越境ECを目指す事業者必見！手軽に海外販売できる購入代行サービス開始！

　GMOペイメントゲートウェイ株式会社（以下、GMO-PG）は、手軽に越境ECを始めたい事業者から現地法人を設立する事業者まで、幅広く海外EC展開事業者を支援するために、株式会社FROM JAPANが提供する越境EC購入代行サービス「バナーをはるだけで海外販売」を8月15日より扱うことを発表した。

越境ECの現状とGMO-PGによる支援

　2015年の訪日外国人観光客数は、前年比47.1%増の1973万人を突破していて（*1）、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて更なる増加が見込まれる。そして、訪日外国人は、日本滞在中に購入あるいは気になった商品を、帰国後に日本のECサイトを通じて購入する人も多いということで、訪日客増加に伴い越境ECのニーズがますます拡大しているそうだ。実際に、2015年に米国と中国の消費者が日本のECサイトから購入した金額は、前年比22.0%増となる1.3兆円に達し、2019年には3.1兆円に達するという予測もある（*2）。2015年度のBtoCにおける日本国内のEC市場規模がおよそ13兆円であることを考えても（*3）、その中の越境ECの割合は今や無視できないものであり、むしろ積極的に展開していくべきであるといえるだろう。

　しかしながら、EC事業者が自社で越境ECを始めるには、ECサイトの商品・決済ページの他言語化やお問い合わせ、決済手段の準備、海外配送システムの整備、法制度への対応などが必要になり、初期投資のコストがかかるほか、商品代金の未回収リスクの懸念や、そもそも扱う商材が海外消費者にとってニーズがあるのかわからないといった不安もあり、関心があっても手軽に導入しにくいのが現状だろう。そうしたことを背景に、GMO-PGは越境EC支援サービスの展開をしている。

　GMO-PGでは、幅広く海外EC展開事業者を支援するべく、手軽に越境ECを始めたい事業者向けの「STEP1」、自社で越境EC展開をする事業者向けの「STEP2」、海外に現地法人を設立し海外事業を展開したい事業者向けの「STEP3」の3STEPで、EC事業者の海外戦略に応じた海外展開向けサービスを提供しているのだ。

（*1）日本政府観光局「年別 訪日外客数、出国日本人数の推移（1964年‐2015年）」より
（*2）経済産業省「平成27年度電子商取引に関する市場調査」より
（*3）経済産業省「平成 27 年度我が国経済社会の 情報化・サービス化に係る基盤整備」より

「バナーをはるだけで海外販売」とは

　手軽に越境ECを始めたい事業者向けの「STEP1」であげられている「バナーをはるだけで海外販売」は、越境ECエントリーモデルとなるサービスで、GMO-PGの加盟店のEC事業者が、自社サイトで提供している日本語の商品ページに所定のバナーを貼るだけで、訪問した海外消費者に最適な外国語で商品・決済ページを表示させ、注文の完了・配送まで行うことができるということだ。また、日本語サイトに訪問した海外の消費者は、該当のバナーを押すことでFROM JAPANの専用サイトへリンクし、各国に適した言語に自動翻訳された商品・決済ページ上で購入までを行うことができる。

　このサービスでは、FROM JAPANが海外の消費者に代わってEC事業者のサイトで商品を購入し、海外消費者への発送・問い合わせ等を行う仕組みのため、EC事業者は、海外向け決済手段の準備・配送・法制度対応や外国語での客への対応といった手間が発生しない上、売上代金の未回収リスクもなく越境ECを開始することができるのである。

越境EC展開を常に意識する

　冒頭で示した通り、現在のEC市場は国内のみならず、国外へ向けても展開、拡大している。また、EC市場が拡大するにつれて、今回のGMO-PGのように、越境ECへ向けた支援企業も増えているので、数年前に比べると越境ECへのハードルは下がってきていると考えられる。

　EC事業者は、現在自社ECを利用している人を大切にすることはもちろんだが、常に先を意識し、さらなる展開を考える必要がある。もちろん、越境ECを目指すことが必ずしも売上の拡大へつながるとは限らないので、自社のECに適した展開を考える必要があるだろう。しかし、自社のECは越境ECに適さないと最初から選択肢を狭めるのではなく、ぜひ越境ECも選択肢に加え、常に越境ECへの展開を考えていってほしい。