「あのメール返信した?」がゼロに 導入社数4000社超の顧客対応ツール「Re:lation」
「窓口が多すぎて管理が大変」「対応漏れ・二重返信などのミスが頻発している」など、顧客からの問い合わせ対応に頭を悩ますEC事業者は少なくない。こうした業界特有の課題を解決するのが、株式会社インゲージが開発・提供する「Re:lation(リレーション)」だ。4000社超が導入するマルチチャネル対応の顧客対応ツールで、さまざまな窓口から寄せられる問い合わせを一元管理・共有できる。同社を率いる和田哲也代表にRe:lationの機能や強みについて話を聞いた。
メール・LINE・Twitter・電話など複数チャネルの問い合わせを一元管理
──御社が提供するRe:lationとは、どのようなサービスなのでしょうか。
実店舗と異なり、ECでは顧客の顔が見えません。だからこそ顧客からの問い合わせには、迅速かつ的確な対応が求められるのですが、業務の属人化や対応漏れ・二重返信など、ビジネス上のコミュニケーションに課題を抱えている事業者様は少なくありません。
Re:lationは、インゲージが開発・提供する“ネット時代の接客ツール”です。電話やメール、チャット、SNSなど、さまざまなチャネルからの問い合わせをひとつの画面で一元管理し、それぞれの対応状況を可視化できるのが特長です。
──具体的にはどのようなことができるのですか。
メール・チャット・LINE・Twitter・電話など、さまざまな窓口から寄せられた問い合わせをひとつの画面に集約し、Re:lation上から返信・架電することができます。メールならメール、TwitterならTwitterなど、それぞれに寄せられた問い合わせはチャネルごとに返信するのが一般的ですが、Re:lationはそれらに対する返信をすべてひとつの画面から行うことができます。
──複数のユーザーで情報を共有したり、管理したりすることもできるのでしょうか。
はい。業務に合わせて複数の受信箱を作成したり、担当者ごとに案件を振り分けて管理したりすることができます。画面はチームで共有でき、「未対応」「対応中」「対応完了」などのステータス管理によって各人の進捗状況をリアルタイムで把握することができます。顧客とのタッチポイントが増えれば増えるほど、事業者側の問い合わせ対応は複雑化しますよね。しかし、複数チャネルからの問い合わせを一元管理し、チームで共有できるRe:lationを活用すれば、そういった心配はありません。
「グッドデザイン賞」受賞の優れたユーザビリティ
──各チャネルからの問い合わせがリアルタイムで可視化できる点は、管理者にとって大きなメリットですね。
そうですね。これはミスや対応漏れを防ぐ意味で有効ですが、対応品質の向上にもメリットがあります。
Re:lationを使えば、入社したばかりの社員に対して、メールの場合は上司の承認がなければ返信できないような設定ができます。上司が修正を加えた文面はハイライトされ、どこがどう修正されたか一目でわかるため、実務を行いながらOJTで人材を育てることに役立ちます。また、これまで属人化されていた電話での対応もいつ誰がどんなことを話したか自動で録音、文字起こしがされ履歴が残せます。このように、業務を効率化しながら問い合わせの対応品質を向上できる点も、Re:lationが選ばれている理由のひとつです。
──類似サービスと比較して、Re:lationはどこが優れているのでしょうか。
Re:lationは設計の段階から“マルチチャネルプラットフォーム”として開発されたシステムです。リリース当初はメールとTwitterの2種類のみでしたが、現在はLINEや楽天市場(R-Messe)、Yahoo!ショッピングなど約10種類のコミュニケーションツールからの問い合わせに対応しています。
また、CRMやチャットツールなどAPI連携できる外部システムの数は60を越えました。プラットフォームとして非常に高い拡張性を有している点が、Re:lationの強みだと思います。
──セキュリティや使いやすさについてはいかがですか。
どんなに優れたツールでも、ユーザーが使いこなせなければ意味がありません。Re:lationはさまざまなコミュニケーションツールからの問い合わせ情報がスレッド形式で一つの画面に表示されます。シンプルで直感的に操作しやすいUIは「グッドデザイン賞」を受賞するなど、第三者機関からも高く評価されています。
セキュリティに関しては、情報資産の適切な保護を徹底しています。クラウドセキュリティに関する国際規格のISO27017も取得しており、サービスを利用される事業者様の信頼をより一層高められるよう取り組んでいます。
導入後は対応漏れやミスの発生がゼロに
──Re:lationはすでに4000社超の企業が導入していると伺いました。どのような事業者様が導入すると、最も高い効果を発揮できるのでしょうか。
ECで商品やサービスを販売する事業者様には、業種・業態を問わずご利用いただいています。顧客からの問い合わせ対応に課題を抱えておられる企業様はもちろん、1日の問い合わせ数が10件に満たない企業様でも、一定の効果が得られるはずです。
メールや電話などで寄せられる問い合わせに対して、EC事業者様はどのように対応するべきか。その顧客対応こそが競合他社との差別化、顧客満足度の向上につながります。一般的な顧客を自社商品のファンに、そしてロイヤルカスタマーへと昇華させるには、問い合わせ対応を見直すことが成功への近道です。
──Re:lationの導入が業務改善につながった事例はありますか。
例えば年商100億円超の企業(コスメ)から問い合わせ対応を受託したコールセンター様は、顧客ひとり一人の美容に関するお悩みにしっかりと向き合うためにRe:lationを導入されました。顧客ごとに過去のやり取りを把握しながら対応できるようになり、スムーズなエスカレーションができるようになったそうです。
また、カスタマーサクセスを立ち上げるタイミングでRe:lationを導入された事業者様もいらっしゃいます。導入後は対応漏れやミスの発生がゼロになり、問い合わせ対応にかかっていた手間とコストを大幅に削減できたと報告を受けています。
──今後の目標や展望について教えてください。
今はさまざまなコミュニケーションツールが発達して、顧客との接点がどんどん増えていますよね。5年後にはまったく新しいSNSがコミュニケーションの主流になっているかもしれません。私たちは今後もさまざまなコミュニケーションツールに対応し、皆様の問い合わせ対応業務をサポートしていきたいと思っています。