物流を起点にさまざまな業務を改善、顧客に感動を届ける イー・ロジットのサービスとは?
通販物流において高い実績を持つ株式会社イー・ロジット(以下、イー・ロジット)。1社1社に最適な物流+αのサービスを行い、この春は過去最高の出荷量となり、さらに顧客を増やし続けていている。
今回は導入事例として、株式会社グラフィコ(以下、グラフィコ)の商品部販売管理グループ 深津由華子氏、企画本部 直販部長 熊澤秀哉氏と、イーロジットの通販物流事業部 岡田光弘氏、井上央氏、土橋恵司氏、深水学氏、運営管理グループ 内木努氏にお話を伺った。
化粧品や健康食品の自社開発・販売や、人気のオキシクリーンの販売も
――イー・ロジットさんの業務内容を教えてください。
岡田氏:EC事業者様の物流代行や、それに関わる受注処理、カスタマーサービス、撮影、採寸、ラッピング、裾上げなどの業務を幅広く展開しています。また物流にITの技術は不可欠ですが、お客様の要望にスピーディーに対応するためのシステム周りのサービスも提供。さらに会員様向けに、物流コンサルティングとして業務改善のお手伝いもしています。
物流拠点は都内に2箇所、埼玉に2箇所、大阪に1箇所にあり、今後も拡大予定。BCP対策を含め、お客様がどのような物流をされたいかを具現化するためのしくみを順次整えています。
――グラフィコさんの業務内容を教えてください。
熊澤氏:化粧品、健康食品、美容雑貨など、主に女性向け商品の企画開発、販売を行う会社で、創業25年になります。自社製品はサプリメントの「なかったコトに!」や、足用の石鹸「フットメジ」など多数あり、この他アメリカのチャーチ&ドワイト社の「オキシクリーン」を日本国内の正規輸入販売元として販売。2017年には製薬会社と合併し、医薬品も取り扱っています。
販売についてはドラッグストアやバラエティショップに展開する他、楽天、アマゾン、自社サイトで、EC限定の大容量商品などを中心に販売しています。
年末年始などの急激な出荷量増加にも対応、レビューも好評に!
――イー・ロジットさんに物流業務を委託された経緯は?
深津氏:元々は複数のセンターに出荷をお願いしていたのですが、スキンケア製品の「アイキューメディラル」の出荷をしっかりやっていただいたことなどから、イー・ロジットさんにすべての出荷をお願いしました。
出荷量は1日1000〜3000個あり、年末年始などは急激に増えますが、イーロジットさんに事前準備していただいたり、当日出荷を可能にしていただいたりと工夫していただき、スピーディーかつていねいにお客様にお届けできています。おかげさまで弊社の楽天のレビューで一番多いのは「配送が早くて嬉しい」という内容です。
細かいお願いにも対応していただいています。最近では、オキシクリーンを「当日に数百ケース出荷したい」という無理難題をお願いしたのですが、日々のBtoBの出荷を何百件、BtoCの出荷を何千件とこなしながらも、数時間で対応いただいて本当に助かりました。
内木氏:保管も3500パレットとかなりの物量があり、波動に関しては耐えられるベースがありますので、あとは人がどう動いて対応できるかです。弊社では、お客様のご要望に関しては100%の力でお応えしたいと考え、作業スタッフとのコミュニケーションも大切にしながら、臨機応変に対応しています。深津さんは無理難題とおっしゃられますが、物流マンとしてはそこが醍醐味だとも感じています。
岡田氏:当初、グラフィコさんの保管スペースは300坪でしたが、今は3000坪になりました。商品のラインナップも増え、出荷量も増えている。グラフィコさんの成長とともに、弊社も成長させていただいています。
システムの整備や業務改善のアドバイスにより、大幅な効率化を実現
――システム面でも強力なバックアップがあるそうですね。
熊澤氏:現場で工夫いただいていることはもちろん、イー・ロジットさんのシステムと商品一つ一つが紐づいたしくみがあるからこそ、数量をこなしていただけて、細かい要望についてもアレンジしていただけているとも感じています。
以前は、出荷に関わるデータの加工作業で残業していたことも多かったのですが、今はBtoCの出荷データはイー・ロジットさんが対応してくださるので、出荷について弊社側でタッチすることがほぼなくなりました。
日々、お客様の要望も代われば、ヒット商品も変わりますし、想定外のことも起きます。そうした中で、最終的にお客様にきちんとした状態で商品をお届けできるのはイー・ロジットさんアレンジ力のおかげです。
岡田氏:システムに関しては、WMSの仕組みだけでなく、お互い業務の軽減をするために、グラフィコさんの基幹システムと弊社のシステムとの連携も進めさせていただきました。
熊澤氏:在庫ルールもイー・ロジットさんとやりとりを重ねながら、効率化できました。たとえば商品のロット番号は、製造した時期が違うものがたくさんある中で、数を間違えないようにするための順番づけなどが、システムの中できちんと制御されています。ただ、コード体系のルールが不明確なものがあったり、整理できてなかった部分を改善できました。
岡田氏:以前はBtoBとBtoCで商品がコード分かれていて、在庫の移動を頻繁にしないといけなかったので、商品コードのコード体系もお互いにルールを決めて検討し直しましたね。
熊澤氏:BtoBとBtoCの役割分担もアドバイスいただきました。企業は成長していくにつれて、仕組みの変更を迫られる時があります。当時は大変な時期でしたが、振り返ってみると、より大きくなるための整理の時期だったと思います。
商品開発の段階でも、コストを抑えて配送でき、破損しにくいサイズ・形状のパッケージをご提案していただいています。弊社のスタッフはイー・ロジットさんの出荷現場も見学させていただきましたが、現場を知ることで日々の業務の参考になりました。
深津氏:弊社にイー・ロジットさんからパートさんが出向してくださったこともありました。人手不足で困っていた時期があったのですがご相談したら即対応いただきました。パートさんも弊社の商品知識をよく理解していただいているので、臨機応変に動いていただき助かりました。
岡田氏:ありがとうございます。物流に関わらないところでも、お互い困っていることがあれば助け合うというのが弊社のスタンスでもあります。
井上氏:ちなみに弊社の西日本進出は、グラフィコさんに大きなきっかけをいただいて実現したものです。元々弊社では西日本をマーケットとするクライアントも多く、数年前の宅配クライシスをきっかけに西日本での拠点を探していたところ、2019年にグラフィコさんからトライアルでお任せいただけることとなりました。
内木氏:西日本の倉庫も400坪と、在庫を相当保管していただいています。グラフィコさんは一昨年が過去最高個数だったのですが、先月はそれに匹敵する数となりました。3分の2の在庫を東日本、それ以外を西日本でお預かりしていますが、コロナの影響もあり、西日本の拠点があって本当によかったと感じます。
開けた時の感動を呼ぶ「折り紙梱包」ほか新サービスも充実!
――イー・ロジットさんでは、新サービスも続々展開されています。
土橋氏:ブランディングの一つとして「折り紙梱包」のサービスをスタートしました。クラフト紙を緩衝剤がわりにきれいに折って梱包するもので、お客様が箱を開けた時の感動を提供でき、エコにもつながるものです。
スタジオレンタルも始めました。弊社ではプロのカメラマンが常駐して撮影サービスを行っておりますが、スタジオが空いている日を有効活用し、1レーンをお得なコストでレンタルしています。
また現在ヒットしているのが一体型の送り状サービス。送り状、ピッキングリスト、納品書、払込用紙が一体になった帳票を中小通販企業様でもご利用いただけます。決済会社とも連携し、月の管理費が無料となるメリットも。一体型の帳票は、他の3PL企業でもチャレンジしているようですが、実現できているところは少ないと思います。
他にもオーダーメイドのサプリメントを分包するサービスや、タイヤとアルミホイールなどセット商品を組み立てて出荷するサービスなど、単に出荷するだけではなく、お客様にあった「やりたいこと」を提供する努力を続けております。
おかげさまでクライアントは順調に増え、現在は400社。物流は「やって当たり前」の減点方式が常ですが、イー・ロジットは創業当時から加点方式をベースとし、ご要望があれば極力対応し、物理的にできないなら代替案をお出しする姿勢を貫いています。
弊社に物流を委託し、規模が成長して別の会社に乗り換えられる企業もおられますが、2〜3社に1社は戻ってこられます。他社と比較して、弊社の物流のメリットを感じていただけた証拠だと思います。非常にありがたいことです。
お互い強みを生かしながら、引き続き拡大局面で進行
――今後の展望をお聞かせください。
土橋氏:今年度の単月ごとの弊社の出荷件数が過去最高となった中で、既存クライアントにご迷惑をかけないよう、また新しいお客様にご提案をするための基盤を強くするためにも、人材育成、拠点拡張を急ピッチで進めてまいります。
熊澤氏:オキシクリーン企画のテレビCMがスタートしましたが、日本という清潔好きの市場でより受け入れられる商品として、引き続き拡大局面で進行してまいります。自社開発のブランドも、グラフィコらしさを出しながらますます市場で存在感を発揮していきたいですね。
コロナ禍で、弊社は早くから在宅勤務して事業継続できましたが、それはイー・ロジットさんが変わらず現場に立って1個1個出荷してくださったおかげです。配送がライフラインとなった時代に、確実に届けていただける安心感があることに、本当に感謝しています。