Google モバイルファーストインデックス実施実験を公表

福島 れい

モバイル ファースト インデックスへ向け実験開始

 11月5日土曜日、Googleウェブマスター向け公式ブログにて「モバイル ファースト インデックス」に関して発表があった。これによれば、Googleではモバイルファーストインデックス登録に向けた実験を開始しているという。

 モバイル ファースト インデックスとは、ページのランキングの決定や構造化データの理解する等を行うGoogleのアルゴリズムにおいて、モバイル版のコンテンツを主に使用するということ。現状、Googleのアルゴリズムはデスクトップ版のコンテンツを用いてユーザーとの関連性を評価しているが、これをモバイル版のコンテンツ主体に置き換えるのは、モバイル端末から検索するユーザーが増加するにしたがって、検索結果に問題が発生する場合があるためだ。現在は、実験段階にあるが、今後数か月にわたって小規模の実験を重ねた末に、広範囲にわたるモバイル ファースト インデックスを実行していくとしている。

現状確認できる モバイル ファースト インデックス対応

 モバイル重視のインデックスについて現段階で確認、取り組みができる項目が4項目紹介されている。

・変更が必要なサイト
レスポンシブデザインや動的な配信を行っているサイトで、主要コンテンツやマークアップがモバイル版とデスクトップ版で同一の場合は変更の必要がない。

・構造化データ マークアップがデスクトップ版とモバイル版で異なる場合に必要な変更
・構造化データ マークアップの配信をデスクトップ版・モバイル版の双方で配信されるようにする
・「robots.txt テスター」を使用し、モバイル版のコンテンツに Googlebot がアクセス可能であることを確認する
・「rel="canonical" リンク要素」は変更する必要がない

・Search Consoleにモバイル版サイトを追加する

・デスクトップ版サイトのみの場合は、引き続きデスクトップ版サイトがインデックスされる


 これまでデスクトップ版サイト主流のアルゴリズムが採用されていながらも、世界的にモバイル端末からのアクセスが増加してきた。端末の普及を追いかけ、今後、検索アルゴリズムやコンテンツがさらにモバイル対応をしていくことで、ますますモバイル端末の利用が進むことだろう。一方、サイトを運営する立場からすれば、これまでも唱えられてきたモバイル向けコンテンツの充実に、本格的に取り組むべきタイミングともなる。Googleのアルゴリズム変更状況も確認しつつ、モバイルユーザーが利用しやすいサイトを念頭においたサイト作りが求められている。実施時期こそまだ決まっていないが、モバイルに向けた施策を打った人がこれからの覇権を握りやすくなるということは間違いなさそうだ。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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