたい、お客様の声を拾いたいなど、使い方によって効果はさまざまです」そう大久保氏はいう。
LINE@を使った自動応答チャットサービスとは、具体的にどう活用し、どんな効果が期待できるのだろうか。
LINE@の自動応答コミュニケーションに期待できる効果
「よく居酒屋などで『LINE@で友だち登録するとビール1杯無料』などのサービスがありますよね。でも登録しても、その後メッセージが来るとブロックしてしまうとういう人は多い。一方的にお店が情報を配信するのではなく、お客様自身が活用できるLINE@になれば、ブロック数が減るはずです」そう力説する大久保氏。
友だち数約2万人の某LINE@アカウントでは、SOKURESUを導入してから40%あったブロック率が30%にまで下がったという。さらに友だちが増えるごとに、日に日にブロック率が下がっていく。新たに友だちになったユーザーからはほぼブロックされていないということだ。
「長いメッセージや画像がLINE@で一気に送られてきても、絶対上までスクロールして読まれない。 『SOKURESU』ならリッチメニューが出せるので、そこに『クーポン』と書いてあればタップしてもらえます。ユーザーレポートなど、商品選びの助けになるようなコンテンツ化もできます」。
よくある質問やショッピングガイドなどは、Q&Aを登録しておけばお客様が自ら必要な情報にたどり着けるようになる。電話をかけない客層も、LINE@でなら無人でサポートできるのだ。
「LINE@内でパケットを気にせず商品選びができるので、そこから流入したお客様によって売上が確実に上がっている実績もあります。チャットを導入したいけど人を雇えないという会社なら、人件費をかけずにチャット対応ができるようになるメリットもある。でもなによりも、今まで電話やメールでしか拾えなかったお客様の声を拾えるのは大きなプラスです」そう大久保氏は話す。
わざわざショップに電話をかけてくるのは、すべての顧客の中のごく一部だろう。今まで見えなかった“LINE@を使う客層”がどう感じているかが可視化されるのが、LINE@でのコミュニケーションを活用する大きなメリットだと大久保氏はいうのだ。
LINE@のメッセージ配信従量課金化対策にも『SOKURESU』が効果的
botが答える自動応答機能で対応しきれないお客様の質問には、必要に応じてオペレーターが対応するチャット機能もある。『SOKURESU』なら複数のアカウントを発行できる、お客様ごとに別の担当者が対応することが可能になるのだ。
「時間指定配信やセグメント配信ができる『メッセージ配信機能』もあります。LINE@では今後メッセージ配信が従量課金になり、無料分のメッセージ数を越えると配信ごとにお金がかかります。お友だち登録していても来店につながらないお客様も多い中、2万人のお友だちがいるアカウントが毎日2配信を続けると、月200万円以上かかることになる。配信すればするほどコストがかさむ大問題です」そう大久保氏。
セグメントを細かく切れる『SOKURESU』を入れておけば、アクティブなお客様だけにメッセージを送れるため、ムダ打ちをなくせるのだ。
「例えばアンケート機能を活用してどんな情報を求めているかを質問し、それに沿うメッセージだけを配信する。LINE@の中で商品検索のボタンを押したお客様にだけメッセージを配信する。そうすれば従量課金のコストを削減できるのです。
どのボタンが押されているか、どの時間帯に何人のユーザーがアクションしているかなど、細かい分析ができるダッシュボード機能や、お客様をセグメントしたり検索したりできるユーザー管理機能もあります」。
アンケート機能は「AとBどちらの商品が欲しいか」という具合に商品開発に活用しているブランドもあるという。リアルなユーザーに向けた市場調査がLINE@内でできてしまうというのだ。単なるコミュニケーションにとどまらず、新しいマーケティングツールとして活用する方法もありそうだ。
「何を目的に導入するのかにより、使い方はさまざまです。 例えば工具屋さんだったら、選択形式で子どもの年齢・性別・興味があることなどをボットで質問していくと『子どもと一緒にこんなものが作れます。そのための道具はこれです』と返答が来るとか。
旅館では外国語で『よくある質問』を登録して仲居さんがスマホを持っておいて、困った時にお客様にタップしてもらって解決してもらうという使い道もあるでしょう」そう大久保氏は興味深い話をしてくれた。
約15年にわたり積み上げられてきたECの知見と、電子雑誌も発行している同社ならではのメディアとしての知見。だからこそ単に商品を売るだけのECではなくエンゲージメントを重視し、無機質なbotではない面白い提案があるのだ。botだけを作る会社に比べると、UIが圧倒的に使いやすいのも同社ならではだ。
チャット対応のスタートに最適なLINE@×SOKURESU
そもそもLINE@の友だちを増やせるのかという心配もあるかもしれないが、大久保氏によるとアクセスのあるサイトであれば、「友だち登録でクーポンプレゼント」や「〇〇円OFF」というオファーが基本になるという。
その他にも、「ECサイト上に『質問があったら電話・メールの前にLINE@で聞いてみよう』と書いておけば、疑問の解決だけでなく友だちも増やせますし、『質問に答えて◯◯診断』というバナーを出し、お友だち登録すると診断が受けられ、診断結果が見られるというように広告を絡める方法もありますよ」と大久保氏。
LINE@の認証アカウントは約30万。それ以外にもおよそ200万のLINE@アカウントが存在する。せっかくつながれたお客様との良質な関係を築くには、その中で差別化を図りブロックされずに生き残ることが肝要だ。
「2020年に向けて、これからWeChatとの接続も検討していきます。観光客が日本へ来た際に友だちになり、自国へ帰ってから日本の工芸品を購入するスキームができたら面白いですよね」そう展望を語る大久保氏。
激動のEC業界で次々と対応を迫られる新しいコミュニケーションツール。手間を増やさずエンゲージメントやコンバージョンへの効果を期待するなら、LINE@×SOKURESUから始めるのが良さそうだ。