今年で創業85周年を迎えたスクロールグループ。1939年にわずかミシン6台を擁して洋服を作る武藤洋裁所としてスタートし、1954年に婦人会服の販売を始めてからは、約70年にわたって通販事業を手掛けてきた。その通販事業者としてのノウハウを蓄積して自社の通販システムも開発してきた同グループが、これからも需要が高まり続けるEC通販業界で勝ち残るために何が必要なのかを明らかにしたのが本書だ。

スクロールグループの一員であるスクロール３６０の支援内容は、物流代行、通販システム、BPOサービスなど、多岐にわたっており、複数の業者に依頼することなく、同社1社に依頼するだけでEC通販事業に関連する業務が完結することが特徴。

本書では「新たにEC通販ビジネスをスタートさせたい」「既存事業のコスト削減や品質向上を実現させたい」といったニーズを持つ企業・事業者に向けEC通販事業に特化した専門家の活用を提案しているが、EC通販事業の難しさ、課題も提示。現場やクライアントのリアルな声を交えながら、いかにして他社との差別化を図るか、商品・サービスに付加価値をつけられるかを含め、EC通販におけるさまざまな課題をクリアしていくスクロールの強みを紹介している。

自社通販の強化にとどまらず、他社への通販ソリューション提供にも乗り出したスクロールによる「EC通販事業の教科書」といえるだろう。

書名 通販まるごとソリューション EC+通販に力を与える魔法のしくみ

金額 1760円（税込）

著者 鶴見知久、高山隆司

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