物流効率化だけでなく、EC企業、宅配会社の負担も軽減! 質の高いEC物流の継続を実現する清長の取り組みとは?

野中 真規子 [PR]

株式会社清長
左:副社長 武田紀世彦氏
右:物流事業本部 第一事業部 部長 朝比奈大輔氏

宅配業界では、人手不足と労働環境の悪化がたたり、宅配大手各社が次々と送料値上げを実施。総量規制や集荷時刻の前倒しなども進めており、EC事業者はそれらに対応しなければならなくなってきている。
3PL事業者である株式会社清長(以下、清長)では、クオリティの高いEC物流サービスを継続するため、物流業務を効率化するだけでなく、宅配会社やEC企業の業務負担をも軽減する取り組みを進めている。同社の副社長 武田紀世彦氏と物流事業本部 第一事業部 部長の朝比奈大輔氏に詳しいお話を伺った。

集荷時間の前倒しで、従来の配送サービスの継続が難しくなっている

宅配会社の送料値上げに続き、最近ではドライバー不足の影響で集荷時間が早められる傾向により、楽天市場の『あす楽』や、Amazonの『お急ぎ便』など、従来の配送サービスの継続が難しくなってきている。

「EC企業様としてはサービスの根幹にかかわる部分ですから、コストで解決できる料金の値上げ以上に深刻な問題です。集荷の前倒しも30分や1時間ではなく、3時間など大幅です。そこで宅配会社を乗り換えようと思っても、今は総量規制をかけているところが多く、移動すら難しい。

大手宅配会社であるヤマト運輸さんや佐川急便さん、日本郵便さんも当然企業努力を重ねており、年間44億個もの宅配を担いながら、効率化により毎年1億個、2億個とキャパシティを増やしてはいます。しかし市場全体の物流量がより増えているため追いつけない。このため、コストや集荷時間の課題はこの先も続くでしょう」(武田氏)。

荷物を集約し、仕分けなどを代行して宅配会社の負担をカット

こうした背景から「今は宅配会社がEC企業や物流企業を選ぶ時代」だと武田氏は言う。

「弊社は宅配会社に選ばれる会社になるため、物流業務の効率化はもちろん、宅配会社にストレスのない業務設計をし、良好な関係性を構築しています。

まず、そもそも弊社がさまざまな企業の物流をお預かりすることで、ひとつのセンターに15社分くらいの荷物を集約できます。さらにその仕入先である300〜500社ほどが納品する荷物もひとつのセンターに集約されます。つまり、集荷と納品が一箇所に集約されるので、宅配会社の業務を効率化できるのです。

さらに弊社では、2017年からヤマト運輸さん、佐川急便さん、日本郵便さんの業務を代行。ヤマト運輸さん、日本郵便さんについては仕分けを、佐川急便さんについてはそれに加えてサイズや重量の計測、集荷の打刻も機械化し、ドライバーが端末で打刻する作業をカット。また倉庫とトラックを連結して荷物を流せるしくみを作り、ドライバーが荷物を運ぶ負担も軽減しています。

こうした工夫により、弊社が宅配会社に選ばれる倉庫になれば、荷主であるEC企業様も、集荷時間の前倒しや人手不足を気にすることなく、将来にわたり質の高い配送サービスを継続していただけます」(武田氏)。

RPAツールでデータのやりとりを自動化し、EC企業の負担も軽減

さらに清長では、EC企業の業務も軽減できるよう、一年前にRPA のツールを導入。受注データや出荷データのやりとりを自動化している。

「従来の方法では、EC企業様に、毎日受注管理システムから出荷データをCSVでダウンロードして弊社に送っていただいたり、弊社側が出荷した実績をWMSからダウンロードしていただいたりする必要がありましたが、これらを自動化することにより業務負担をカットさせていただけます。

さらにRPAを利用して、出荷の実績をシステムにアップするタイミングを、従来の夕方だけでなく、午前中にも実施。エンドユーザーにより早く出荷完了メールを届けられるので、顧客満足度が上がり、レビューなどの評価もアップし、売上につなげていただけます。また出荷完了メールが早く届くことで、キャンセル率が下がったというクライアントからの声も多くいただいています。

日中忙しいEC企業様がこうした作業を人で行なうことは難しいと思いますが、弊社に物流をお任せいただくことで、簡単に頻度を上げることができます。

人手不足は物流業界だけでなく、EC企業様もそれは同じだと思います。働き方改革も叫ばれる時代、受注処理の軽減をするためにも、システムを活用している弊社の物流を選んでいただくメリットがあると思います。

弊社のような3PL企業は、EC企業様から商品を委託していただき、エンドユーザーまでのラストワンマイルを宅配業者に託す、いわばハブの立場。間にいる弊社が、双方の業務を改善していけば、EC物流を全体的に改善していけると考えています」(朝比奈氏)。

倉庫内作業の機械化・システム化を推進し、波動にも対応

「物流企業の庫内作業で一番負担がかかるのは梱包です。全体の作業のうち7割ある出荷の中でも、その40パーセントが梱包の仕事になります。

弊社ではここを自動化するため、梱包機を導入しています。現在、1センターで15社ほどの荷物をお預かりしていますが、梱包機はその15社が共通して使える仕様。メール便に対応するものと、段ボール10種類に対応する中型大型の荷物向けのものがあり、メール便から140サイズまでのパターンに対応。なおかつ配送種別もEC物流で使うメインの5種類に、1台で対応できます。

段ボールの梱包においては、最適なサイズの箱を機械がセンサーでチョイスしますので、コストも最適化できる。配送料が値上げする中で、こうした資材のコストカットは重要です。

弊社ではこの梱包機を導入することで、以前は1日3000個ほどを10人で出荷していたのが、1人でできるようになりました。こうした効率化により生まれたリソースで、宅配会社の負担を軽減するための、新たな業務も担えるようになったのです。

またECにおいては年末商戦やセール期などの波動があります。以前は前日に派遣スタッフを募って対応することもできていましたが、今は前日ですら、翌日の出荷件数はわからなくなっていますし、作業も複雑化しています。弊社の倉庫内作業のシステム化自動化は、人手不足だけでなく、集荷前倒しや波動にも耐えられ、コストもカットできるという大きなメリットがあります」(朝比奈氏)。

月100件規模からでも、気軽に物流のアウトソースを

清長ではこうした取り組みを活用し、中小規模の企業様の物流をクラウドベースでサポートする『LogiMo Pro(ロジモプロ)』と、中大規模の物流業務フローをカスタマイズする企業向けの物流サポート『LogiPREMIUM(ロジプレミアム)』を提供している。

『LogiMo Pro』は月100件ほどの規模のクライアントにもご活用いただき、業務を軽減しながら質の高い物流ができると喜んでいただいています。

EC企業様がこの先より成長していくためには、魅力的な商品作りやマーケティングが欠かせませんが、日々の物流業務に追われていては、そうしたコア業務を行うことが難しい。弊社ではEC企業様の出荷状況をヒアリングした上で最適なラインを設計いたしますので、どんな事業規模でも気軽にお問い合わせいただければ幸いです。弊社に物流をアウトソースすることで、働き方を大幅に改善でき、コア業務に集中していただける環境がととのうと思います。

弊社ではより多くのEC企業様のお役に立てるよう、今後も小さなところからでも、物流にかかる労力をカットし、また宅配会社やEC企業様の負担を軽減しながら、EC物流業界全体の最適化・効率化をより進めていきたいと思います」(武田氏)。


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記者プロフィール

野中 真規子

ライター。著書(電子書籍)『片付けられない、という「思い込み」をなくして、今すぐ片付けるための本』(ハウスキーピング協会)が好評発売中。ECのミカタにおいては、ECサービスのお話から伝わる本質的なメッセージを受け取り、拡散することが歓びです。

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