中国モバイルショッピング市場が新たな競争に躍り出る
2016年の中国のモバイルショッピングにおけるGMV(流通総額)が約3.3兆円に達したことがわかりました。
2015年のパソコンを使用したオンラインショッピングの利用者数を超えて、2016年のモバイル端末を用いたオンラインショッピングの利用者数は全体の70.2%を占めています。これは、オンラインショッピングにおいてモバイル端末が主な手段であることを示しています。
2016年のモバイルショッピングの総流通総額の成長率は57.9%と初めて100%を下回りましたが、これはモバイルショッピングの利用者が既に多過ぎるため、成長率がこれ以上伸びないというレベルまで来ていることを示しています。
大手のTaobao.comやTmall、DJ and Vipshopの他に、端末の発達やモバイルアプリの特典等によって、オンラインショッピング市場では新たな戦力も育ち始めています。
支払い方法や販売方法を工夫したり、アイデアや戦略を練ることで、急速に成長を遂げた企業があります。Beibei in maternal& kids marketyやPinduoduo in group buyingが正にその例です。
オンラインショッピングの利点は、なんと言ってもその便利さにあります。簡単なディスプレイ操作で手軽に購入することができます。
しかし、インターネットの発達やスマートフォン所有者の増加率とともに、インターネット利用者の伸び率そのものは徐々に落ち着いてきています。
2016年には中国におけるインターネット利用者の数は700万人を超え、その中でもモバイル端末を用いたインターネットの利用者数は660万人に達しました。すなわち、既にインターネット利用者が多い中国において、これ以上インターネット利用者数を大きく伸ばすことは難しいということです。
送料無料サービスや支払い方法の選択肢の幅の広さといったような基本的なサービスは、既に当たり前になりつつあります。販売者はより工夫を凝らしたサービスを生み出す必要があります。
モバイルショッピング市場は、今日新たな競争に乗り出そうとしています。この競争に勝つために、企業はオフライン市場に注目し、LBS(Location Based Services)technologyに基づく新たなマーケティング方法で事業を展開すべきです。
他社より優位に立ち、市場で生き残るためには、流通の方法を見直す必要があります。
もしオンライン特典を付けることが難しいようであれば、企業はオフライン市場で行動を起こす必要があるでしょう。
モバイルショッピングが主流の現代においては、購入者の要求や環境が劇的に変わました。買い手は自分に必要なものを、いつでもどこでもその場で買いたいのです。
一方で、オンラインショッピングが流行しすぎたことで既に飽きを感じている購入者が多いのも事実です。今後はオンラインショッピングの便利さと、オフラインショッピングでしか味わうことのできない贅沢な体験の両方が新たなトレンドになるでしょう。
モバイルショッピングが主流の現代では、購入方法や習慣も以前とは大きく変化しました。企業は新たな方法を模索して購入者を惹きつける必要があります。
シチュエーションショッピング、ソーシャルショッピング、コンテンツマーケティング、ファンズエコノミーがその例です。
主要なオンラインショッピングサイトはコンテンツマーケティングに注目し始めています。潜在顧客に製品を見つけてもらい易くする環境を作ることで、売上を伸ばすことに成功しました。
このように、主要サイトは購入者のニーズに沿ったやり方でコンバージョンレート(サイト訪問者数に対する実際の購入者数)を改善することができました。